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#質問箱への回答 「美女と野獣」のベルが好みのタイプです。

どうも、福住職の村上定運です。今日も福を届けていきたいと思います。
※冒頭から触れておきますが、しばらく「美女と野獣」の話は出てきません。

Peing質問箱


3月から始めたTwitterで、つぶやく話題をいただくために設置していた質問箱があるのですが、すでに回答数は100を超えたもののイマイチしっくりくる質問が少なくて伸び悩んでいました。

特に疑問だったのが「初恋の人ってどんな人?」とか「ただの友達から気になる人に変わるときってある?」とかいうめちゃくちゃ甘酸っぱい恋の質問が多かったことです。

「いや、こちとら30台半ばの独身男性やぞ???」
「中年と呼ばれても不思議でない世代に何をこうも青春させてくるのか?」
「もうこんな質問ばっかりだったら質問箱の設置やめとくか。。。」

その中で見つけた珍しくまともな質問を一つ、ここでご紹介させていただこうと思います。それが、

質問箱「どんな人を頭いいって思いますか」

これ。

福住職が考える、頭が良い人


まず、頭が良いと一口に言っても高学歴で勉強が出来る人、料理や音楽など手先が器用な人(総じて理解力があるため頭が良いに分類)すごくお金を稼いでいる人などなど様々ですが、私が頭が良いと感じる人は「当意即妙(とういそくみょう)」な人です。

仏教の世界で頭が良いとされる(もちろんそのままイコールではありませんが)存在と言えばもちろん仏様なわけですが、大乗仏教ではこの仏様のこと、または仏様を目指す時に必要なアドバイスをしてくれる人のことを「善知識(ぜんちしき)」と呼びます。

善なる知識、すなわち正しい判断力をもって相手に必要なあり方を示したり導いたりすることができる人のことで、この能力はお釈迦様なら「対機説法(たいきせっぽう)」、お薬師様なら「応病与薬(おうびょうよやく)」と言われるものです。

要点としては相手の能力や性質や悩みや病気にぴったりと合わせた救いをその場で考えて提供できる人、ということです。俗っぽく言えば機転が利く人、空気が読める人もこれに当てはまる部分があります。それらを「当意即妙」と仮に呼ぶことにします。

ここまでをまとめると、空気が読める人はともかくとして機転が利く、つまり単純に頭の回転が速い人もこれに当てはまります。
ただし、それらの人の中には他人に対して好意的な人と批判的な人が含まれるため、私個人としては色分けをしたいと思っています。

「美女と野獣」に見るベルの頭の良さ


さて皆さんお待ちかね(誰も待ってない)の「美女と野獣」についてですが、私はこの物語が大好物で、本や映画、ディズニーアニメ、ブロードウェイミュージカルなどあらゆる角度から親しんできました。中でも劇団四季版の舞台が最高です。

主人公であるベルが野獣に命を助けられ、徐々に打ち解けていく場面で事件は起こります。

野獣は自分の城にある書斎の本をすべてベルにプレゼントするのですが、そこでベルが手に取った小説を野獣に渡し、素晴らしい話だから読むように、と促すのです。

しかし、野獣はこれを拒みます。そして、変身したからなのかもともと真面目に勉強してこなかったからなのかは分かりませんが「(字が)読めないんだ」と告白します。

そこで!
そこで!!

ベルは「そうだわ、この本はちょうど読み聞かせるのにぴったりなの!ここに座って。」と野獣を隣へ誘い、本を読み聞かせるのです。

もうね、このシーンで何度泣いたか分かりません。野獣の告白する悔しそうな表情もさることながら、そのすべてを瞬時に察し、受け入れ、包み込むベルの優しさ。これを「当意即妙」と言わずしてなんとしましょうか!

「情けは人のためならず」


相手への善なる振る舞いや態度を意識することなく行えるならば、それは結果的に頭が良いと言えるのではないでしょうか。

なぜならば、その善なる行いによって喜んだ相手は、巡りに巡って自分に対して好意的な選択肢を選んでくれることがあるからです。

好意や善意をもって人と接するのが「情け」だとするなら、まさにそれは「人のため」に行うのではなく「自分に返ってくるもののため」だと言えるでしょう。

仏教の考えでは見返りを求めての善行は汚れているとされてしまいますが、私としては大事なものが損なわれる緊急時でもないのに人と争うような選択をする人よりかは、打算的だとしても親切な人の方が圧倒的に幸せを得られると思います。

だけどやっぱりベルが好き


ここまでの私の意見をまとまると、以下のようになります。参考にしてください。
・頭が良い、当意即妙な人とは、相手の望むことを的確に判断、理解することが出来る人。
・「美女と野獣」のベルは字が読めない野獣の境遇を瞬時に察知し、読み聞かせに誘う女神。
・人を蹴落として憎しみを買う人生よりも、賢く助けて感謝される人生が好き。

というわけで、「独身をこじらせている中年ディズニーオタクはたちが悪い」でした。また今後の投稿もお楽しみに。

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合 掌


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