初心者でもわかる!?マリンセス講座

はじめに

お疲れ様です。ひゃあたです。
遊戯王マスターデュエル楽しいですね。
本日は最近遊戯王マスターデュエルを始めたX(旧Twitter)のフォロワーさんにどうしても「マリンセス」というデッキを使ってもらいたく思い、記事を書くことにしました。
正直、マリンセスは超絶人気テーマなので解説記事はどこにでも落ちているとは思いますが僕自身のマリンセスに対する想いもフォロワーさんに届けたいという一心で執筆しております。
基礎の基礎から解説していくのでやや長文になりますが、興味がないところや知っているところは適宜読み飛ばしてください。

※12/16 エジルラーンについて追記してます。

マリンセスとは

マリンセスってなあに?

第10期第9弾パック「RISING RAMPAGE」でカテゴリ化された「マリンセス」と名のついたカードたち、及びそれらを用いて構築したデッキのことです。
属するモンスターは全て水属性・サイバース族で統一されているので属性、種族サポートも受けやすい優秀なテーマです。
カード名上では「海晶乙女」とかいて「マリンセス」と読ませています。オシャレですね。
OCGにおいてリンク召喚の実装と同時期に公開されたアニメ「VRAINS」のキャラクターの使うデッキでもあるため、リンク召喚を基本戦術としたテーマです。
1ターンに何度も連続でリンク召喚を行いエースモンスターを召喚する――というのがコンセプトとなっております。

マリンセスの魅力って?

少ない手札から展開が可能であることやデッキ構築の自由度など様々な魅力がありますがマリンセス最大の魅力はそのイラストのかわいさです。
ひゃあたはかわいいからマリンセスを使っています。

マリンセスの動き方は?

リンク召喚を繰り返しながらアドバンテージを稼ぎ、リンク4モンスター+耐性付与&打点上昇のフィールド魔法+モンスター効果無効の罠の盤面を作ることを先攻1ターン目の最大目標とし、その後かわいらしいイラストからは想像できない、数値にして4000以上の攻撃力で殴るテクニカル脳筋デッキです。

細々した効果などは置いておきマリンセスが実際にどのような展開を行うのか動画にしました。とりあえず雰囲気をわかっていただきたいなという気持ちです。

マリンセスを出すと、手札やEXデッキのマリンセスが出せるようになります。それを出すと、また次のマリンセスを出すことができ、特殊召喚を繰り返し、最終的にはフィールド魔法や罠カードをサーチしつつリンク3やリンク4のモンスターを盤面に出すというのが基本です。
そしてこれをスムーズに行えればあなたもマリンセスマスター!!
ランクマッチのマスター帯でも戦っていけます。

じゃあどうすればそれができるようになるの?というお話ですが……簡単です。マリンセスの効果とその条件を覚えましょう!そして展開の雰囲気をつかめば……あなたも立派なマリンセス使いです。

というわけで次からはカードの解説をしていきます。

マリンセスカード解説

マリンセスと名のつくカードを”全種類”紹介、解説していきます。
カードに対する主観的な評価が混じる可能性が非常に大きいためなんとなくで読んでください。

下級モンスター

下級であるというだけでリンク1マリンセスをリンク召喚できるのですべてのカードが採用圏内です。しかしデッキスロットは有限なので自分の好みと環境を見て取捨選択することが大事です。

《海晶乙女シーホース》

マリンセスリンクモンスターのリンク先に特殊召喚する効果を2つ持っています。
①はチェーンブロックを作らない(効果を発動しない)特殊召喚です。
条件は場にマリンセスリンクモンスターのリンク先があること(空いていること)
②は先攻1ターン目では使えないのでインクの染みになりがちですが、ターンが回ってくれば使用機会もあったりなかったりするので頭の片隅に入れておいてください。条件は同じですがこのカードを墓地から除外する必要があり特殊召喚するのは手札のマリンセスです。
このカードは召喚権と《海晶乙女ブルースラッグ》を使いますが、場のマリンセスモンスターを0枚から2枚に増やすことができます。
派手な効果ではありませんが、このカードの存在でマリンセスは成立しているといってもよいくらい大事なカードです。

《海晶乙女ブルータン》

場に出たときに《おろかな埋葬》みたいな効果、リンク素材になった時に《強欲で謙虚な壺》みたいな効果が発動する爆アドモンスターです。
①はマリンセスのピンポイント墓地送りです。このカード1枚でリンク召喚することが可能なマリンセスのリンクモンスターには墓地のカードを回収する《海晶乙女ブルースラッグ》が存在するため、そちらをリンク召喚することで実質的なサーチカードとなります。
②もおまけとしてついてくるには破格の効果です。特殊召喚可能なモンスターが捲れれば追加で展開が可能となり、罠カードであれば妨害が一つ増えます。
このカードはとても強いですが自身を特殊召喚する効果は持っていません。召喚権を使うか他のカードの効果で特殊召喚しましょう。
このカードが初手にある時とない時ではテンションが全然違います。

