【あたおか】シミュレーションは、2025年に計画されている大流行に対しての準備ではありませんでした。

  • ちょっと分かりにくいと思うので補足しておきますと、また『人口削減っ計画用に開発されている新型ウイルスがー』な人々が訳の分からないことを喚き出しているので、以下はそのファクトチェックをされたものです。

【主張】

  • 架空のウイルスを使ったシミュレーションは、2025年に「彼らが我々に向けて(生物兵器的な新型ウイルスを)準備していること」を示しています。

【一言解説】

  • 壊滅的な感染症は、2022年10月にベルギーで開催された、急速に広がる架空の致死性ウイルスを中心とした机上演習でした。

  • この演習の目的は、政府や公衆衛生関係者が危機によりよく対応出来るよう準備することでした。

【レビュー】

慈善家ビル・ゲイツ氏、公衆衛生指導者、及び架空のコロナウイルス発生を含む2019年の予行演習は、実際のコロナウイルスの大流行のほんの数ヶ月前に実施され、ゲイツ氏と他の国際的エリート達がCOVID-19を計画していたという根拠のない主張が飛び交いました。

そして今、10月に行われた同様の準備運動が、ゲイツ氏らが再び、今度は遥かに致命的なウイルスを計画しているとの誤った主張を引き起こしています。

5月5日のInstagramの投稿では、マイクロソフト社の共同創業者であるゲイツ氏と2022年のパンデミックシミュレーションへの参加について語るポッドキャストの司会者と、その話を聞いて反応する男性の映像が並んで映し出されていました。

このシミュレーションは、「壊滅的な感染症(Catastrophic Contagion):国際的な課題への取り組み(A Global Challenge Exercise)」と呼ばれていますが、2022年10月23日、ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターがWHO、ビル&メリンダ・ゲイツ財団と共同で、ベルギー・ブリュッセルで開催したものです。

このイベントでは、放送局が2025年に致命的なウイルスが発生した場合について議論する架空のニュース番組の映像が流されました。

「これは、ビル・ゲイツがチームとともに作成したビデオで、このような模擬的なニュース報道が含まれています。これは本当に彼らが我々に向け準備しているものだ」と、「Redacted」ポッドキャストの司会者であるClayton Morrisが、Instagramの動画で抜粋された2022年12月13日のポッドキャストのエピソードで述べています。

Instagramの動画では、「重症流行性エンテロウイルス呼吸器症候群」(SEERS)に関するニュースキャストをシミュレートしています。そして、Morrisが口を挟みます: 「これを書き留めておいてくれ。それがその名前になるんだ、いいね?」と。

Morrisは、2025年はウイルスが出現する時だと言い、動画にある免責事項を嘲笑しました。 「一番下に架空のシナリオだと書いてあるけど、いい加減にしてよ」

このInstagramの動画は、Metaのニュースフィードにおける偽ニュースや誤報に対抗する取り組みの一環として、フラグを立てられました。(FacebookとInstagramを所有するMeta社とのパートナーシップについてはこちらをご覧下さい)

公衆衛生上の緊急事態に備えたシミュレーション演習は、将来のパンデミックを計画する国際的エリートの隠れ蓑であるという主張は、COVID-19パンデミックが始まった2020年3月以降、繰り返し再浮上しているものです。事実無根であり、PolitiFactを始めとするファクトチェッカーによって繰り返し否定されてきました。

そして、複数のファクトチェッカーが、2022年10月のシミュレーションやそれに類するものについてのMorris主張ここ数カ月で論破しています。

イベント201は、架空のコロナウイルスの発生についてゲイツとジョンズ・ホプキンズによる同様のパンデミック演習で、2019年に開催されました。PolitiFactは、このイベント演習がCOVID-19パンデミックの計画に用いられたといういくつかの誤った主張を論破しています。

Catastrophic Contagionは、「公衆衛生及び政府関係者のための教育・訓練用リソース」とウェブサイトに記載されていました

この演習は、架空のパンデミックに関する一連のWHO緊急保健諮問委員会の会議をシミュレートしたものでした。ゲイツ氏や数カ国の現・元公衆衛生当局者を含む参加者は、COVID-19よりも致死率が高く、子供や 若者に偏って感染する急速に拡大するウイルスにどう対処するかを決定しました。彼らの決断は限られた情報の中で行なわれなければならず、その選択は健康、経済、社会に深刻な影響を及ぼすものであったと、同サイトのウェブサイトは伝えています。

Catastrophic Contagionのウェブサイトに掲載された動画の中で、シンガポールの国立感染症センターの高レベル隔離ユニットのディレクターであるLim Poh Lian博士は、このような演習が役立つ理由を説明しています。

「我々の多くは、稀に見る大惨事に直面した場合、あまり上手く対応することが出来ません」

「これは殆ど 予防接種のようなものです。演習は、緊急事態に対する予防接種のようなものです」と彼女は述べています。

そのような出来事に対応しなければならない人々を集め、お互いを知り、協力することを学ばせることは有益であると彼女は言っています。

架空のウイルスを使ったシミュレーションが、2025年の「我々に向けられたもの」を示しているという主張は、誤りであると評価します。

参考とした情報源

  1.  Instagram post, May 5, 2023

  2.  Redacted with Clayton Morris, "BREAKING: The CORRUPTION goes all the way to the top, SBF Arrested," Dec. 13, 2022

  3.  Johns Hopkins Center for Health Security, "Catastrophic Contagion," accessed May 5, 2023

  4.  Johns Hopkins Center for Health Security, "Event 201 tabletop exercise," accessed May 5, 2023

  5.  Johns Hopkins Center for Health Security, "The value of exercises," accessed May 5, 2023

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