PCRテスト用の鼻綿棒による拭い取りは寿命や老化には影響しません ー 広範囲に及ぶ影響は認められていません。

COVID-19のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査で使用する鼻綿棒による拭い取りは、長寿や老化に影響するのでしょうか?いいえ、そんなことはありません: 鼻綿棒による拭い取りの有効性と安全性に関する研究の大半は、大部分の患者さんにとって大きな脅威にはならないことを示唆しています。

この主張は、2023年4月28日にTikTokに投稿された動画(アーカイブはこちら)に登場しました。動画には、「PCR検査を実施する本当の理由!」と書かれた文章が重ねられていました。この動画には、Astrid Stuckelbergerという、主に老化をテーマとする集団健康研究者が登場しますが、彼女はCOVID-19に関するコメントも出しています。しかしながら、Stuckelbergerは医者ではありません。クリップの中で、Stuckelbergerが語っている事の一部抜粋は以下の通りです:

ところで、この鼻の中の綿棒は、唾液を採取してDNAを検査することが出来るので、過去に例がないの。つまり、鼻に綿棒を入れるということは、意図があってのことなの。

更にStuckelbergerは、綿棒が脳の特定の部位に触れると、「老化や 寿命に影響を及ぼす可能性がある」と述べています。

記事執筆時のTikTokでの投稿は以下のような感じでした:

(出典:2023/05/20 水曜日 17:50:44 UTCに取得したTikTokのスクリーンショット)

COVID-19のPCR検査では、鼻腔内の綿棒による採取や唾液の採取によって集められたDNAのサンプルを使用します。そこから、検査はサンプルをウイルスからのプライマー(DNAの短い鎖)と比較し、サンプルにウイルスが存在するかどうかを判断します。米国CDCによりますと、PCR検査のような核酸増幅検査は、「一般的に、症状のある人にもない人にも、最も信頼性の高い検査である」とのことです。

これらの検査で行なわれる鼻咽頭のぬぐい取りが、患者の健康に広く有害な影響を及ぼすという証拠はありません。COVID-19のパンデミックの際、一部の研究者は鼻綿棒による拭い取りの安全性を綿密に検討しました。2021年に発表された研究レターでは、臨床微生物学と頭頸部疾患の外科的・内科的管理を扱う耳鼻咽喉科を専門とする研究者が、ヘルシンキ大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科での7ヶ月間の症例期間中、鼻綿棒による拭い取りによる「合併症関連の診察」は僅かだったことを明らかにしています。研究者らは、鼻綿棒による拭い取りによるPCR検査に起因する合併症は「生命を脅かす可能性がある」としながらも、全体として、「SARS-CoV-2の鼻綿棒による拭い取り検査後に専門医レベルの治療を要する重度の合併症のリスクは極めて低い」と結論付けています。

2022年に発表されたCOVID-19の鼻綿棒による拭い取り検査関連の有害事象についてのシステマティックレビューでは、「患者や臨床医は、稀ではあるが起こりうる合併症や関連する高リスク因子に注意する必要があります」との結論が出されました。このレビューの背後にいる研究者達は、この検査が高い信頼性を持つと認識されていることを認めました。

COVID-19の鼻綿棒による拭い取り検査が患者の老化に大きな影響を及ぼすというよりは、年齢が患者のCOVID-19自体の発症と重症化に大きな影響を及ぼしています。CDCの報告によりますと、高齢者はCOVID-19による合併症を発症し、入院や死亡に至る可能性が圧倒的に高いとのことです。

Lead Storiesは、PCR検査や鼻綿棒による拭い取り検査に関連する他の主張も論破しました。PCR検査における鼻綿棒による拭い取りは血液脳関門を貫通するものではないこと、PCR検査は本質的に死に至るものではなく、ワクチンを接種することは出来ないこと、COVID-19ワクチンもPCR検査も人に磁気を与えることは出来ないことを明らかにしました。


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