《海晶乙女パスカルス》

①はマリンセスの展開効果、②は墓地の魔法罠回収効果です。
①の効果によって手札のマリンセスモンスターを特殊召喚出来ます。マリンセスを2体並べることができるので非常に強力です。これは召喚、特殊召喚どちらにも対応しているので手札にマリンセスモンスターがダブついているときなどはこのカードが使えないかどうかを確認しましょう。うまく使うことで手札の余りカードが盤面に還元されます。
②は先攻1ターン目では使えませんが3ターン目以降に1ターン目に展開で使った魔法や2ターン目に相手に対する妨害で使った罠を回収することが可能です。忘れないように頭の片隅に入れておいてください。

かつてはレベル4であることを生かして自身と効果で特殊召喚したモンスターで《バハムート・シャーク》の素材になり《餅カエル》を展開しておりましたがOCGおよびMDにて《餅カエル》の違法性が認められてしまい、強みが1つ減ってしまいました。

《海晶乙女スプリンガール》

自身を手札から特殊召喚する効果と素材になった時ランダム墓地肥やしを行い地味バーンをしたりしなかったりする効果を持っています。
①は自身を手札から特殊召喚する効果で条件は墓地のマリンセスを除外すること。墓地コストを必要とするので初動としては若干使いにくいですがある程度展開した際に妨害を受けた後のリカバリーや3ターン目以降の詰めの場面などでとても優秀です。
②はとても地味ですが、リンクモンスター特殊召喚成功時の回収効果やサーチ効果にチェ-ンする形で発動することで、《屋敷わらし》《灰流うらら》などの効果から守ることができたり、欲しかったマリンセスカードが都合よく落ちて他のカードの効果で回収して使う……といった活躍が見込めます。
このカードのデッキトップの落ち方によっては展開が変わったりするので使い手の腕が光るカードです。
バーンはマジでおまけですがごくごくまれに勝利に貢献します。


《海晶乙女マンダリン》

自身を手札、墓地から特殊召喚する効果を持っています。
条件は、マリンセスモンスター2体以上存在すること、水属性リンクモンスターのリンク先があること(空いていること)。この2つを満たす必要があります。
マリンセスのリンク先は意外と取り合いになることが多く実は条件がやや厳しいのですが墓地から自分で出てくるのはとても優秀です。
このカードを使う予定だったのに適当に展開してたらリンク先がなくなっちゃった!といううっかりミスには気を付けましょう。(n敗)
ちなみにリンク先として指定したリンクモンスターが効果解決時に存在しなくなると出てこれなくなります。

《海晶乙女バシランリマ》

罠のサーチと破壊耐性付与、打点上昇と3つの効果を持っています。
①の罠サーチは優秀に見えて墓地コストとして罠を必要とするので非常に使いづらいです。しかもカード名が異なるカードしかサーチできないというのがネックでマリンセスと名のつく罠カードは現状6種類もありますが、実戦での使用に耐えうるカードは1種類だけです。つまり何もできません。
②の効果で除外した際も③を発動可能であり効果での破壊を防いだ後打点を増やすことができます。
マリンセスではフィールド魔法によって完全耐性及び攻撃力4000越えの超打点を付与することができるため役割がかぶっています。
しかし、マリンセスは《幽鬼うさぎ 》など、展開途中のモンスターが場から消える妨害に非常に弱く最悪そのまま展開が止まってしまうため、このカードを墓地に置いておくことで効果破壊のケアができます。
自身を特殊召喚する効果を持たず、効果が生かされる場面が限定的なため何も考えずに使うのはNGです。


《海晶乙女シースター》

手札の自身をコストとした打点上昇効果を持っています。
名称指定で1ターンに2回使えるので手札から捨てて打点を上げた後、他のカードの効果で回収してもう1回使うことができます。2回発動することができれば合計1600も上がります。かっこいいですね。
驚くべきことに誘発即時効果ではなく起動効果なので自分のターンのメインフェイズ(しかもソーサリータイミング)にしか使えません。また、ターン終了時に上がった攻撃力は元に戻ります。
自身を特殊召喚する効果を持たず、効果が生かされる場面が限定的なため何も考えずに使うのはNGです。


