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「クロノトリガー」「クロノクロス」に登場する『時の卵(たまご)』というアイテムについて調べてみた。

名作RPGである「クロノトリガー」には重要なアイテムである「時の卵」というものが登場します。
また、「クロノトリガー」の続編でもある「クロノクロス」にも、この「時のたまご」は登場します。


「時の卵」という言葉の響きが印象的で、子どもの頃にクロノトリガーで遊んだ時から、印象深いアイテムでした。
というわけで、今回はこの「時の卵」について調べてみたことを書いてみたいと思います。

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1「クロノトリガー」における「時の卵」について

クロノトリガーにおいては、物語終盤の古代ジール王国の海底神殿において、ラヴォスとの戦いで死亡した「クロノ」を復活させるためのアイテムとして「時の卵」が登場します。


1-1時の賢者ハッシュより「時の卵」を渡される。

「時の賢者ハッシュ」から「時の卵」を渡されます。
しかし、ただ単に「時の卵」を持っているだけではクロノを復活させることはできません。

時の賢者ハッシュから、ラヴォスにより荒廃した未来に存在している「理の賢者ガッシュ」の所へ向かうように伝えられます。


1-2理の賢者ガッシュに会いに行くと。

理の賢者ガッシュに会いに行くと、クロノを復活させる方法を教えてもらうことができます。クロノを復活させるには以下の4つの条件が必要です。

1.復活させたい人が、本当に大切な人で必要でなくてはならない存在であること。
2.未来の世界に存在している「死の山」へ行くこと。
3.「死の山」の頂で時の卵を使用すること。
4.復活させたい人とソックリな人形が必要であること。

というわけで、この時点ではまだ手に入れていない「復活させたい人とソックリな人形」を入手するために現代のリーネ広場へ向かいます。そして、クロノとソックリな人形を入手して、再び未来の世界のガッシュの元に戻ります。


1-3「死の山」とは何なのか?

ここで、疑問点が出てきます。「死の山」とは何なのでしょうか?
どうしてクロノを復活させるためには「死の山」の頂で時の卵を使用しなければならないのでしょうか?


ゲーム内では「死の山」についての明確な説明はありません。しかし、クロノトリガーに関する様々な考察情報を調べてみると、「死の山」というのは、「ラヴォス」なのではないかと考察されています。


「ラヴォス」は「原始」(B.C.65,000,000年)の時代に、宇宙から地球へ墜落してきます。
墜落後は地下深くに潜り込み、地球上の全ての生き物の情報を吸収してゆっくりと成長していきました。
そして、A.D.1999年の時代に、突如として地表へ出現して、地球を荒廃させてしまいます。


「未来」(A.D2300年)の世界は、ラヴォスにより荒廃していて、「死の山」にはラヴォスが産み出した子どもであると思われる「プチラヴォス」というボスが登場します。


地下深くで眠っていたラヴォスは、A.D.1999年の時代に地表に出現して、地球を荒廃させます。その後、ラヴォスは自分の存在を次世代へ繋げるために「プチラヴォス」を産み落としたことで、ラヴォス自身はゆっくりと活動を停止させていきます。そして、A.D.2300年の未来の時代では「死の山」という存在へと変化していきました。


また、「ラヴォス」は、その力の大きさから、「時空を歪める存在」であるとも言われています。
ということは、「死の山」というのは時空に影響を与える場所なのではないでしょうか。


1-4死の山の頂で「時の卵」を使用する。

クロノを復活させるため、仲間たちは死の山の頂にやって来ます。そして、「時の卵」を使用します。


そして、この「時の卵」なんですが、時の賢者ハッシュは「時の卵(クロノトリガー)」と呼んでいます。
単に「時の卵」ではなく「時の卵(クロノトリガー)」なんですね。

「クロノトリガー」というのは訳すると「時の引き金」ということになります。引き金ということで考えてみると「きっかけ、始まり」などと言うような意味合いを含むのではないでしょうか。

死の山の頂で「時の卵」を使用した直後は何も起こらずに、時の卵は消滅してしまいます。

仲間たちは、やはりクロノを復活させることは無理なのかと諦めかけていると、突然皆既日食が始まります。そして、太陽が消えると、一番初めに書いた、古代ジール王国の海底神殿でのラヴォスとの戦いの瞬間に仲間たちはタイムスリップします。


