夏アニメのメモ、もう9月。

 8月中旬のような異様な暑さではないし、毎年のことだけどいつの間にか、蝉の声が消え、それで秋になったのだと気づく。

 今期はかなり見ている。が、日記にメモを残すのを忘れていたというわけでもないのに紙片やらツイッターにメモを残しているので、自分でも収拾がつかなくなっている。と言いたいところではあるが、これまでもそれほど収拾がついた試しなどあるはずもなく、気にするようなことではないのだ。

 謎の夏アニメ総評から始めてみると…
 今期はかなりラブコメがおもしろい。
 『ATRI』、『負けヒロインが多すぎる!』、『恋は双子で割り切れない』、『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』、『下の階には澪がいる』、『小市民シリーズ』(ラブコメなのか?)は毎週、楽しみにしている。
 
 『小市民シリーズ』は7話から急に雰囲気が変わった。日常にある小さなミステリーを小鳩が推理して解決に導くような作品ではなさそう。厳密には小鳩が6話までやっていたことも推理ではないとぼくは思っているが…彼が求めているものは知恵働きであって推理から真実に至ることではない。ただ、謎に挑戦し、思考を巡らせることのみを純粋に楽しんでいるだけだろう。
 では、7話でたぶん、小佐内が小鳩に仕掛けた謎解きで頭を動かすことを小鳩は楽しめるのだろうか?と疑問に思った。
 やや意図的に視聴者の誤読を誘発するようなつくりになっていたと思う。自転車泥棒への復讐のとき、小鳩と小佐内、ふたりの反省の弁の白々しさにぼくも騙されたということだ。小鳩も騙されたのか?
 小佐内の復讐ごっこは7話にきて、遊びであるとは思えなくなってきた。
 8話で小鳩がどう小佐内に対峙するかがこの作品では非常に重要な場面になる気がする。ぼくはふたりの小市民劇場は幕引きになると思ったのだ。

 堂島健吾について
 小鳩、小佐内のふたりは小市民も、推理も、復讐も演技であり、遊びであると思って見ているが、堂島はこのふたりとは異なり、演技ができない人間であると思う。彼が木刀をもって殴り込むと述べると、かりにそのあとに「冗談だ」と付け足しても、それが冗談には聞こえないのだ。本当に殴り込んでしまうのだろう。演技でもなく、ごっこでもなく。
 この感じは『終末トレインどこへいく?』の中富葉香に近い。彼女のことばもあらかじめ冗談っぽさが排除されている。このような人たちのことばは真に受けるしかない。

 で、この作品はなにを描こうとしているのか?
 まず、ぼくの予想は外れた。楽しそうに小市民ごっこ、推理ごっこ、復讐ごっこをしているのを見て、ぼくも楽しめばいいと思っていたのに全然、散った。
 小佐内を見くびっていたわけではないと思うが?彼女はなにが過剰しているのか?狂気のようなものでもないだろうし、青春の鬱屈のようなものでもないだろうし、ただ、なんかこのまま本当にふたりの小市民劇場が終わってしまうなら、寂しい物語だと思える。
 あれ?もしかしたら、演技とごっこをしているのは小鳩だけなのか?小佐内は演技もしていないし、ごっこもしていなかったのかも?
 
 『負けヒロインが多すぎる!』のメモ
 八奈見はなにを「におわせ」ているのか?
 このところ、この作品についていろいろと考えていた。
 男の影をそれとなくちらつかせることで変な虫が寄ってこないようにする?
 まず、これは違うと思う。変な虫が寄ってこようが、寄ってこまいが、どうでもよさそうだし、そもそも、八奈見の場合は男の影をちらつかせようとしているわけではなさそう。見え張っているのだとしたら、だれに?
 ぬっくんに「におわせ」ているようにも思った。ぬっくんにわざわざ自分は「におわせ」をするような人間であると告げているので。しかし、これもよくわからない。
 ただ、ひとつだけはっきりしているのは彼女がにおわせているのは彼女のおバカっぷりということだ。彼女がなにかを必死ににおわせようとしても、彼女から漂うおバカな香りを消し去るには至らない。これがすごく大事な気がする。
 文芸部の部員はそんな八奈見が好きなのだろう。

 ぬっくんの「そゆとこ」についてはわからない。大雑把に彼の優しさについてなのだろうとは思うが…この彼の優しさは彼の妹の彼に対する愛情のおつりのようなものな気がする。ぬっくんが優しいのは彼の妹が彼を愛してくれているからだ。愛情のお裾分けみたいに見えるのだった。

 失恋らしい失恋をできたのは焼塩檸檬だけのような気がする。
 小鞠と八奈見の失恋は失恋と呼んでよいのか?
 焼塩檸檬だけはちゃんと振られたというのも違うか?
 焼塩だけ片思いではなかった。失恋として様になっていた。無様な二人についてはこれからお話が展開してくと思われる。小鞠は文芸部部長見習いとして文化祭で奮闘する様子が描かれるのだろう。
 ラブコメといえば、そうなのだろうけれど、もっと大雑把に無様な青春モノとしてすごく美しい物語になっていると思う。

 今日はいろいろな方のアニメの感想を読もうとおもっていたけど、もう遅いのでそれはまた明日にしよう。

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