上級モンスター

本来ならば召喚にはモンスターのリリースが必要なレベルですが、自己特殊召喚効果を持っているので自力で出すことが可能です。しかし、リンク1マリンセスの素材になれない、いざというときに通常召喚出来ないというのは意外と重いため考えなしに使うと事故ります。

《海晶乙女スリーピーメイデン》

自身を手札から特殊召喚する効果と墓地のリンクモンスターを装備カードにする効果を持つ上級モンスターです。
①は自身を手札から特殊召喚する効果で条件は場に対象のとれるマリンセスカードが存在すること。
上級モンスターですが①の効果によって場に出やすく、おまけとして破壊耐性を付与します。
ただし、条件として場のマリンセスカードを要求するため初手のマリンセスカードがこのカードだけの場合、特殊召喚どころか通常召喚もできないため全く動くことができません。
リンクモンスターを装備カードにする効果はフィールド魔法とこのカードしか持っていないためフィールド魔法が展開できないときはこちらに頼ることになります。

《海晶乙女クラウンテイル》

自身を手札から特殊召喚する効果と戦闘ダメージを軽減する効果を持つ上級モンスターです。
特殊召喚効果の条件が限定的かつ手札コストを要求しさらに相手依存である上に上級モンスターなためとても使いづらいです。
また、効果もゲームの勝利に直接貢献するものではなく延命でしかないため、使えたとしてもジリ貧になりがちです。
ちなみにこちらのバトルフェイズのダメージ計算時にも発動できるため、場のモンスターで相手モンスターに攻撃し、このカードを特殊召喚し追撃することが可能です。攻撃力は600しかありませんが
イラストはかっこいいと思います。

リンク1モンスター

《海晶乙女ブルースラッグ》

召喚条件は下級マリンセス1体で、リンク召喚成功時に墓地のマリンセスを回収する効果を持っています。
リンクマーカーが下向きのため《海晶乙女シーホース》を回収した際にエクストラモンスターゾーンにこのカードがあればリンク先にそのまま特殊召喚が可能です。また、《海晶乙女ブルータン》で墓地に送っておいた任意のマリンセスモンスターを即座に回収することができます。
サーチカードの乏しいマリンセスにおいてこの回収効果はとても重要で、自身の回収が不可能なため複数枚の採用が基本です。
この回収効果を使用するとそのターンは水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかります。そのためデッキ構築時点でこの呪いを考慮したカード選択が重要となります。

《海晶乙女シーエンジェル》

召喚条件は下級マリンセス1体で、リンク召喚成功時にマリンセスと名のつく魔法カードであれば何でも持ってくることができます。2種類しかありませんがそのどちらも強力で、展開の要となるカードですのでこのカードの重要度もかなり高めです。「マリンセスと対戦する際はこのカードに妨害を当てるべきである」と考えるプレイヤーも多いと思われるので《海晶乙女ブルータン》や《海晶乙女スプリンガール》の効果で上手くケアしながら効果を発動していきたいです。
《海晶乙女の潜逅》を持ってくれば、マリンセスを特殊召喚出来て展開が伸びます。《海晶乙女の闘海》を持ってくれば、リンクモンスターに墓地のリンクモンスターを装備することが可能になり盤面が強固になります。

リンク2モンスター


《海晶乙女コーラルアネモネ》

召喚条件は水属性モンスター2体で攻撃力1500以下の水属性をリンク先に蘇生する効果と墓地へ送られた際にマリンセスを回収する効果を持っています。水属性というくくりで見た場合①の効果がとても汎用的で強力なため他の水属性デッキに出張している姿をよく見かけます。
まずはマリンセスを2体並べこのカードを出すのがマリンセスの最初の目標です。
適当な下級モンスターを蘇生してリンク3に繋げることはもちろん、蘇生できるモンスターの条件は攻撃力1500以下の水属性であるためリンク2以上のモンスターを蘇生しリンク4につなげることもできます。ただし、蘇生はリンク先という指定があるため①効果解決時にこのカードがフィールドに存在していない場合、リンク先が行方不明となり効果が不発になります。そのためこのカードに対しては効果無効以上に除去がウィークポイントとなります。
そしてこの効果を使用するとそのターンは水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかります。
②の回収効果はマリンセスと名のつくカードであればモンスターだけでなく魔法罠も回収できます。そして「フィールドから墓地に送られた場合」と書いてある通り、もともといたゾーンや状態を参照しないので他のカードの効果で装備カードになっているこのカードが墓地に送られても発動します。ですので墓地のリンクモンスターを装備する際はこのカードを積極的に選びましょう。

