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小さい頃、母に妹のようにべたべた可愛がられなかった私は、愛されないと思い込んで、自分を否定してきた。

このままの私では駄目、といつも成長しようと頑張ってきたのに、心は満たされず、妹に嫉妬したり、そんな自分を責めたりしてきた。

意識は常に、もらえない私にあったけれど、「私はこのままでいい」と言い続けていたら、ふと、私の存在も、傷ついた母にとっては愛だったのではないか、と思った。

自分の方からでなく、母の目線から眺められるようになったのだ。


母にとって初めての体験である、出産の喜びや期待はきっと大きかったろう。実の母親を失い、ずっと継母に虐められてきた母にとって、自分の家族を迎えることは、ことさら大きかったに違いない。


私が居るだけで、毎日の煩わしい出来事など、吹き飛ぶほどの喜びがあったのではないか、そう思い至れた事は、私の意識を大きく広げ、気持ちが格段に楽になったのだ。

母にとって、私も光だった。

存在そのものが希望の光だったことは、自分を大きく認められた気がして、もらう事しか頭になかった私に、心からの喜びをもたらした。

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