ドッグファイト


僕らは船に乗っている。
2年に1回おこなわれる犬の祭典ドッグファイトの会場だ。
船内にはエレベーターもあり、船はかなり大きい。犬連れだけでなく、一般参加者も多い、ヤギのペット連れもいた、この船がすごいのは、ペット客の空間と一般客が階層で分かれてはいるのだけれど。壁一面がモニターになっており、お互いの空間を映し出している。だから特にペット用の空間に追いやられた感覚はなく、平等で開放的だ。
バトル会場は最上階、その下が控室となっている。
参加者は専用のパスキーで出入りできる。
船内にアナウンスが流れ、参加者は準備のため、控室に向かう様に指示さる。
妻は愛犬ミニョンちゃんのおめかしに夢中でまだ準備ができていない、僕は先にもう1匹の(シーズー)ロワちゃんを抱っこして控室に向かった。
控室といってもかなり広い、ロビー的な空間と、奥には温泉、ゲームコーナー休憩室とまるで湯快リゾートだ。僕はまだ少し時間があるかと、時を忘れて堪能してしまう、試合開始のブザーが鳴り、慌てて会場に向かったが参加チケットを忘れて来たことに気がついた、
取りに帰ったが間に合わず大遅刻、
相手のシーズを連れた奥様が不戦勝となってしまう。
これはやばい!後ろの妻が鬼の様な表情だろうと恐る恐る振り返り目を開ける、
すやすや眠る妻がいた。
あー夢でよかった。