《海晶乙女クリスタルハート》

召喚条件は水属性モンスター2体です。いろいろごちゃごちゃと書いてありますが、このカードの強さはこのカードには書いていません。攻撃力0、水属性2体で出るリンク2であることだけ覚えておけばほとんど問題ありません。
一応、①の効果がたまに役に立ったり立たなかったりします。

リンク3モンスター

《海晶乙女マーブルド・ロック》

召喚条件は水属性モンスター2体以上でマリンセスカードの回収効果と戦闘耐性付与の効果を持っています。
マリンセスであれば魔法罠も回収可能なのがとても優秀です。しかし、先行1ターン目では回収対象のカードが墓地にあまりないことも多く大抵の場合、真価を発揮するのは3ターン目以降となります。
②の効果はごくごくまれに役に立つので頭の片隅に入れておいてもらえたらと思います。

《海晶乙女コーラルトライアングル》

召喚条件はマリンセス2体以上で水属性モンスターを手札コストに罠をサーチする効果と墓地のこのカードをコストにリンクマーカーの合計が3になるように墓地の水属性リンクモンスターを蘇生する強力な効果を持っています。
しかし、どちらの効果も、発動するターンは水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかります。この呪いは効果発動以前の行動も参照するため水属性以外の特殊召喚を行った場合はこのカードの効果を発動できなくなります。
罠のサーチには手札コストが必要ですが、このカードの素材に《海晶乙女コーラルアネモネ》を使うことでそちらの回収効果によってコストを捻出できます。また、水属性であればマリンセスでなくても構わないので《海亀壊獣ガメシエル》など先攻の展開に絡まないカードをコストとして捨てることもできます。
また、このカードは他のリンク2以上のマリンセスと異なり召喚条件が「マリンセス」2体以上となっています。サポートとしてマリンセス以外のモンスターを使う場合は注意が必要です。
先攻1ターン目はこのカードをリンク召喚し、罠をサーチして妨害を構え、相手に盤面を返されたとしてもこの蘇生効果でまた展開し直すというのが勝ちパターンの1つです。

リンク4モンスター

《海晶乙女ワンダーハート》

召喚条件は水属性モンスター2体以上でモンスターとの戦闘時に装備カードをモンスターに戻す効果と相手によって破壊された場合にリンク3以下のマリンセスを蘇生する効果を持ちます。
悪い効果ではないのですが絶妙に使いにくい上に先攻で出すことはほぼないので活躍の機会があまりありません。

《海晶乙女グレート・バブル・リーフ》

召喚条件は水属性モンスター2体以上でスタンバイフェイズに墓地コストでドローする効果、モンスターが除外されるたびに攻撃力が上昇する効果、水属性モンスターを手札コストに除外されたマリンセスを帰還させる効果を持っています。
①は純粋なドロー効果でコストとして墓地のリソースを除外してしまうとはいえ、手札誘発などを引き当て相手ターンでの妨害回数が増える可能性があります。
また、①のコストによって②の打点上昇が誘発、攻撃力3200でスタートし、回数制限がないため《海晶乙女波動》などで耐性を付与し戦闘以外での突破を不可能にすることで、モンスターを除外しながら展開をするデッキタイプ相手には「打点を超えるために展開したいが展開には除外を伴う」というジレンマを押し付けることができます。
③の帰還効果は①のコストや《海晶乙女スプリンガール》《海晶乙女コーラルトライアングル》のコストなど意外と簡単に準備ができ、また条件はマリンセスであることだけなのでいきなりリンク4を出すことも可能です。
総じてすべての効果が噛み合っており単体で完結しているので非常に優秀なのですが相手に干渉する効果を持っていないので他のカードのサポートは必須です。
ちなみに①のドロー効果は名称指定のターン1回制限がないため、複数体並べることでドロー枚数を増やすことができます。当たり前ですが除外コストも増えるので打点上昇効果も増え3800スタートとなります。
この点に着目し先攻1ターン目にこのカードを2体並べる展開ルートが開発されています。

《海晶乙女アクア・アルゴノート》

召喚条件は水属性モンスター2体以上で相手の攻撃を自身に限定する効果、お互いの場のカードを1枚ずつ手札に戻す効果、相手ターンに装備カードからマリンセスモンスターを特殊召喚して魔法罠の効果を無効にする効果を持っています。
先攻1ターン目にとりあえず出すことを目標とするモンスターです。
②で戻す自分のカードは水属性モンスターのみですが、コストではないためトークンやエクストラのモンスターなど手札に戻らないカードも対象に取ることができます。一応自身も対象に取れるので自分の水属性モンスターがこのカードのみでも発動は可能です。リンク4という軽くないモンスターが戻っていくので状況はよく見極めたいです。
相手モンスターを《海亀壊獣ガメシエル》などの壊獣系モンスターで除去しそれを手札に戻すことで再びリリースによる除去が使用できます。
③は魔法罠の効果無効に加えてモンスターの特殊召喚と非常に強力ですがいくつか欠点があり、
1.相手ターンにフィールドで発動した効果に対してしか発動できない
2.無効にするだけで破壊はしない
3.特殊召喚ができなかったら無効もできない
と意外と隙があるので過信は禁物です。

