見出し画像

しんちゃん馬券地獄⑶東海ステークス

◯写真は1997年東海ステークス(当時は東海ウインターステークスと呼ばれていた)の勝馬、アブクマポーロである。鞍上は船橋の石崎。アブクマポーロは地方馬である。地方馬のまま、G2を勝った。
 最近の地方馬の低調ぶりは悲しくなる。昨年末のウシュバテソーロの勝った東京大賞典、9頭だてで、1着から7着までJRA。8.9着に大井の馬。東京大賞典は大井競馬場。
 ちなみにアブクマポーロは東京大賞典を勝っている。その時は、相手も強かった。金杯とフェブラリーステークスを勝ったJRAのグルメフロンティアを破ってのものだ。二着は、このあと、フェブラリーステークスを勝ち、地方馬ではじめて中央のG1を勝ったメイセイオペラ。昔は地方馬も強かった。
 そのアブクマポーロも、2021年に亡くなった。29歳という馬としては長生きだった。良き思い出に感謝。

一、「川田、川田、川田、川田!」
声を枯らして叫ぶしんちゃん、珠江も横で見ていて、勝ちそうかな、いや、負けそうかな、やっぱり負けかと思ったとき、しんちゃんの方を向くことができなかった。
 向かずに、
「惜しかったわね。」
その言葉は妙に痛かった。先週のトゥードジボンも三着で、今週のサトノグランツも三着。大橋巨泉のように複勝を買っていればどちらも福の神のような余裕をかませるところが、単勝ではただの紙屑。
「来週は当たるわよ」
女というものは、いい加減なことを抜け抜けというものである。来週っていっても、玉がなければ買えません。馬券というのはただではないのです。
 しかし、こんなことなら、馬券を買わずに、二万円を募金すれば良かった。北陸の被災した人たちに申し訳ない。しんちゃんは猛反省した。しかし、あとのまつり。
マツリダゴッホ。

二、アパートにテレビのないしんちゃんは、スナックアダージョに昼くらいから掃除に来て、柿の種を食べながら、テレビのワイドショーばかり見ている。北陸は実に大変だ。
 福井県は一月が一番雪の多い月だ。ただ、海が近い輪島あたりは、雪の少ないところで、大雪が積もることがないのが不幸中の幸いということになるが、家が潰されてしまった人たちに、雪が少ないところで良かったですねとはとても言えない。
 昭和56年の豪雪では、福井で5メートル近く積もった。東京あたりでは、50センチ積もったことは観測史上ない。明治16年の46センチが観測史上、最も積もった深さだ。福井ではその10倍以上積もったわけだ。今月、そこまで雪が積もることはないと思うが。
スノードラゴン。

三、そこに、珠江が男を蕩かすような夜の香水を身にまとって入ってきた。
「しんちゃん、聞いてよ、惜しかったのね、三十万。」
「宝くじですか?」
「お年玉年賀状の一等よ。いまは現金30万なの」
「マジすか?」
日本郵政もそこまで落ちたか。いくら人々が年賀状を出さないからと言って、博打打ちみたいなことしていいのかと、根っからの博打打ちは思った。と同時に、家にも、ナベさんやら、斎藤さん、占いの師匠から五枚ほど年賀状が来ている。もしかして。
イフ

四、まあ、年賀状が仮に当たったとしても、週末には間に合わない。仕方なしに、珠江に一万円前借りしようかと思っていると、
そういえば、まだしんちゃんにお年玉🧧をあげてなかったわよね。アダージョのオーナー、浅井孝さんから、これ、バーテンさんにとのこと。
 中を見ると、二万円が。こんなことが毎週続くのも、無欲に働いているからだと、自画自賛。しかし、諦めかけていた今週末の東海ステークスの玉はできた。俄然、息を吹き返したしんちゃん馬券。3度目の正直となるか、それとも3度目の三着となるか。
スリータイムズ

◯レース回顧

①みやこステークス
出遅れたセラフィックコールにあっさりかわされ、みやこステークス三着のウィリアムバローズが一番人気だとしたら東海ステークスは、本当にG2なんか?G2っていえるんか?
このレースでタイセイドレフォン12着。しかし、ドレフォン産駒は穴🕳️ですよ。

