いいえ、米国CDCのデータでは、報告されたCOVID-19による死亡の99%が他の原因によるものだとは示されていません。

【主張】

  • CDCは、報告されたCOVID-19による死亡者の内、実際にこの病気が原因であったのは僅か1%に過ぎないことを認めている。

9月8日のInstagramの投稿(直リンクアーカイブリンク)には、病院のベッドと思われる場所に横たわるマスク姿の子供が写っています。

投稿には「CDCは、報告された『COVID-19による死亡』の99%以上が、実験的なCOVID-19の予防接種を受けるよう一般市民を脅すための捏造であったことを静かに認めた」、「CDCが新たに発表したデータによれば、COVID-19のせいにされた死亡例の大部分は、他の原因によるものであった。CDCのCOVID-19ダッシュボードによれば、8月19日週に登録された324件の『COVID-19による死亡』の内、COVID-19が主な死因であったのは僅か1.7%であった」と書かれています。

続けて、COVID-19が死因とされた死因の大部分は、実際には癌と心臓病であった、とも主張しています。

この投稿は1週間足らずの間にインスタグラムで100回以上「いいね!」されました。同様の主張をした投稿は、削除されるまで2万以上の「いいね!」を獲得していました。

【評定】

  • この投稿は、米国CDCウェブサイトのデータを誤って伝えています。

  • 実際には、COVID-19による死亡は、その週の米国内の全死因による死亡の僅か1.7%であるとのことで、その後1.6%に更新されています。

【データは全死因を反映しています】

米国CDCは複数回のコメント要請には応じませんでしたが、COVID Data Trackerにはこのデータを説明する脚注が含まれています。それによりますと、これはCOVID-19に起因する米国内の死亡を、国内の全死因による死亡と比較したものであり、COVID-19に起因する死亡のうち、実際にこの病気による死亡の割合を比較したものではないとのことです。

8月19日の週に米国で死亡したCOVID-19の数は844人であり、これは国内の全死因による死亡の1.6%に相当するというダウンロード可能な表が含まれています。この主張がなされた時点では、この表は324人のCOVID-19による死亡を示しており、その週に報告された全死因の1.7%を占めていました。

これはCOVID-19に起因する米国内の死亡者の割合が僅かに増加したことを示しています。5月13日から8月12日までの報告期間では、COVID-19が死因となったのは死亡者全体の1.5%未満でした。9月9日週には2.3%に増加しています。最も割合が高かったのは2021年1月9日週で、COVID-19が米国内の死亡原因の29.9%を占めていました。

米国CDCがCOVID-19による死亡を著しく誇張していることを認めた証拠として、『デイリー・メール』紙の8月28日付の記事を指摘するバージョンもあります。しかしながら、同紙はすぐに訂正記事を付け加えました:

「この記事の以前のバージョンでは、過去1週間のCOVID-19による死亡の99%はウイルスが主な原因ではなかったと記載していました。CDCのCOVID data trackerの下部にある脚注によりますと、COVID-19に起因すると報告された全死亡の割合は、全死因による死亡数に基づいて計算されているとのことです。これを反映させるために記事を修正しました」

Instagramの投稿はまた、ワクチンが心臓病や癌、その他の医学的問題を引き起こして人々を殺した可能性があるという主張を繰り返しています。USA TODAYは以前にも、ワクチンが安全ではないという根拠のない主張を取り上げたことがあり、Pfizer社のワクチンが「ターボ癌」を引き起こすという研究結果を最近論破したばかりです

USA TODAYは、この主張をシェアしたソーシャルメディア・ユーザーにコメントを求めましたが、回答は得られませんでした。

AP通信は以前、この主張の別バージョンを論破しています。

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