魔法カード

《海晶乙女の闘海》

マリンセスというデッキの根幹を担うフィールド魔法カードであり効果は3つあります。
打点上昇効果、耐性付与効果、リンクモンスターの装備効果です。
まず③によって連続リンク召喚によって墓地にたまったリンクモンスターを装備カードとして活かすことができ、①の効果によって打点が大きく上昇します。このカードによって最大3枚装備可能であり、200+600*3で2000も攻撃力が上昇します。
②はリンクモンスターに完全耐性を付与しますが条件があり、リンクモンスターの紹介で多く語ることのなかった《海晶乙女クリスタルハート》を素材にしてリンク召喚をしていることです。《海晶乙女クリスタルハート》の強みは、ほぼこのカードにあるといってよく、またこれによって妨害をケアしながら展開を行うことも可能です。
ちなみに③は1ターンに何度も発動可能なのでEXモンスターゾーンにリンク召喚するたびに発動しても問題はありません。
このカードを使う上で気を付けるべき点は、②③の効果はEXモンスターゾーンのリンクモンスターにしか効果がないということです。あまりそのような場面はありませんがリンクマーカーがあるからと言ってうっかりメインモンスターゾーンにエースモンスターを出してしまい効果が適用されないなんてことがないようにしましょう。
また、モンスターは効果に対して無敵になりますがこのカードは特に耐性などがないので簡単にはがされてしまいがちです。その際はモンスターに付与されていた打点上昇及び完全耐性も消えてしまうので過信は禁物です。
飽くまでこのカードありきの無敵パワーだということを意識してください。

《海晶乙女の潜逅》

マリンセスを特殊召喚する効果を持ちますが、《海晶乙女の闘海》の有無によって選択できる効果が変わります。
《海晶乙女の闘海》が場にない場合は墓地からのみ、ある場合はデッキからも選ぶことができるようになります。
墓地から特殊召喚するだけでも非常に強力で適当な下級マリンセスを素材に《海晶乙女シーエンジェル》をリンク召喚しこのカードをサーチ、そして素材にして墓地に送られたモンスターを蘇生することでリンク2モンスターを展開可能です。
《海晶乙女の闘海》がある場合はデッキから特殊召喚できるマリンセスに制限はないので選択肢が大きく広がります。しかし、《灰流うらら》によって妨害されてしまうことには注意しましょう。《海晶乙女の闘海》があったとしても墓地からの特殊召喚を選ぶこともできるので状況を見極めながら発動することが大事です。
そしてこのカードを発動するとそのターンは水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかります。


罠カード

《海晶乙女波動》

マリンセスというデッキを選択する理由の一つになりうる最強のカードです。
基本的には「相手の表側表示のモンスターを対象にとってその効果を無効にする」効果です。さらに発動には条件がありリンクモンスターが自分の場に存在している必要があります。
これだけだと《無限泡影》に代表される「効果無効+α」の罠カードの下位互換でしかありませんがこのカードにも追加効果があり、リンク2以上のマリンセスが自分の場にいる状態で発動すると自分の表側表示モンスターは完全耐性を得ます。これは効果が適用された後から場に出たモンスターにも耐性がつきます。つきません!!!発動時に場にいたモンスターだけです!!!!なにいってんだこいつ

さらにリンク3以上のマリンセスがいればセットする必要すらなく手札から発動することが可能となります。これによって相手を妨害しつつ自分の場のモンスターを守ることができます。
《海晶乙女コーラルトライアングル》よって簡単にサーチが可能なので先攻1ターン目はこのカードのサーチを目標にするのが鉄板です。一度サーチしてしまえばマリンセスの豊富な回収効果によって使いまわしができます。
最強のカードですが気を付けるべき点はいくつかあり、
・相手に表側表示のモンスターがいないと発動できない
・発動したとしても効果を無効にできなかった場合耐性もつかない
・完全耐性であっても《海亀壊獣ガメシエル》などの壊獣系モンスターには無力
という点です。油断は禁物です。
ちなみに1ターンにおける発動制限はありませんので重ねて引けば引くだけ妨害となります。
また、手札から発動できるからと言って自分で伏せた無限泡影を発動した縦列で発動すると無効になってしまいます。めちゃくちゃ恥ずかしいので絶対にしないようにしましょう。(1敗)

