【あたおか】ロンドン、ブリュッセル、アムステルダムで移民が過半数を占めている事実はありません。

ロンドン、ブリュッセル、アムステルダム、そしてオランダの他の2つの主要都市では、移民の数は先住民の数を上回っていません。

オランダのコメンテーター、Eva Vlaardingerbroekがこの主張をしている映像は、Xで5500万回再生され、Facebookで広く共有されています。

Vlaardingerbroekは4月25日にハンガリーで開かれた保守派の会議で演説し、ベルギーのブリュッセルの人口は70%が移民で構成されていると発言しました。オランダのロッテルダムは60%、ハーグは58%、アムステルダムは56%が移民だと述べています。イギリスの首都ロンドンは54%が移民だと彼女は語っています。

SNSでの主張とは裏腹に、ロンドン、ブリュッセル、そしてアムステルダムでは
移民は多数派ではありません。

「言うまでもなく、これらの移民の大部分は、非キリスト教、非西洋、アフリカ、中東の国々から来ています」とVlaardingerbroekは述べています。

「結論:オランダの人口比率は、既に殆どの都市で劣勢だ」

「ここで禁断の結論を出そう。大交代説はもはや理論ではなく、現実なのだ」

大交代説」とは、白人人口が意図的に非ヨーロッパ系移民に取って代わられていることを示唆する、極右がよく使う陰謀論です。

しかしながら、公式データによりますと、Vlaardingerbroekが言及したヨーロッパのどの都市でも、移民が先住民の人口を上回っていることはありません。

オランダの統計機関であるCBSの数字によりますと、2023年のアムステルダムの人口に占める国内居住者ですが、外国で生まれた人々、つまり移民の割合は37.1%です。ハーグでは37.3%、ロッテルダムでは32.3%となっています。

CBSの広報担当者はロイター通信に対し、「この投稿は、一般的に移民2世と見なされる人々、つまりオランダで生まれ、外国から来た両親を持つ人々を含んでいるため間違っています」とEメールで回答しています。

ベルギーの統計局Statbelのデータによりますと、ブリュッセルでは、2023年1月1日現在、ベルギーの首都の人口の47.9%を、国内に居住しながら外国で生まれた人々が占めています。市内に住む594,424人の移民のうち、半数がベルギー以外のヨーロッパ諸国出身者、185,252人がアフリカ生まれ、80,428人がアジア生まれとなっています。

国家統計局によりますと、2021年の国勢調査では、ロンドンの人口の40.6%が英国生まれではなかったそうです。

Vlaardingerbroekはコメントの要請に回答していません。

【評定:誤りです】

  • ロンドン、ブリュッセル、アムステルダム、ロッテルダム、ハーグの移民比率はいずれも50%を下回っていることが公式データで明らかになっています。

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