2021年 ウエラ プロフェッショナル方針説明会、『INSPIRE STYLISTS INSPIRE BUSINESS』をスローガンに
プロ用ヘア化粧品のグローバルブランドであるウエラ プロフェッショナル(ステファン・ガー代表)は、1月28日(木)13時より、オンラインライブ配信において、2021年方針説明会を開催した。
冒頭、あいさつに登壇したステファン・ガー代表(写真上)は、同社の歴史を振り返り、昨年の12月より、20年ぶりに独立会社になったことを報告した上で、ウエラカンパニーの新しいビジョン、ミッション、バリューの3つを発表した。
ビジョンとミッション
ビジョンについては、「我々は、ともに、すべての人々が外見から内面まで本来の自分になれることをサポートする」と提示。ミッションを「我々は、ヘアとネイルのイノベーターである。我々はお客さまに喜びを与え、美のプロフェッショナルとそのコミュニティをインスパイアします」、そしてバリューは、皆と企業家精神あふれる文化を作りたいとの想いを込めた「協働性、創造性、柔軟性、繋がり、コミットメント」とした。
独立会社になったことによる変化に関して、①ヘアとネイルにフォーカスし、その2カテゴリーに特化してベストな製品開発に専念、②大きな企業体の一部でなくなったことで、より迅速な物事の推進が可能に、③よりスリムなビジネスサイズになったことで、新たなソリューションを受け入れ易く、ビジネスのデジタル化を促進、④投資に関してよりフレキシブルになり、投資のターゲットがより明確化、の4点をメリットとして挙げた。
不変のウエラ プロフェッショナル精神
一方、従来と変わらない点に関しては、①美に対する愛情、②業界に対する決意、③コミュニティに対する強い思い、の3つを挙げた上で、その確約としてのスローガン『INSPIRE STYLISTS INSPIRE BUSINESS』を掲げた。
スローガンの3つの柱によって実践。「INSPIRE with High Value Products & Services(高価値製品とサービスによって、インスパイアする)」「INSPIRE the Community(コミュニティをインスパイアする)」「INSPIRE Better Business(ビジネスをインスパイアする)」と、あらゆる角度から市場の活性化をサポートしてゆくという。
最後に2020年度の業績について「コロナや緊急事態宣言もあり、-7%と非常に難しい1年だった」と苦戦の様子を振り返りながらも、「『SYSTEM PROFESSIONAL』が+16%、『イルミナカラー』がほぼ前年を維持することができ、2つのブランドが貢献した」と報告。改めて「私たちはスタイリストさまをインスパイアし、ビジネスをインスパイアしたい」と意気込みを語って締め括った。
マーケティングから導いた価値提案
続いて名倉 愛副代表が、ガー代表が掲げたスローガンと3つの柱についてそれぞれ詳しく説明。さらに消費者・市場戦略部・大浦里絵マネージャーが「サロン市場における消費者動向」について、以下の通り解説が行った。
マーケティング戦略について発表を行う名倉 愛副代表と
消費動向について説明する大浦里絵マネージャー。
①サロン利用習慣の変化について「新規のお客さまにも、既存のお客さまにも、1回あたりの価値・満足度の高いサービスの提供を」、②髪へのニーズの変化について「より機能的便益の提供はもちろん、感情的便益につながるサービスや新しさの提供が必要」、③消費者がスタイリストに求める価値については「お客さまの来店時と、普段の生活の中でのつながり、双方を通じ、新しさ・ワクワク感を感じさせるカウンセリングや提案が必要」。
大浦マネージャーが「お客さまに提供すべき高価値が、より高い満足、高単価につながる」とまとめた後、名倉副代表は改めて登壇。「マーケティング戦略」について『共創』を掲げ、具体的な戦略として、①オンライン・オフラインを通じ、強固なスタイリストコミュニティーを構築する、②デザインケアとしてのシステムプロフェッショナルを確固たるものにする、③デジタルコミュニケーションをTOC戦略の中心とし、消費者を魅了する、の3点を提言。
すでに昨年末からいくつかのアクションをスタートしており、具体的な事例として紹介した。サロンへの顧客誘引の強化➊として、イルミナカラーとバーチャルヒューマン「Ria」とコラボレーションを行い、日本全国5,500万リーチを獲得したことを報告。サロンへの顧客誘引の強化➋として、ホットペッパービューティーにてイルミナカラーキャンペーンのバナー広告を掲載し、3万PVを獲得したことを発表した。また、スタイリストコミュニティの強化という視点では、“Social Mediaの加速”と“Passionistasの拡大”の2方向で紹介した。
高価値を追求した製品戦略
具体的な「製品戦略」については、マーケティング戦略本部・鈴木 聖マーケティングディレクターが説明。1つ目の柱「INSPIRE with High Value Products & Services」のもと、高価値サロンサービスの戦略を今年も続けていくことを宣言した。
製品戦略の説明に登壇した鈴木 聖マーケティングディレクター。
具体的には『イルミナカラー』『コレストンパーフェクト』『カラーモーション』を軸とした「高価値サロンカラー」、『SYSTEM PROFESSIONAL』『SP』を軸とした「高価値サロンケア」の提案を続けていくことを強調した。
新製品については、『イルミナカラー』からは、『イルミナ クリーム ディベロッパー TR AC 1.5%』を3月に、深みと透明感のある色合いの『ディープルビー』『ディープアメジスト』の新色2色を10月に発売すると発表。
また、3月の新製品発売に合わせて、イルミナ取り扱い認定制度を開始することも付け加えた。同制度は、消費者のイルミナ取り扱いサロンへの誘客サポートを目的としている。
『カラーモーション+』からは、『アメジストシャンプー&コンディショナー』『ルミナススプレー』を3月に、『コレストンパーフェクト+』からは、『プラチナレジェンド(/81)』『3レベル インディゴ(/8)』の新色2色が9月に発売される。
『SYSTEM PROFESSIONAL』は、コミュニケーションアップグレードについて説明。戦略として、①ブランドを包括的にアップグレードし、高価値サロンケアの促進、②システムコミュニティの構築と結束を強化 ターゲットとなるスタイリスト、サロンの興味関心を高める、の2つを掲げた。
代理店と連携した営業活動
営業戦略については松原政寛副代表が発表。始めに営業戦略立案の背景について説明し、営業戦略立案の骨子として、①明確なビジョンを持つ、②情報を収集し受け入れる、③選択と集中の3つを列挙した。具体的な営業戦略として、➊高価値戦略の継続的な遂行、➋一貫性を持った質の高い営業の提供、➌代理店とのさらなる深い協働の3点を示唆した。
松原政寛副代表による営業戦略の発表
併せて教育戦略について、田村 司教育本部統括から説明が行われた。教育戦略の骨子から始まり、高価値サロンカラー、サロンケアの実現のために、New Normalの中でも成長と結果の実現を約束すると宣言した。
具体的な施策としては、オフラインでの活動やオンラインライブセミナーの教育、「TREND VISION AWARD 2021」の開催、E-Educationでの学習として、SHIMAのAYATO氏によるオンラインセミナーの開催などを紹介した。
田村 司教育本部統括が教育戦略を説明。
最後のあいさつには、長島好秀副代表が登壇。高価値戦略の継続に力を入れていくことや、今年、ウエラ創業141年目を迎え、ウエラのロゴもこれまでと変わらず、「美しく健やかな髪のこだわりを追求するDNAが詰まっている。それがウエラブランドの価値と信頼につながっている」と述べ、ブランドの価値と信頼づくりへの協力を求めた。
説明会を締めくくった長島好秀副代表。