狂気の文字起こし No.1 感想戦という文化または一種の曲芸(第3期叡王戦 八段予選 山崎隆之八段―北浜健介八段戦)

https://drive.google.com/open?id=0B7iaujq_4HlrMVBjNk9wbGNaTlk

(文字起こし全文は上URLから)

どうもこんにちは。野口さんです。台風で外が大変なことになってる中書いてます。2回携帯の緊急速報が鳴りました。

まあ、そんなことは置いておいて。Twitter見てらっしゃる方はご存知かと思いますが、私は趣味でナショジオやら海外ドラマ(ほぼポワロ)を文字に起こしております。全部英語です。周りからは奇人扱いです。当然です。

実は以前に一度だけ映画「聖の青春」公開記念で行われたニコ生打ち上げの内容を起こしております。それ以来、かなり久々の日本語文字起こしです。今回は2017年8月2日に行われた第3期叡王戦 八段予選 山崎隆之八段―北浜健介八段戦の感想戦の文字起こしです。

「感想戦」というのは将棋の楽しみの一つであり、勝負の世界としては珍しいと言える文化と言えます。直前まで盤上でドンパチやってた2人が楽しそうにその対局をあーでもないこーでもないと振り返るわけです。不思議な空間です。そして何より、プロ棋士の頭の中の凄さが垣間見える瞬間でもあります。実際の進行から、それに付随する読み、実際には現れなかったが可能性のある変化などなどがすらすらーっと並んでいく様はもはや曲芸の域です。

今回の対局者の顔ぶれだけでファンは感想戦に期待を抱いたでしょう。初代叡王で、大舞台の経験も豊富な山崎八段は変t...独創的かつ力強い将棋(説明が非常に難しい)が特徴的です。また、感想戦でのボヤきがある意味有名(?)です。対する北浜八段はその人柄と語り口から「係長」という愛称があるほどの謎の中間管理職感を醸し出す棋士です。詰将棋作家としても有名で、そこから来る鋭い終盤の踏み込みは対戦する棋士から警戒されています。

本局の感想戦は大方の予想通り、山崎八段がボヤき、北浜八段が宥めるという展開で進行してきます。数々のパワーワードが生まれました。「乱暴狼藉」「あまりにも景気の悪そうな手」「ゆっくり倒れる」「もうおっさんだから」「負けといてくれよ頼む」符号も多く飛び交いましたが、盤面の動きが比較的少ない感想戦でした。プロレベルだと頭の中の盤でことが足りるというのは分かっていても驚きを覚える光景です。特に感想戦の終わり20分は全く駒の動きはありませんでした。

感想戦最後の部分について補足を。山崎八段が記録係を務めた長谷川女流二段に「すいません、昼から」と声をかけている部分があります。これは、この日の午前中に行われた山崎八段と松尾歩八段の対局が熱戦となったことで、終局が遅くなり、午後の阿久津主税八段―北浜八段戦までの休憩時間がほとんど取れなくなったことも含めて労いの言葉をかけたのではないかと考えられます。

全部で28ページ、約20,000字あります。聞き違え、抜け漏れは確実にあると自信を持って言えます(?) 不明瞭な個所や声が重なっている個所は正確に起こせておりませんが、そのままゆっくり味わっていただくもよし、何らかのネタのたたき台にしていただくなりしていただくもよし。皆様方それぞれの形で楽しんでいただけましたら血相を変えて文字に起こした意味があったかと思えます。乱筆乱文ではありますが、またいずれ何らかの文字起こしでお会いしましょう。また警報が出ました。皆様お気を付けて。

Ryohei Noguchi

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