1-5クロノトリガーで唯一「タイムフリーズ」が発生する。

クロノの仲間たちは、クロノが死亡する直前の、ラヴォスと対峙している瞬間にタイムスリップします。
そして、仲間たちは、その空間の時間の流れが止まっていることに気が付きます。時間の流れが止まる「タイムフリーズ」という現象が起きています。仲間たちからは「これがタイムフリーズか。」というセリフも発せられます。

クロノトリガーというゲームは、クロノとその仲間たちが様々な時代をタイムトラベルするRPGです。

彼らは時間の移動をすることはできます。しかし、時間を止めるなど、時間の流れを操作することはできません。

クロノトリガーの物語において、唯一時間の流れが止まる「タイムフリーズ」という現象が起きるのは、この「時の卵」を使用したクロノを復活させるシーンだけなのです。

そして、仲間たちは時間の流れが止まっている間に、クロノとクロノにソックリな人形を入れ替えます。その後、仲間たちは死の山へ戻って来ます。

そこには、一度は死んでしまったクロノも、無事に一緒に戻ってきます。この、クロノ復活のシーンは、本当に感動するシーンですよね。



1-6「クロノトリガー」における「時の卵」のまとめ

そういうわけで、クロノトリガーにおける「時の卵」というのは、
「その所有者が望む瞬間へとタイムスリップしたり、時間の流れを止める等」、時間を操作することができるアイテムなのではないでしょうか。

しかし、「時の卵」というアイテムは、「時の賢者ハッシュ」又は「理の賢者ガッシュ」のどちらかが発明した研究段階のものであり、完全なものではなく、どのような条件下でも時間を操作することができるものではないのだと思われます。

「時の卵」を使用して時間を操作するためには、「その所有者がどうしても時間を操作したいという強い思いを持っていること」、「時間の流れが歪んでいる場所で使用する」などの条件が必要なアイテムなのではないでしょうか。



2「クロノクロス」における「時のたまご」について

クロノトリガーの続編でもある「クロノクロス」においても「時のたまご」というアイテムが登場します。

クロノクロスにおける「時のたまご」の役割は、物語のラスボスである「時喰い」と戦うために必要なアイテムとして登場します。

「時喰い」は「時の闇の彼方」に存在しており、その時の闇の彼方へ移動するために「時のたまご」を使用することになります。

2-1理の賢者である「ガッシュ」から「時のたまご」を渡される。

クロノクロスにおいては、物語の終盤の「星の塔」で「龍神」を倒した後に、理の賢者ガッシュから主人公セルジュに「時のたまご」が渡されます。


2-2「時のたまご」についての表記

クロノクロスでは重要なアイテムについてはその外観をグラフィックで確認することができ、そのアイテムについての説明も表記されます。
「時のたまご」は「伝説の、なぞのアイテム。時の壁をこえられると言われている。」と記載されています。


2-3「クロノポリス」で行われていた「時のたまご」に関する研究

A.D.2400年の世界において設立された、時間に関する研究を行う施設である「クロノポリス」においても、「時のたまご」に関する研究が行われていました。

クロノポリスの研究員が「時のたまご」について言及するセリフを引用します。

「11世紀の科学者ルッカにより、その可能性が示されていた極小ブラックホールを利用しての『時のたまご』。その実現が可能かどうかいまだに議論のまととなっており結論はでていない。
彼女の理論に寄れば超重力の一点を自転させることにより時空をすいよせ全てをのみこむ特異点をリング状に変形させることが可能となる。これを次元転移のためのゲートとして利用すれば異なる時空の行き来が可能となるはずだ。」
「伝説の古代王朝にもすでに時のたまごが存在していたといわれていますが?」
「そんなありもしない古代文明に期待してもしょうがないじゃないか。我々の手で造りだせばいい。」
「しかし、過去にも時のたまごを使って時間の改変が行われたと・・・。」
「それは伝説にすぎん。そもそも、古代王朝が存在していたことは、いまだに証明されていない。さぁ、もう間もなく実験が始まる。」

クロノクロス 「クロノポリスの研究員の『時のたまご』に言及するセリフ」


2-4クロノクロスの世界において「時のたまご」と呼ばれるアイテムは複数存在していたのではないだろうか?