長々と書きましたがまとめると

マリンセスリンクモンスターがいると発動可能な「相手の表側表示のモンスターを対象にとってその効果を無効にする」罠カード
リンク2以上のマリンセスリンクモンスターがいると「自分の表側表示モンスターは相手の効果を受けなくなる」効果が追加される。
リンク3以上のマリンセスリンクモンスターがいると「このカードの発動は手札からもできる

これだけ覚えておいてください。

《海晶乙女潮流》

バーンカードです。条件付きで手札から発動可能になります。発動条件が微妙に厳しい上に数値も相手依存で別に場に干渉しないので使う理由が思い当たりません。

《海晶乙女雪花》

マリンセスが破壊されると代わりのマリンセスを呼ぶ効果です。罠であるため発動可能になるまでにライムラグがあり、これを発動できる相手ターンには破壊された後のこと考えるより破壊されないことを考えた方がいいので微妙です。速攻魔法であれば強かったかもしれません。

《海晶乙女瀑布》

打点上昇効果です。条件付きで手札から発動可能になります。発動コストが重い上に効果がしょっぱいので微妙です。

《海晶乙女環流》

リンクモンスターを別のリンクモンスターに変換する効果です。条件付きで手札から発動可能になります。バトルフェイズに使えば追撃ができますが、直接攻撃が不可能になるので絶妙に使いづらいです。一応自分のターンに《海晶乙女グレート・バブル・リーフ》を出しておき、ドロー効果を使用した後に、このカードで《海晶乙女アクア・アルゴノート》に変換すると強いかもしれません。やったことはありません

《海晶乙女渦輪》

相手の攻撃を止める効果と、連続攻撃能力を付与する効果です。
相手モンスターの攻撃を止めますが何故か《海晶乙女クリスタルハート》を出してしまうので、相手の別のモンスターがいる場合は攻撃の的ができてしまいます。一応《海晶乙女クリスタルハート》には戦闘耐性効果がありますが、発動コストが必要なのでとても重いです。
連続攻撃効果は相手への戦闘ダメージが0になってしまうので使いづらいです。この効果で相手の壁モンスターを蹴散らし本命の攻撃を通すということでしょうか?
《海晶乙女ワンダーハート》に連続攻撃を付与すると相手モンスターに攻撃するたびに装備モンスターが飛び出てくるので面白いです。

相性の良いカードたち

ここでは名前こそマリンセスではありませんが名誉マリンセスといってもよいくらい相性のいいカードを紹介します。

《サイバネット・マイニング》

下級サイバース族サーチカードです。マリンセスはサイバース族で統一されているため下級モンスターは何でもサーチ可能です。手札コストが必要ですがマリンセスは墓地回収が得意なのですぐにアドバンテージを回復できます。
ただし、このカードを使う場合は《灰流うらら》、《ドロール&ロックバード》に弱くなります。


《スプラッシュ・メイジ》

サイバース族版《海晶乙女コーラルアネモネ》といったようなカードです。
基本は《海晶乙女コーラルアネモネ》を使うのでこちらは必要ないのですが、ターン1回制限があるので同じターンに2度目の蘇生がしたい場合にこちらを使うことになります。《海晶乙女コーラルアネモネ》と違って守備表示での蘇生となるので守備表示が存在しないリンクモンスターは蘇生できないことに注意しましょう。《海晶乙女コーラルアネモネ》でこのカードを蘇生することは可能です。
そしてこの効果を使用するとそのターンはサイバース族モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかります。微妙に呪いの範囲が異なるので注意しましょう。


《世海龍ジーランティス》

フィールドのモンスターをすべて除外して再び特殊召喚する効果とバトルフェイズにカードを破壊する効果を持っています。
このカードは主に名称指定のないターン1回制限のカードを使いまわす際などに用いられますがマリンセスにおいては違います。
このカードの効果で除外した後、特殊召喚する効果にも一部のマリンセスカードのもつ水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いが適用されます。
呪いにかかった状態で効果を発動すると水属性モンスター以外のカードは除外されたまま帰ってきません。
つまり、相手のモンスターを一網打尽にする全体除去カードとしての運用ができます。水属性モンスターは帰ってきてしまうので水属性デッキには無力です。
マリンセスにおいてEXモンスターゾーンは《海晶乙女の闘海》の効果が適用される重要な場所です。できるだけマリンセス以外のモンスターは出したくないのですが、このカードはEXモンスターゾーンに出したとしても自身の効果で出し直すことでメインモンスターゾーンに移動できます。その点も非常にかみ合っています。
③の破壊効果も重要でマリンセスはテーマ内に破壊効果を持つカードが存在しません。このカードは貴重な破壊効果として活躍してくれるでしょう。

