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誕生の日は 母苦難の日

どうも、福住職です。

先日9月9日重陽の節句、

おかげさまで18回目の18歳を迎えさせて頂きました。18歳も18回目にもなるともう慣れたもんで、つまるところ精神年齢はいつまでも19歳になれないという。。。

人生で初めて茨城県での誕生日でした。地元のご奉仕に来てくださっているお婆ちゃんが張り切ってお赤飯を作ってくださいました。うまうま。

仏様と両親をはじめとするたくさんのおかげさまにお支えをいただいてこの日が迎えられたことを心から感謝して今後も福住職活動を続けて参ります。

お誕生日祝いに古くからのお付き合いの方が袈裟の裏地を交換してくださったので、使い終わった裏地に文字を書きました。

慈母観音さまにちなむ父母恩重経から一節と、

諸人よ 思い知れかし 己が身の 誕生の日は 母苦難の日

という歌など書かせていただきました。

この歌は詠み人知らずですが、強く親のご恩を感じさせられる歌です。

自分の生まれたこと、それは言葉を変えれば生んでいただいたこと。

生きていること、それは生かされていること。

深く、深く、この恩を想いながら生き方を考える時、ふと、心がやっと19歳になれた気がしました。

半オンライン講演に出かけたり、お寺からリモート法話をしたり、更には縁日の法話をYouTube配信したりと様々に展開していますが、やっぱり根本として顔を合わせてお話できるのが一番楽しいですね。

是非とも潮音寺へのGO TO TRAVELお待ちしております。

合 掌

村上定運拝

補足

『父母恩重経』の「十恩」について。

① 懐胎守護(かいたいしゅご)の恩・・母親は子を体内に宿すと十月の間、自身の血肉を与え守り育み、それによって自身が重い病気だと思うほどであるという恩。


② 臨生受苦(りんじょうじゅく)の恩・・臨月の時、生みの苦しみを感じることは筆舌に尽くしがたく、時として母親を死に至らしめることもある。その危険を顧みずに生んでくれた恩。

③ 生子忘憂(しょうしぼうゆう)の恩・・子どもが生まれてその産声を聞くと、これまでの苦しみをすっかり忘れ、自分も生まれたような喜びがある。恩を着せてくることがないという恩。

④ 乳哺養育(にゅうほよういく)の恩・・お乳をあげて育てていくうちに、初めは花のように美しかった母親が、やがて数年のうちに衰えていく。それほどの活力を与えてくれるという恩。

⑤ 廻乾就湿(かいかんじゅしつ)の恩・・冷たく凍える時にも常に、乾いて暖かいところに子どもを寝かせ、湿って冷たいところに自分がいる。そのような自己犠牲を厭わない恩。

⑥ 洗灌不浄(せんかんふじょう)の恩・・1日の間にもたびたびオムツを取替えてくれたり、また糞尿等によって汚れた体を嫌な顔もせず綺麗に洗ってくれるという恩。


⑦ 嚥苦吐甘(えんくとかん)の恩・・食べ物を子どもに与えるとき、苦いものは母親が飲み込み、甘いものを子どもに与える。望むもの、好むものを与えようとしてくれる恩。

⑧ 為造悪業(いぞうあくごう)の恩・・子どものためであればたとえ悪事に手を染めることになったとしてもためらうことがない。むしろ進んで子どものために地獄にも身を堕とすという恩。


⑨ 遠行憶念(おんぎょうおくねん)の恩・・子どもが遠くに出かけると、帰ってくるまで落ち着かず、明けても暮れても心配し、寝ても覚めても子どもの無事を願ってくれるという恩。


⑩ 究竟憐愍(くきょうれんみん)の恩・・生きている間には子どもを護るために自らの命を捨てても構わず、また死んだ後にも子どもの身を護りたいと願ってくれている恩。


これらの父母の恩が重たいということは、天(空)に極まり(切れ目、終わり)がないようなものである。すなわち無限無償の恩や愛情にあふれているということ。

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