同級生と先輩がめちゃ×2恋してるッ!
今日も今日とて憂鬱な1日の始まり。
月曜日の登校中が一番嫌いな瞬間だ。
多分いつも通りなら“やつ”が後ろからそろそろ来るだろう
?:おっはよー!
〇:朝から元気ですなぁ“ひかるさん”
——
こちら同級生の森田ひかる。年齢=彼氏いない歴継続中だとか…
学校では「かわいい」だとか「彼女にしたい人No.1」だとか言われているらしいが頑なに彼氏を作らない。
以前思い切って聞いてみたが…
〇:ひかるって告白とかそれなりにされてるのになんで彼氏作んないの?
ひ:はぁ?その理由もわかんないやつに教えないですぅ~
って不貞腐れた…
…
なんで……?
——
ひ:るんちゃんは元気が取り柄なのだ!
〇:朝からハイテンションで居られるひかるが意味わかんない。
ひ:意味わかんないって悪口?!
〇:悪口じゃないって褒めだよ。褒め。
ひ:なんだぁ褒めかぁ~やっと〇〇もるんちゃんのすごさが分かったか!
〇:ひかるがおバカで助かったぁ…ボソッ…
?:ひかる。〇〇にバカって言われてるよ
ひ:そ…それマジですか?!“由依さん”
——
こちらは一つ上の先輩である小林由依さん。由依さんもひかる同様年齢=彼氏いない歴継続中と胸を張って自慢してきた記憶が…
由依さんも由依さんで学校中で人気の1人だ。
その人気は一つ上の学年だけで収まらず下級生の学年まで…
そしてウチの学校には『小林由依を拝める会』と由依さんを崇拝している会が存在しているらしい。
小林由依を拝める会の存在を知った由依さんは『キモい』の3文字でズバッと言い切っていた。
『キモい』と言われた会員たちは歓喜していたと風の噂で聞いたような気がする
——
〇:由依さんはいつも急に現れますよね
由:まぁそんな元気よく登場するタイプでもないんでね
ひ:〇〇がわたしのことをバカって言ったってどう言うこと?!
〇:バカなんて言ってないよおバカって言ったの
ひ:変わんないじゃん!
〇:変わりますよねぇ〜!由依さん!
由:たしかに“お”を付けた方が冗談っぽくなるよね
〇:ほら~
ひ:じゃあそう伝えなさーい!
〇:それは由依さんのせいでしょ
由:んんっー?朝だからわかんなーい
〇:なんだこの先輩。
由:あ?
〇:大好きっス先輩。
由:よし。
ひ:〇〇が由依さんによって飼い慣らされてる…
….
…
由:そうだ。〇〇耳かして
〇:なんでしょうか…
由:……..
〇:えっ…?
由:分かった?
〇:は..はい…。
〇〇…由依さんに何言われたんだ…?
——
登校中由依さんに何か言われて以降の〇〇が心ここに在らずみたいな感じでちょっと心配…
友達に話しかけられても『う…う~ん…』とか『そ…そうかあ…』みたいな返事ばっかりで歯切れが悪い…
これは由依さんにすごいこと言われたに間違いない…
絶対聞き出す…!
…
…
キーンコーンカーンコーン
ひ:やっと昼休みだあぁ〜!
〇:そ…そんなに楽しみにしてたのかよ
ひ:当たり前じゃん!腹が減っては戦はできぬ!
ひ:ってか今日は〇〇売店行かないの?
〇:あ〜…ちょっとほかに行かないといけないところあるから…さ。行ってくるわ…。
こ…これは…!
〇〇の心ここに在らず状態の原因を知れるチャンスか?!
るんちゃん動きます!
…
尾行して来たのは良いけど…
どこまで行くのぉ〜!
もう歩きすぎてお腹ペコペコるんちゃんだよ~
まさかこれ尾行されてるの〇〇が気づいていてわたしにイタズラしてるんじゃ…!
そんなわけないか…って…
由依さんと〇〇が話してる…!
