狂気の文字起こし No.2 自己の生き写しを見る違和感及び旧友との再会、並びに攻める大和撫子 (映画「聖の青春」極秘打ち上げ)

https://drive.google.com/open?id=0B7iaujq_4HlrUWEtSkFuYTFsU00

(文字起こし全文は上記URLから)

こんばんは。野口さんです。感想戦の文字起こしが思いの外好評で驚いております。

さて、今回の文字起こしは前回少し触れた映画「聖の青春」の打ち上げ生放送です。体裁を感想戦の文字起こしに合わせて再公開です。2016年11月19日に公開された映画「聖の青春」から主人公・村山聖役の松山ケンイチさん、「ヒロイン」羽生善治役の東出昌大さん、森義隆監督が、加えて羽生善治三冠、佐藤康光九段、山口恵梨子女流二段が参加しました。

原作の小説『聖の青春』(大崎善生著)は「東の羽生、西の村山」と称されながら29歳で急逝した故・村山聖九段の生涯を綴ったノンフィクション作品です。原作についてはもっと上手な人が色々書いてますので省略。映画作品では松山ケンイチさんの役作りが注目を集めました。羽生三冠の奥様・理恵さんのTwitterによると羽生三冠は「この映画で、村山君とまた会えて嬉しかった」と舞台挨拶へ向けて家を出る時に仰ったとか。これだけで泣けます。

衝撃的なのは「『ヒロイン』羽生善治」という破壊力のある文字列でしょうか。一瞬BLかと思わなくもありませんが、かつて深浦康市九段が「タイトル戦の番勝負は恋愛と同じ。いつも相手のことばかり考える」という名言を残していることもあって、ファンからするとお馴染み(?)の表現ではないでしょうか。打ち上げの中でも深浦九段の名前が出てきます。

舞台挨拶ではご自身の役を演じた東出さんに関して「こういうのは大体亡くなってから作られるものと思っていたので、生きているうちに見るのは不思議な感覚」というようなことも仰っていたような。ちなみに東出さんが劇中で使用していた眼鏡は羽生三冠が七冠を独占した頃に着用していた実物ということでした。

打ち上げでは撮影時のエピソードや映画、演技と将棋の共通点などなどそれぞれの視点から会話が交わされましたが、マニア的に盛り上がったのは遅れて到着した康光九段の入室シーンでしょうか。「吉野家で牛丼食ってたら」という映画そのままの一言から始まり、片っ端からお酌をして回る康光九段。当然羽生三冠にも。すごい光景です。一転して真剣な雰囲気となった「もし今の仕事を辞めたら何をしたいか」という話題は必読です。

また、時たま爆弾を投下する「攻める大和撫子」山口恵梨子女流二段に注目です。特に康光九段は完璧に怯えております。

後半では最後の羽生善治―村山聖戦となった1998年度NHK杯決勝の棋譜並べが行われました。最初に羽生三冠と康光九段が、途中から松山さんと東出さんが、それぞれ演じた方と逆を持って並べました。棋譜並べは基本的には先手側から見て並べることが多いため、後手側から並べるのは難しいと言えます。後手村山八段側から並べる東出さんがほとんど詰まることなく並べる姿から、棋士を演じるにあたっての準備量の多さを感じました。

ブルーレイも発売されていますのでこの打ち上げの様子と合わせてご覧いただけたら、より棋士や将棋の世界について深く味わうきっかけとなるのではないかと思います。唯一の問題はこの文字起こしが約35,000字あるということですね。すごい量です。頑張って下さい(?)

では、また

Ryohei Noguchi

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