《海亀壊獣ガメシエル》

水属性モンスターしか特殊召喚出来ない呪いにかかっていても使用できる壊獣モンスターです。《海晶乙女アクア・アルゴノート》の手札に戻す効果によって再利用も可能です。マリンセスは除去を含む妨害に弱く除去効果を持ったモンスターが相手の盤面にいるとそのままデッキの上に手を置くことになりかねません。気休め程度ですがこのカードの存在で突破できる盤面が変わって来るので可能ならば採用したいところです。水属性なので《海晶乙女コーラルトライアングル》《海晶乙女グレート・バブル・リーフ》の効果発動のコストとしても使用できます。
ちなみに相手の場に出した自分のこのカードは《世海龍ジーランティス》で除外するとこちらの場に戻って来る裏技があります。

《氷水帝エジル・ラーン》

手札コストが必要ですが召喚権を使わずに水属性モンスターを2体展開できるスーパーカードです。このカード自身とレベル3チューナー「氷水トークン」を場に出します。
この「氷水トークン」が場に存在する限りEXデッキから水属性モンスターしか出せません。
このカードと下級マリンセスが手札にある場合、効果を発動して場に展開し、自身とトークンをリンク素材として《海晶乙女コーラルアネモネ》をリンク召喚し、手札コストとして捨てた下級マリンセスを特殊召喚することでリンク3が確定、下級マリンセスを《海晶乙女シーエンジェル》にし、《海晶乙女の潜逅》をサーチして発動することでリンク4まで展開できます。
この展開は召喚権を使用しないので相手の妨害で召喚を着地狩りされた場合に非常に有効です。
また残りの手札で普段のマリンセス展開が可能であればこのカードでレベル10シンクロモンスターを出すことも選択肢に入ります。上記の通り水属性モンスターしか出せないので選択肢は多くないですがEXデッキの枠と相談しながら採用しておくとよいでしょう。

②はマリンセスにおいてはほぼインクの染み、もしくはフレーバーテキストみたいなものです。

各種手札誘発

手札1枚から展開が可能なため残りの手札がすべて手札誘発であっても問題ありません。環境に合わせたカードを見繕って採用しましょう。
ただし、《ディメンション・アトラクター》は相性が悪いため採用は不可能です。

マリンセスの展開

モンスターの効果をふんわりと眺めたところでマリンセスの展開を紹介します!と言いたいところですが、マリンセスの展開は初心者の方にとっては複雑そうに見えて実は複雑です。
「でも展開デッキって決まったルートがあって、それを再現するようになぞるだけなんじゃないの?」と思われるかと思います。
それは半分正解で半分不正解です。
マリンセスは1枚初動デッキと言われ、もちろんその風評通り手札1枚から動き出すことができます。

例 《海晶乙女ブルータン》1枚初動

《ブルータン》を召喚①効果で《スリーピーメイデン》を墓地へ
《ブルータン》を素材に《ブルースラッグ》をリンク召喚①効果で《スリーピーメイデン》を回収
《スリーピーメイデン》①効果で自身を特殊召喚
《ブルースラッグ》と《スリーピーメイデン》を素材に《コーラルアネモネ》をリンク召喚
《コーラルアネモネ》①効果で《ブルータン》を蘇生
《ブルータン》を素材に《シーエンジェル》をリンク召喚①効果で《潜逅》をサーチ
《コーラルアネモネ》と《シーエンジェル》を素材に《コーラルトライアングル》をリンク召喚
《コーラルアネモネ》②効果で《ブルータン》回収
《コーラルトライアングル》①効果で《ブルータン》をコストに《波動》をサーチ
《潜逅》発動、《ブルータン》を蘇生
《ブルータン》と《コーラルトライアングル》を素材に《アクア・アルゴノート》をリンク召喚
墓地の《スリーピーメイデン》②効果で《アクア・アルゴノート》に《コーラルアネモネ》を装備

最終盤面→《アクア・アルゴノート》(コーラルアネモネ装備)+《波動》

と、このように決まった手順がありそれをなぞるだけで同じことができます。
しかし当たり前ですが毎回手札が《海晶乙女ブルータン》1枚+αの形になるわけではありません。追加で《海晶乙女シーホース》があるかもしれないし、上記の例で言えば《海晶乙女ブルータン》の②効果を発動すらしていません。しっかりと発動して追加のマリンセスを引き当てればまた展開も変わります。
そしてこれはすべて机上の空論といってもよく、実戦では対戦相手が妨害してきます。
つまりある程度アドリブをきかせながら展開をする必要があります。
そんなの難しい!となるでしょうが雰囲気でなんとかなる方法があります。
もちろん雰囲気なので100点とは言えないでしょうがやってるうちに100点が出せるようになるはずです!

