足の指は、いつも忘れがちだ。

靴下や靴に凝っても、足の指にはあまり注目しない。お風呂で体は入念に洗うのに、つま先や、足裏まで同じようには洗わない気がする。

でも、足指がなければ歩けないのはもちろん、自分の足で歩かなくなると、足の爪が指に巻き付き曲がって、爪が切り辛くなるのを、母を見て知った。

それ程足指は大切なのに、なぜそこまで気が回らないのだろう。


ぺティキュアをして、足を綺麗にみせることを、私はあまり好きではなかった。爪の為には、何も塗らないで、自然にしておく方がいいと考えていたからだ。

でも自然にしておくことと、ほかりっ放しとは違う。

爪のことを気にも留めないで、ペティキュアなんて、と思う私の方がよほど、冷たい人間かもしれない。特別な手入れはしなくても、そこにいつも意識をおいていることが大切なのに。


「今、目の前に意識を向ける、それに心を込めることができないのは、自分にはない、このままではダメだ、と思っているからです」という津留晃一さんの言葉を思い出した。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?