JOINTRIBEから劇団が誕生!
2010年に舞台俳優を志した当初から、僕は実は演出家になりたくて、そのために俳優修業をしてきました。
が、師匠であるレオニード・アニシモフ氏があまりにも偉大な演出家であるため、挑戦しようしようと思いつつ、足踏みしてきました。
が!
つい数日前、当社の提供する演劇ワークショップ「シアターマインド」がコロナの影響もあって中止となった際、メンバーで集まることになり、新宿のレンタルスタジオに足を運んだところ、ホワイトボードに書かれていたのは、、、
「演出家:藤井宏次」
まるで小学校の黒板に書いてある「日直」みたいな気軽さで、それは書いてありました。夢にまで見て墓場まで持ち込みそうになっていたこの職業が、この役割が、夏に降る雪のように自分の頭上に降ってきたのでした。
都合よくリュックには敬愛するウィリアム・サローヤンの戯曲集が入っていて、その場で「夕空晴れて」という短編の本読みが始まりました。
僕にとっては紐なしバンジージャンプよりも恐ろしいこの挑戦、ロシアでは宇宙飛行士の次に困難だと言われているこの職業に、齢四十にして足を踏み出すことになりました。
孔子は「三十にして立つ、四十にして惑わず、」と言いましたが、僕は惑いまくる自信だけはあります。しかし僕らが乗っているこの星だって惑星!惑っている球体の上でどれだけ惑おうが、全宇宙に対して大した善も悪もはたらけやしない!と開き直って、後半生、この道を往きたいと思います。