上記のクロノポリスの研究員が「時のたまご」について言及しているセリフから考えると、クロノクロスの世界においては「時のたまご」と呼ばれるアイテムは複数存在していたと考えることもできます。


2-5伝説の古代王朝に存在していたといわれる「時のたまご」

伝説の古代王朝に存在していたといわれる「時のたまご」が、理の賢者ガッシュがセルジュに渡した「時のたまご」ではないのでしょうか。

「時のたまご」入手後に、アイテムの項目で「時のたまご」について見てみると、「伝説の、なぞのアイテム。時の壁をこえられると言われている。」と表記されています。
 
ガッシュは伝説の古代王朝ジール王国の出身者です。クロノトリガーのストーリにおいて、ラヴォスによって古代ジール王国から、ラヴォスにより荒廃した未来の時代に飛ばされました。しかし、クロノトリガーのストーリーにおいて、クロノたちがラヴォスを倒したことにより、荒廃した未来の世界は、科学の力により人類が繁栄を続ける未来の世界へと変化しました。

クロノトリガーのストーリー終了後、ガッシュはそのまま未来の世界に残り、古代王朝ジール王国で発展していた魔法と、未来の世界で発展している科学を組み合わせて、時間に関する研究をさらに進めていきます。その過程で、クロノトリガーでクロノの仲間たちが使用した「時の卵」をさらに発展させて、「時のタマゴ」をクロノクロスの世界においてセルジュたちに渡したのではないでしょうか。


2-6ルッカが研究していた「時のたまご」

クロノトリガーの物語が終了後に、ルッカは発明家及び研究者として、時間に関する研究を続けていて、「時のたまご」に関する理論を構築していったのでしょう。
 しかし、A.D.1010年頃の時代に、ルッカはヤマネコによってルッカが殺害されて、「時のたまご」に関する研究はそこでストップしてしまいました。


2-7クロノポリスで研究されていた「時のたまご」

これは上述したように、ルッカの研究していた理論を土台としてクロノポリスで研究を進めていたのでしょう。しかし、クロノポリスはこの後タイムクラッシュを起こして、過去の時代に飛ばされました。そのため、「時のたまご」は完成されず、研究はストップしてしまいました。


というわけで、クロノクロスにおいては、「時のたまご」というアイテムは複数存在していた可能性もあります。

もしも、ルッカやクロノポリスで研究されていた「時のたまご」が完成していた場合には、その「時のたまご」はどのような場面で使用されていたのでしょうかね。


2-8クロノクロスにおける「時のたまご」を使用する場面について

クロノクロスの世界においては、HOMEワールドの 「オパーサの浜」にある赤い次元のゆらぎの上で「時のたまご」を使用すると、時の闇の彼方に移動してラスボスである「時喰い」と戦うことになります。

クロノトリガーとクロノクロスにおいて「時のたまご」を使用した場面を比較してみようと思います。

【時のたまごの使用場所】
クロノトリガー:死の山
クロノクロス:オパーサの浜

クロノクロスにおいては物語の終盤で、オパーサの浜に登場する子ども姿のクロノがオパーサの浜について「天使も迷う場所か」と言及しています。

「天使も迷う場所」とは、クロノトリガーの「死の山」と同様に時空が不安定な場所なのではないでしょうか。

【時の卵の使用条件】
クロノトリガー:復活させたい人が、本当に大切な人で必要でなくてはならない存在であること。

クロノクロス:使用条件については特に言及されていません。しかし、クロノトリガーと同様に、何かしらの強い思いを持って使用する必要があるのではないでしょうか。クロノクロスの終盤で、オパーサの浜で子ども姿のルッカに「時のたまご」を見せると、以下のようなセリフを話します。

時のたまご・・・。
古代の賢者ハッシュは、それをクロノ・トリガーと呼んでいたわ。私たち、一人ひとりの思いが引き金となって・・・、世界を、歴史を変えて行くのよ。きっとね・・・。

クロノクロス「オパーサの浜でのルッカのセリフ」


【時のたまごの効果】
クロノトリガー:所有者が望む瞬間へとタイムスリップしたり、時間の流れを止める等、時間を操作することができる。

クロノクロス:「時の壁をこえられると言われている。」と表記されている。実際に「時のたまご」を使用すると「時喰い」(ラヴォスの進化形態)の存在している時の闇の彼方へ移動することができる。



おわりに まとめ

 というわけで、クロノトリガーとクロノクロスに登場する「時の卵」というアイテムについて調べたことを書いてみました。

「時の卵」について調べて思ったことは、クロノトリガーもクロノクロスも、本当に奥が深い物語を持ったRPGなんだということですね。

「時の卵」について調べて、書いていくほどに、「あれ、クロノトリガー、クロノクロスの物語の詳細ってどんなだったのだろう?」「あぁ、改めて調べてみると、こんな深い話が隠れていたんだ」ということを思い知らされますね。

 クロノトリガーとクロノクロスについて、もっと調べてみたいことが出てきたので、また少しずつ、書いていってみようと思います。




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