ピエロになってはいけません! アップルはピエロの絵文字を廃止しません。この見出しはフェイクです。

【主張】

  • CNBCが報じたところによると、「Apple社のデバイス・アップデートでピエロの絵文字が削除されることになった」のは、ピエロの絵文字が極右のシンボルになっているからということだ。

【評定概要】

  • 画像は偽の見出しです。

  • Apple社がピエロの絵文字を削除する予定であるという信憑性の高い報道はありません。

【レビュー】

ピエロを怖がるのは珍しいことではありませんが、Apple社の幹部はピエロの絵文字を廃止するほど恐れているのでしょうか?

Xで5月15日にシェアされたCNBCの見出しのスクリーンショット⇦偽物)によりますと、「Apple社の今後のデバイス・アップデートでピエロの絵文字が削除される模様:情報筋によると、絵文字は極右の『犬笛』として使われている」とのことです。

(Xの投稿のスクリーンショット)

しかしながら、この見出しはフェイクです。

この画像は、本物のマクドナルドに関するCNBCの記事のスクリーンショットを編集したもののように思われます。著者とタイムスタンプは一致していますが、元の見出しは差し替えられています。CNBCの広報担当者はPolitiFactに対し、ピエロの絵文字に関する記事がCNBC.comに掲載されたことはないと回答しています。

改変された画像の初出は、5月15日午後3時27分に親トランプ派メッセージ掲示板であるpatriots.winで共有されたものとみられます。その後、保守的なXアカウントDC_Drainoによって共有されていましたが、後にその投稿は削除されました。この虚偽の見出しは、多くのXユーザーからApple社に対して激しい抗議を呼び起こしました。

ピエロの絵文字は、ユーモアや自虐的な表現、又はネット上で他人を嘲笑するためによく使用されます。しかしながら、Anti-Defamation Leagueのデータベースで追跡されているようなヘイト・シンボルとは見なされていません。

Apple社は以前にも絵文字を変更したことがあり、最も有名なのは2016年に黒いピストルの絵文字を緑の水鉄砲に変えたことです。しかしながら、Apple社がデバイス上のピエロの絵文字を削除する予定であるという信憑性の高い報道は見当たりませんでした。

CNBCは、Apple社が 「極右の犬笛」であることを理由に「ピエロの絵文字を削除する予定である」と報じた事実はありません。見出しの画像はデジタル加工されたものです。我々はこの喧伝された画像をPants on Fire!と評定します。

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