一体どんな話を…
…
…
由:ごめんね。朝急におねがいしちゃって
やっぱりあの時言ってたんだ…!
〇:いえいえ全然いいんですよ。それで伝えたいことって…?
由依さんが〇〇に伝えたいこと…まさか…。
由:簡潔に言うね。〇〇のことが好き。
〇:えっ…?!
ゆ…由依さん…言った…でもなんで〇〇気づかなかったんだよ…!鈍感なのか?!
これは負けてられない…るんちゃんも行くしか…!
由:もしよかったらで良いんだけど…わたしと付き合っt…
『ちょっと待ったっ!!』
〇:な、、なんでひかる?!
ひ:由依さんだけ抜け駆けずるいですよ!
由:ず…ずるいなんか…!
ひ:この際だから言いますけど…わたしも〇〇のこと好きですから!!
…
〇:ひ…ひかるも〜…!?!?
ひ:わたしもずっとすきだったの!!
由:わたしの方がずっとずっと好きだったけどね!
ひ:〇〇~♡るんちゃんと付き合って欲しいなぁ~♡
由:〇…〇〇っ!ゆいぽんは〇〇のこと大好きだから付き合いたいなぁ♡
〇:え…えぇ…でも…決めるってなったら難しいですよ…
ひ:じゃあ由依さんこれから数日間〇〇に猛アピールお互いしません?
由:乗った。
〇:は…はや…あのぉ…僕に決定権とかって
ひ:ない。
由:〇〇は私たちのアピールを受けなさい。
〇:は、、はい。。
——
2人に告白されてから猛アピールの日々が始まったのだ
例えば...
...
...
ー昼休みー
ひ:○○〜ひかと一緒にご飯食べ...
由:由依先輩が来たぞ○○~
ひ:ちょ、、由依さん?!わたしが先に予約してたんですけど...?!
由:あたし先輩だよね
ひ:恋愛においては先輩後輩関係ないですっ!
由:ひかるも言うようになったね~
ひ:○○?!こんな先輩彼女イヤでしょ?!だからひかのとこおいでよ♡
由:いやぁ○○はやっぱり引っ張っていってくれる年上彼女の方が合うと思うなぁ~
...
...
ー授業中ー
『○○!こっちにパスだっ!』
『ナイッシュー!』
この時間は体育でバスケットボールをしていた
○○は元バスケ部だったこともあり血が騒ぐ。
ひ:○○スポーツも万能でカッコイイなぁ...
ひかるは○○のプレイに見とれていた。
ひ:あんな運動をもできてそこそこ顔も良いのに彼女居ないっておかしいでしょ
...
由:たしかにおかしいよね
ひ:うぇっ...?!由依さんがなぜここに...
鉄格子型のドアに背中をつけてみていたひかるの後ろから由依が現れた...。
由:なぜって、外で体育してたからかな
ひ:そ...それでも学年違うのに授業中に見に来ちゃ怒られますよ...
由:大丈夫大丈夫。怒られるより○○見た方が+だから。
ひ:その理論なぜか共感できますけど...
...
...
-下校中-
ひ:○○今日の体育すごかったね~
○:そんなことないよ〜でもひかるが見ててくれてなんかうれしいよ...笑
ひ:えっ,,,//な,,なんで,,//
○:だって告白された女の子に見られたら...嬉しくない...?笑
ひ:ひかと,,付き合えたらいつでも見てあげるし,,ずっとそばにいるよ,,?
○:ありがとな笑
由:はいはい。イチャイチャはそこまで~
ひ:あぁ、、!由依さん、、!もうちょっと堪能させてくださいよ~!
由:見てるこっちが恥ずかしかった。
○:なんか、すみません...
由:いいのいいの。それでさ、告白の結果決めたってホント?
ひ:えぇ?!
○:だ、誰から聞いたんですか、、
由:理佐。
たしかに理佐さんにだけ相談していたけど...
こんな所に弊害が出るなんて...
ひ:そ...それでどっちに...
○:ぼ...僕は...。
...
...
fin.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?