まずマリンセスを2体並べましょう!
すると、《コーラルアネモネ》が出せるので蘇生効果を使ってもう1体マリンセスが出せます!
すると盤面はリンク3が出せるようになります!おすすめは《コーラルトライアングル》です。罠サーチと墓地効果が強力です!
そして追加で特殊召喚できるマリンセスが手札にいたらなんとなんとリンク4!おめでとうございます!エースモンスターが出せましたね。
ここまでの展開で下級マリンセスが絶対に出てると思うのでそいつらをリンク1の《ブルースラッグ》《シーエンジェル》に変換しておけば回収とサーチで必要なカードが持ってこれています。ただしリンクマーカーの方向に注意しましょう。

まとめると

マリンセスを2体並べる。
《コーラルアネモネ》を出してマリンセスを蘇生する
リンク3が出る
手札次第でリンク4まで

では次に覚えることは「どうやってマリンセスを2体並べるか」です。
主に以下の通りです。

《海晶乙女パスカルス》を召喚。①効果でマリンセスを特殊召喚。
or
《シーホース》を召喚。
《シーホース》を素材に《ブルースラッグ》リンク召喚①効果で《シーホース》を回収。
《シーホース》を①効果で《ブルースラッグ》のリンク先に特殊召喚。
or
《ブルータン》を召喚①効果で《スリーピーメイデン》(《シーホース》でも可能)を墓地へ
《ブルータン》を素材に《ブルースラッグ》をリンク召喚①効果で《スリーピーメイデン》を回収
《スリーピーメイデン》①効果で自身を特殊召喚
or
マリンセス下級モンスターを召喚
マリンセス下級モンスターを素材に《シーエンジェル》をリンク召喚①効果で《潜逅》をサーチ
《潜逅》を発動、墓地のマリンセス下級モンスターを特殊召喚。

2体並べたら次は?そう《コーラルアネモネ》を出してマリンセスを蘇生することですね
この時に可能であれば先に下級マリンセスで《ブルースラッグ》《シーエンジェル》をリンク召喚しておき効果でアドバンテージを取っておきましょう。
そして《コーラルアネモネ》を出した後、まだ片方を出していないのであれば下級マリンセスを蘇生し、《ブルースラッグ》《シーエンジェル》のうち出してない方を出しましょう。
《シーエンジェル》のサーチを《海晶乙女の闘海》にした場合は忘れずに発動しましょう。

というわけで場にはリンク2とリンク1モンスター
2+1は3ということでリンク3が出ます
この時に《コーラルアネモネ》が墓地に行き回収効果が発動します。モンスターを回収するとリンク3《コーラルトライアングル》の効果コストとなってくれます。
リンク召喚成功時に《海晶乙女の闘海》があれば墓地のこれまでのリンクモンスター3枚(《ブルースラッグ》《シーエンジェル》《コーラルアネモネ》)を装備出来ます。攻撃力が2000も上がります。

そのあとは手札を見て特殊召喚できるマリンセスがいたら特殊召喚するとリンク4が出ます。
(《海晶乙女マンダリン》は場にマリンセスリンクモンスターが2体いないと出てこれないので2体以上いるときに出しておきましょう)
場に《海晶乙女の闘海》もしくは墓地に《スリーピーメイデン》があるのであれば《アクア・アルゴノート》
どちらもなければ《グレート・バブル・リーフ》を出すことをおすすめします。

以上が雰囲気マリンセスです。

デッキ構築


何もわからない。俺は雰囲気でマリンセスを触っている

12月5日に来たリミットレギュレーションに合わせた構築をしてみています。
下級13枚、誘発9枚の構築です。
この構築は試作というか机上の空論とひゃあたの趣味で構築しているのでまだまだいじれると思っています。タイダルセットの有無とガメシエル、エジルラーンの枚数調整など変える部分はたくさんあります!
好きにいじってあなただけの最強のマリンセスデッキを構築してください!!!

終わりに

いかがでしたか?
マリンセスの展開は実は調べればいくらでも出てくるのでそちらを参考にしてください
マリンセスというデッキはとてもかわいいモンスターを従えながら強大な敵に立ち向かっていくことのできる最高のデッキです。
この記事によって少しでもマリンセスを使ってくれる方が増えると嬉しいなと思います。


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