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「間」は「魔」、「気」は「鬼」。

最近お世話になっている職場で、とある事件が起こった。詳細は割愛するが、全ての原因は人間関係である。色んな現場で人間模様を見てきたが、ここまであからさまな事件は初めてだったかも知れない。だからこそ気になるし、気持ちの整理もついていないのだと思う。

事件を引き起こした人にも当然問題はある。しかし、事件を引き起こせるような状況があったのも間違いない。「魔がさす」という言葉があるが、その人に魔がさしたのは、その行為を実行に移せる環境が揃っていたからである。一概にその人を責めることも、私には出来ない。

気学の応用に家相や風水がある。家相をベースとして家を建てる際、配慮すべきは「鬼門」の位置である、と良く言われる。鬼門の上に水回りに関連するキッチンや洗面所を配置しないようにせよ、など言われるが、この「鬼門」の元は「気門」、すなわち気(エネルギー)の通り道を指す。エネルギーの往来がある通り道の途中に、循環を妨げるようなものを置くことで停滞が起こり、本来とは異なる作用を引き起こすからである。

人もある種のエネルギー体だから、どんな組織においても、エネルギーがきちんと循環し、目指すものが共有されていれば、そこに所属する構成員の心に「魔がさす」ことは基本的に起こらない。しかし、これまで所属してきた組織を振り返った時、今回に限らず、何かしら事件が起こったところの人間関係は、明らかにエネルギーが停滞していた。理念や目標に納得し、同じ場所を目指している仲間どうしであれば、エネルギーは良い方向に循環していく。しかし、それぞれが見ている方向がバラバラだと、エネルギーは停滞するし、場合によっては対立も起こる。家の中のエネルギーが停滞し「鬼」がやって来るように、私たちの心にもすき間が生まれ「魔がさし」やすくなる。「魔」は「間」から生まれるのだと思う。

これまで私は、経営者として誰かを雇い、組織を作ったことはない。しかし、今後の人生でやりたいことをイメージするとき、自分は経営者として従業員を雇い、事業を運営している。共に働く仲間の心にすき間を生まない関わり方や、万が一「魔がさす」ようなことがあったとしても、それが容易に実行できないよう、あらかじめどれだけ対策ができるのか。今回の事件は、多くの課題を私に教えてくれた。どんな人にも、いつ「心のすき間」が出来るかは分からない。事件が起こる原因を、魔がさした当事者に求めるだけでは、エネルギーの停滞がますます引き起こされるばかりである。どんな現場においても、最も大切なものは目に見えない。しかしエネルギーの循環具合は、目に見える形で現れる。今関わらせていただいている全ての現場で見えているサインを感じ取り、目に見えない流れにのっていくことで、自分自身の「心のすき間」にも気付いていく。経営者が気学を学ぶ理由の一つは、この感覚を掴みたいと思うからなのかも知れない。

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