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数の集合1 自然数について

数学の中で、基本の基本の内容なのだが、いまいち分かりにくいモノがある。
“整数”とか“無理数”とか、○○数って言われるヤツラである。
そんな数の集合を確認してみる。

先ずは、自然数から考える。
“自然”数なので、自然なのである。

我々は現在、人工物に囲まれて生きているが、はるか昔、我々の祖先は自然の中で生活していた。
そんな生活の中で生まれた概念が、“自然数”である。
「ウホウホ、ウホホウホウホ」(あっちで木の実が2個取れた)
「ウホホウホーホ、ウホホホホー」(木の実をもう5個取ってきた)
そんな感じで使う数が“自然数”である。

“自然数”に対して、必然的に演算(計算)を定義する事になる。
上記のように、木の実が2個ある状態でもう5個取ってきたら、$${2+5}$$という計算が自ずと必要になる。
このようにして定義された演算を、加法という。
この加法について、“自然数”+“自然数”は必ず自然数になる。
このような状態を「自然数は加法で閉じている」という。

計算上では$${2+5=7}$$であるのに6個しか無かったら、それは誰かがコッソリと食べた、と言うことだろう。
7個あるはずなのに、6個しかない!!
そうすると何個足りないのか!?
そこで$${7-6=1}$$と計算する事で、不足している個数が分かる。
この演算を減法という。

この減法、つまり引き算を小学校で習ったときに、先生から気持ち悪い事を言われた記憶はないだろうか。
「$${7-6}$$は$${1}$$になるけど、$${6-7}$$はやっちゃダメですよ」的な事を。

後に中学校に入学したら問題解決となるのだが、小学校では一切解決せずにこのルールでやってきたはずだ。
その理由は、所謂、“負の数”を扱わないからである。

最後に、確認しておく必要がある事がある。
0って、自然数なの??

日本の高校までの数学では、0は自然数に含まない事になっている。
だが、日本以外では含む事も多いようである。

では、大学で学ぶ、数学という学問ではどうなのか??
初等整数論では、0は自然数に含まれる。
と言うか、0が無いと何も出来ないのである。
“初等”と言うと簡単そうに聞こえるが、非常に難しい分野である。
何故初等なのかと言うと、整数を創るところから始めるので“初等”なのです。
詳しい内容は省略するが、自然数の始まりが0なのである。

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