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2024年の国際女性デーを終えて

2024年の国際女性デーが終わりました。

今年、私たち「女性の定義を守る会」は、#0308女性差別可視化の日 というハッシュタグを使ったオンラインデモを実行しました。デモにご参加いただいた女性のみなさん、本当にありがとうございました。

会としてはじめての試みで、デモ実施の宣言と、参加の呼びかけしかできなかったにも関わらず、本当に多くの女性が #0308女性差別可視化の日 タグを使いそれぞれの言葉を発信してくださいました。

「国際女性デー」という日が日本のSNSで認知されはじめた時、その日に合わせて発信する女性たちに投げつけられた攻撃の多くは「国際男性デーはないんですか?」といったものが多かったと記憶しています。そういった揶揄に対しても、女性たちは地道に反論を続け、昨今では以前のような勢いで同じコメントを見かけることはなくなりました。

しかし近年、国際女性デーが大きな注目を集めるにつれ、主要メディアや各種団体の主張から、「女性」「女」という存在が消えていき、有史以来女性が課せられてきた「あらゆることのケア」を求められている内容の記事やイベントに埋め尽くされるようになっていることに、多くの女性同様、私たち女定会も強い憤りを感じ、今回のオンラインデモを企画するに至りました。

365日のうちたった1日(今年はうるう年なので366日ですが...!)女性が、女性のために、女性だけの日として声を上げ、問題提起しようとすることに対して、「トランスヘイト言説だ!」「トランスヘイターによる差別扇動だ!」といったコメントも多く見受けられ、そういったレッテル貼り、印象操作こそが女性を委縮させ、声を奪う女性差別そのものであるとあらためて実感した日でもありました。

そういった女性差別にひるむことなくタグを使って自分の言葉で発信をしてくださった女性、タグを検索し追ってくださった女性、拡散やいいねをしてくださった女性、そして静かに心に留めてくださった女性、何かと軽んじられる匿名の女性たちが実在を証明しようとする時、それは危険と直結していることを私たちはよく知っています。そして、匿名だからこそなしえることがあり、ひとりひとりの匿名女性にはその力があることを知っています。

今回、一部大手メディアでは男女の賃金格差についてや老後の貧困に男女差があることが触れられていましたが、日頃「心の性」を認めるべきだと記事を書きながら、この日に男女の性差を記事にする不誠実さには怒りと呆れを禁じえません。賢く勇気ある女性のみなさん、どうか思考停止に陥ることなく日々こういった矛盾や欺瞞について一緒に考え続けましょう。

この試みは女性差別のはびこる日本の社会の中では小さな動きだったかも知れません。しかし、その小さな動きがやがて大きなうねりとなって、透明化され続ける女性差別を明らかにするはずです。そのうねりが女性差別をなくす日まで、私たち「女性の定義を守る会」はこれからも活動を続けていきます。匿名の、どこかにたしかに存在している女性のみなさんも、一緒に声を上げ続けましょう。

最後にもう一度お礼を言わせてください。このたびは本当にありがとうございました!


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