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エチュード

ショパンのエチュードを本当に久しぶりに弾いてみた。

練習曲なので、いわゆる指慣らしだけれど、さすがショパンだけあって、それぞれの曲が、美しくドラマチックだと思った。

昔、練習していた時は、テクニックばかりに目がいき、指使いなど面倒だなという気持ちが強く、しかも、ショパンのエチュードは、有名過ぎて面白くなかった。

でも、一度ピアノから離れてみると、今まで分からなかったことが見えてくるものだ。

ただの練習のために弾く、あの短い曲にそれぞれの世界を作り上げたショパン。

あくまで繊細で、音の流れも自然で美しく、情熱的な終わり方は、ドラマの幕が下りたような余韻を残し、女性的のように見えて、実はダイナミックな音の響きは、心をわしずかみにする。

つまりは、ショパンが練習曲をつくると、あのようになるのだろう。どんな曲も音楽なのだから、ソナタでもコンチェルトでも、それは変わらないのだ。

改めて、ショパンの才能に惚れ込んでしまった。


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