②グリーンチャンネルカップ
ここを楽勝したオメガギネス。たしかに、このレースはリステッドで、みやこステークスはG3だ。しかし、あの勝ち方は、ウィリアムバローズの負け方よりも価値があるような気もする。スマッシングハーツはここで四着。

③花園ステークス
大外から馬群の真ん中に入れて、そこから抜け出して差し切るという芸当は引退したデットーリか、この雷神モレイラくらいだろう。それにしても、ブライアンセンスはこれまで全て三着以内。ここも大崩はしそうにない。モレイラが乗ればさらに。

④太秦S
勝馬、ヴィクティファルス、京都1,800Mを中団から追走、コーナー回って600きって進出、やや早目先頭で押し切る。余裕勝ちでダート重賞もすぐ取れそうな感じ。もともと芝のG2勝ちのある馬でダート適性あるとしたら、もはやここは通過点でしかない。
ここで二着がタイセイドレフォン。タイセイドレフォンはこの後、みやこステークスで12着と惨敗するので、タイセイドレフォンを基準にすれば、ヴィクティファルスはたいしたことはないということになる。しかし、ドレフォン産駒だからね。

⑤カノープスステークス
オーロイプラータだが、後ろからいい脚で伸びてきたものの、同じく差してきた勝馬ウェルカムニュースに届かず惜しい三着。脚質的に東京向きかな。このレースで7着であったペプチドナイルは次のベテルギウスステークスを勝つ。このレースで四着はレッドファーロ。

⑥ベテルギウスステークス
ペプチドナイルは不思議な馬だ。いや、藤岡佑の乗り方が微妙なのか、上手いのか。ともかく藤岡佑はこの馬を自在に操っていることはたしか。こんな競馬して勝てる馬ってあまりいないでしょう。逃げるのかなと思いきや番手でおさえ、コーナーズルズル後退で、砂をかぶりながら盛り返して勝つ。このレースで三着だったのがミッキーヌチバナである。八着がビヨンドザファーザー。

⭕️結論
芝G2勝ちのレベルの馬がダート適性を見せたならば、軽視はできない。ヴィクティファルスは、太秦ステークスを現に勝っており、昨年、初ダートで惨敗したステラベローチェと比べるわけにはいかない。ここも通過点でしかないだろう。ちなみにオープンの太秦ステークスの時計は、1.51.3は、先週のヤマニンウルスの三勝クラスの時計、1.51.8より速い。ヴィクティファルスがあのレースに出れば、ヤマニンウルスの三馬身前で一位入線している。仮にあのレースが芝だとしたら、エフフォーリアの二着した共同通信杯は1.47.6で、実にヤマニンウルスの24馬身前で勝っていることになる。単純なタイム比較で競馬が当たるわけではないが、少なくともヴィクティファルスの心配機能はダート馬としては高いということだ。勿論、パワーも必要だが。
 相手本線は超堅実派のブライアンセンス、藤岡佑のお手馬のペプチドナイル、そして、穴っぽいところでタイセイドレフォンの三頭へ馬連勝負。

二万円の張りかた

①ヴィクティファルスの単勝に5,000円を
⚠️しんちゃんは、馬券がハズレることを前提に、あらかじめ5,000円をファミマの能登震災の募金箱に入れるそうだ。こうすれば全てハズレても気持ちは気楽なもんだ。

3の単勝

②馬連
ヴィクティファルスとブライアンセンスに五千円
3-13
ヴィクティファルスとペプチドナイルに4,000円 
3-6
ヴィクティファルスとタイセイドラフォンに千円
3-11

善人のところに福は来るか?

まだ片目も開かないしんちゃん馬券に未来はあるのか

それとも三回連続の三着なのか?

だとしたら
大橋巨泉馬券で
全額ヴィクティファルスの複勝がよいのではとも思うが

⚠️意地悪馬券師のジェームズ下山氏はヴィクティファルスの複勝だけを買い、あたれば、ころがすそうだ。あえて、しんちゃんの馬券を複勝ころがしをすると。しかもあえてしんちゃん馬券額にすると、はらさんに千点ではないが、ヴィクティファルスの複勝に15,000円。まあ、一番いいのはヴィクティファルスが勝ち、二人がアダージョで祝杯をあげることだが。こんなときは4着になりそいな気もする。

3の複勝も

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?