COVID-19ワクチンとC型肝炎との間に関連性等ありません。

先週拡散されたツイートの中で、テキサスの心臓専門医でCOVID-19の誤報を頻繁に流すPeter McCullough博士が、COVID-19ワクチンとC型肝炎の間に関連があると主張した以下の呟きがあります。:

McCulloughの主張は、彼が引用した研究が一人の患者を対象としたものであるという文脈を省いています。この研究は、こちらで読むことが出来ますが、C型肝炎の「偶然の発生を排除出来ない」ことを認めています。そして、「再活性化症候群は逆転写を示唆している」という彼の主張は誤りです。

この研究では、「オランダの老人ホームに入所していた82歳の認知症患者の症例を検証しています。COVID-19ワクチン接種後、身体検査及びラボテストを実施しました。」その結果、この研究は、Pfizer/BioNTechワクチンを受けた後、この患者が「C型肝炎感染の再活性化を起こした」ことを示したものです。

Tulane大学のウイルス学者であるRobert Garry氏からは、電子メールを通じてThe Dispatchのファクト・チェックに次のように説明して頂いております。:

「このケースは単なる一件だけの例です。 #事例証拠  であり、COVID-19ワクチン接種後のHCV(C型肝炎ウイルス)再活性化の流行はありません。」

The Dispatch ファクト・チェックへのメールで、フィラデルフィア小児病院の小児科医でウイルス学者であるPaul Offit氏も、同様に、問題の研究は、「因果関係のあるものではなく #単なる偶然 」だと指摘しています。

更にGarry氏は以下のように説明します。:「C型肝炎は、がんや免疫抑制療法中に再活性化します。82歳という年齢は、それだけで『免疫抑制的』なのです。多くの場合、HCVは明らかなきっかけがなくても再活性化するのです。」

「他の健康問題を抱えている可能性が高い82歳の人に再活性化が致命的であることは驚くことではありません。」「最も可能性の高い説明は、COVID-19ワクチンの有無に関わらず、この個人でC型肝炎が再活性化したであろうということだけです。」

Garry氏はまた、McCulloughの主張を次のように指摘しています。:「C型肝炎の再活性化は逆転写を伴いませんので、『深刻なウイルス再活性化症候群は逆転写を示唆している』というのは誤りです。」
更に彼は、「この人物(McCullough)は、ウイルス学を論じる資格がありません 」と付け加えています。

逆転写酵素について、Garry氏は、「HIVを含むウイルスファミリーであるレトロウイルスについて最初に記述された酵素」であると説明しました。逆転写酵素は、「リボ核酸(RNA)をデオキシリボ核酸(DNA)に変換します。レトロウイルスは、その複製サイクルの一部として、RNAゲノムをDNAに変換します。」 と彼は付け加えました。

CDCの広報担当Martha Sharan氏も、The Dispatch ファクト・チェックへの電子メールで、この主張に対して以下のように返答してくれました。:

「今日まで、CDCは、COVID-19ワクチンがこの状態を引き起こしたり、寄与していることを示すような、ワクチン接種後のC型肝炎感染の再活性化の異常または予期せぬパターンを検出していません。」

McCulloughは、私たちのコメントの要求に応答しませんでした。

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