血界戦線OPについて語る

1カットが案外尺が長い


アニメのOP、MVなどの映像は音のタイミングに合わせたいあまりカットを早く重ねがちだが最初の朝日が昇るカットは18秒も取っている。


キャラも映らない、街の遠景をfIxでじっくりみせるのみ。
こんな思い切った出だしはなかなか見られないのではないだろうか。
過去作品ではアルプスの少女ハイジの出だしも近い印象である。
人物だけでなく作品に登場する世界そのものも主役の一つとして描きたいという作り手の気分がうかがえる。

レオ主人公以外のキャラはよく見えない


ここも特殊な部分かと思う。よくあるアニメの OPであれば主要キャラの顔はじっくり映るようある程度それぞれ見せ場を作りそうな物だが、フレームの中心は基本的にレオが写っていて、他のキャラクターは動き回っていたり映っている時間が少なかったりする。
単行本一巻の表紙を飾っているクラウスさんなど顔のアップは1カットもない。

OPに必要なのはアイデア



コラージュ風の映像や、プリントした写真などの演出はレオが持っているカメラにかかった表現だろう。
また、度々レオの周りに降っている赤い花びら。
放送当時に散々語られているのかもしれないが、これはEDで描かれているホワイトが足で踏みつけて血が染み込んた花であろう。
妹の視力や、ホワイトの命など主人公が大切なものを失った象徴として映像に映っているようだ。

ついつい本編ダイジェストになりがち


こうしたテーマやそれに付随したアイデアが盛り込まれているものは優れたアニメのO Pと言えると思う。
一見さんのためのサンプルとして作品全体のハイライト的な内容になるのも一つの形だとは思うが、個人的にはアニメのOP映像は作品のブランドづけをする役割があると思っている。
視聴者の印象に残る映像にするには、作画が良くて豪華であることよりも作品のスタイル、方向性を面白くユニークさを持って提示することが大切なのではないだろうか。

血界戦線OP映像
https://youtu.be/0nkJ8wPseSM


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