夏アニメのメモ

 気づいたら、夏アニメも折り返し地点になっていた。今期は見始めたものは大体、継続して見ている。

 『戦国妖狐』
 足利義輝の笑いと千夜の笑いは何が違うのだろう。義輝は狂気に思えるけど、千夜のはそこまで狂っているようには見えない。
 5人組の死神がこの世界においていかなる存在なのか?千夜はだれと戦っているのか?戦っていないのか?戦っているということばが事態を正確に記述していないとも思えるので、だれと遊んでいるのか?遊んでいないのか?とすべきであろう。

 『恋は双子で割り切れない』
 双子姉妹の百合作品に見えるという点については変わりない。
 以前は姉と彼女の友達の会話シーンがよいと思っていたが、それに加え、純と彼の友達の会話もよいのかも。純と妹の会話も友達としてのそれであり、姉と妹の会話も徐々に友達としてのそれになりつつあるように思う。ホモソーシャル。ぼくはホモソは嫌いだけど…
 ホモソなノリの会話の嘘っぽさと恋人同士の会話の嘘っぽさについて。遠慮の有無か。お互いに遠慮するところがないホモソな会話は悪ノリ方向にエスカレートして嘘っぽくなる。対する恋人同士の会話は互いに遠慮があって、というのは嫌われたらどうしよ?みたいなのがあって、嘘っぽくなる。
 こういう細やかな違いが出ている気がするけど。この作品は姉がおもしろいのだと思う。
 もう一点、気になるところは妹の勘違いか。姉のことも、純のことも自分の手のひらの上で踊っていると思っている。他者をコントロールできているという思い込みを持つ妹という存在、こういう人のことがぼくは嫌いだが…恋愛においては相手を制御したいという願望は捨てきれないか。広義の政治においてはこの種の願望を持っていることを隠さない人は多いとは言え、こちらも、思う存分に嫌うのも癪なので無視することにしているが。なんか妹は今後、現実にぶつかり、変わっていくのか?
 あと、新たな登場人物が加わった。

 『小市民シリーズ』6話
 シャルロットだけはぼくのものとかたく心に誓った小鳩のお話であったが、ところで、今回の遊びを仕掛けた発端はどちらからなのか?ぼくも久々に知恵働きをしてみようとはまったく思わないが、小佐内の中座からこの密室劇が始まったとすると、今回の推理ごっこは小佐内から仕掛けたと見るべきであろう。
 小鳩くんは売られた喧嘩は買うタイプなのだ。という点はやや意外であったし、今回はいつもだれかを推理している側の小鳩が推理される側、つまり、被疑者役を演じていることになる。実際、ハンカチがつかえなくなったのか、どうかの真偽は不明と思われるが、ミスを犯す、泥棒猫の痕跡をさりげなく残す彼の演技に着目しながら二度目は楽しみたい。
 ところで、小鳩は甘いものがあまり得意ではない和菓子屋の倅であったはずだが、…シャルロットがおいしいというのはどういうことなのか?これももしや演技なのでは?わざわざ意味ありげに席を外した小佐内の期待に応えるべく、それほど好きでもない洋菓子を泥棒猫する。
 あるいは、甘いものがすきではないというのがそもそも演技であるのか?
 キツネとキツネの化かし合いというのはほぼ間違いない。バカ試合かもしれない。

 『負けヒロインが多すぎる!』
 ぬっくんのそういうとこ、というのが今ひとつわからない。たぶん、それぞれの負けヒロインがそれぞれに感じたぬっくんの美点を論う際にそう言っているのだろう。美点を論うという変な記述になるのはぬっくんの美点は負けヒロインからするとその傷をいやしくれるやさしさのようなものとしてまとめられる気もするが、ここではまとめられるか、どうかはひつまず関係がなく、そういうことよりも、ぬっくんの優しさに負けヒロインは結局のところ、惚れないということだろう。が、ここでぬっくんとは性質を異にするクズ男のほうがモテる説のような方向にぼくはお話をもっていきたいわけではない。若干ではあるが、もうすでにすべてのヒロインはぬっくんに惚れているのでは?とも思うのだが…
 ぬっくんのことをだれかが好きになっても、そのだれかに告白を躊躇わせるなにかがぬっくんにあるのであり、それを「ぬっくんのそういうとこ」と言われているのか?としたら、それはやはりかれの優しさのことだろう。


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