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恋人の惚気垢を見つけたらどう戦うか


恋人がひた隠しにする惚気垢をこっそりみつけたジョゼマツダが、恋人にバレることなく全力で応援することは可能なのか、限界に挑戦する連載。始動


彼が惚気垢をはじめたらしい
惚気垢とは彼氏彼女、妻や夫に対する愛情をSNSでだだ漏らすアカウントのことだ。私にはその「愛溢れちゃってついつい…」感がたまらなく、最高!もっとよこせ!とばかりに世の中の「溢れちゃた愛」を求めてSNSを巡回し、赤の他人であるはずの私までもを唸らす惚気垢を発見しては、恋人である彼にその興奮を報告していたのだった。

そしてその押し付けがましい報告を繰り返してまもなく、状況は転じた。

報告に対する彼のコメントが変化し始めたのである。それは「惚気なら俺もあるんだけどな…(小声)」に始まり「え、俺も惚気たいんだけど…」の山を越え「俺、惚気垢はじめたわ」に化けた。

 


ならば特定しよう
彼いわく、彼の惚気垢はTwitterにあるらしい。アカウント名は教えてくれなかったが、みつけたらすぐにわかるという。私は「まあでも、私が見てると知ったらやりにくいよねぇ」といいつつ、親指はそれらしきワードを検索するのに必死で忙しなかった。

悔しい。見つからない。事は長期戦へと辞するのか。

三日後、
「そういえばさ、惚気垢で私はなんて呼ばれてるの?」
さりげなくも力強いパンチである。

カラシさんだよ

言ったーーー!
気兼ねなく言ったーーー!
そしてヒットー!!
いとも簡単にめり込むパンチー!!!




私は満足げに(思ってたのと違う)彼の惚気垢を特定したのだった。



見つけたはいいが、どうしよう
それが彼の惚気垢だということはすぐにわかった。アイコンは私のよく知る彼が描いたイラストだったし、そこには私と彼のやりとりがそっくりそのまま置いてあった。なるほど、すぐにわかる。彼はワサビというらしい。

しかしいざ、自分が惚気垢の「惚気られている人」になっていることを悟ると「私も負けていられない」「何かしたい」「何かできることはないのか!くそう!」となってしまった。困った。後に引けない、これはもう戦である

だけど、こっそり見つけたからにはフォローもできないし、(彼は私のTwitterアカウントを知っているので)彼のツイートにリアクションを送ることもできない。なにより意気揚々と「知人がいない新しい状況を楽しんでいる彼」の邪魔はできなかった。

それからしばらく惚気垢に関する情報がこぼれ落ちないか彼を観察した。彼を知り己を知れば百戦殆うからず。わかったことはやはり他のユーザーから反応があると嬉しそうだということ。そして私はその嬉しそうな反応が見たいがためにここnoteで、彼のアカウントを宣伝活動をしようと思いたったのだ。なんともちょろい彼女である。 しかし戦、勝てればよい。


「正式に古参ぶっていい権利」

しかし宣伝すると言っても、私の知らないところで(知ってるけど)楽しそうにやっているそれは壊しくたくはないし、それが壊れてしまっては元も子もないのだ。つまり、私がすべきことは「こっそり宣伝しようとする彼女の素性を知られないように、全力で応援していく」である。ミッションは定まった。

目標は「より長く活動をする」にしよう。より多くの人に知ってもらえることは嬉しい。しかしそれはあくまで彼にバレないギリギリのラインを狙ってである。そしてこの活動における重要なポイントが、この秘密(ワサビを勝手に特定するだけでは飽き足らず、こっそり宣伝してること)を知る者が一丸となってはじめて、成り立つ企画であるということだ。そう今、全てを知ったあなたのことである。

とういうことで、あなたも一緒にワサビにバレないギリギリのラインを探ってみるというのはどうだろうか。まるでスパイ映画の情報戦だ。しかし、タダで秘密を守ってくれるほど世界は甘くないし、私としても簡単にこの企画がバレてしまっては悔しい。そこで!この秘密を抱えてくださる!みなさま全員に!

彼、ワサビがこのnoteに気づいた際、
「正式に古参ぶっていい権利」を!
寄与します!

どうでしょう?この「正式に古参ぶっていい権利」。まあまあレアです、あんまないです、堂々と古参ぶれる機会、「認知度低い頃から知ってたのすごくね?」「人気ないのに応援してたのすごくね?」と言ってそれ正解!な権利。なぜならこの瞬間にあなたは古参だから。世間という名のワサビが気づくまえにこの秘密に気づいた古参だから!

※「正式に古参ぶっていい権利」をよしとしたことにつきましては私の直談判ということで、後日私が責任を持って彼の許可を得るものとします(2019.2.6)。


活動が長期になれば、みなさまがこの権利を温め、ワサビにバレない素晴らしい判断を下したということになる。逆にワサビがこのことに気づいたのならば、彼が私を含む読者の優秀さを上回っていたのだろう。リークされたにしろ、Twitterで見かけたにしろ、それは彼が素晴らしいアンテナと人脈を持っていたということに尽きる。

やばい、燃えてきたガンガン攻めたい。

ちなみに、サムネに載っているイラストを彼が見れば、これが自分に関する記事だと確信できるようになっている。ワサビのアイコンが私にわかる仕様になっていたのでそれだけはハンデとして追加した。戦いはフェアにいこう。

それでは活動に関する心得はここまでにして、いざ、彼の惚気に勝る熱意で彼を応援し観察していこうではないか。連載「恋人の惚気垢をみつけたらどう戦うか」始動。


次回「遠距離恋愛が楽しい具体的な19のこと」

ジョゼマツダ



こちら噂の惚気垢です!!!!!









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