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完全

もともと完全だった神はある時、自分とは何かを実感したいと思った。いつも愛に満ち溢れていると、それが当たり前になり、わからなくなってきたのだ。

そのための最良の方法は、いったん愛を無くすことだと思いつくと、一つであった自分を様々な角度から眺められるように、いくつにも分けた。

そして、それぞれに欠点を授け、不完全にすることで、様々な葛藤を体験して結果的に、愛の素晴らしさ、完全であることの喜びを味わえるようにした。

愛に飢えて初めて愛の素晴らしさを感じることができ、貧乏を経験したからこそお金を有難いと思うように。

つまり欠点は、神がそれぞれに与えた大切なツールであり、その人の特徴なので、克服してはならない。それは神に対する冒涜になる。

この欠点さえなくなれば、と誰もが思うけれど、その考えでいる限り、人は本来の人生を生きられず、自分とは何か、愛とはどんなものかを、知りたかった神の目的を遂げることもできなくなるのだ。

だから私達がすることは、自分の欠点を認めて自分であることを許すだけ。

そして、安心して自分に寛いでいればそれでいいのだ。














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