【ソーシャルワークのFileMakerカスタムアプリ入門1】FileMakerの基礎の基礎(?)
はじめに
はじめまして。クライエントにもっと寄り添うソーシャルワーク実践を増やしたい増井です。
ちょっとおかしなタイトルで始まってすみません。これには理由がありまして、あとで説明します。
この記事では、FileMakerの紹介に入る前に知っておいていただきたい大事なことを説明します。FileMakerを使っていくにあたって、持っていてほしい、頭の片隅に必ず置いてほしい考え方のようなものです。FileMakerのことを早く聞きたいと思っている方も、一度目を通していただけると良いかと思います。
FileMakerを始める前に
この記事を開いてくださっている方は、恐らく次のような方々でしょうか。
ここでお話しすることは、特に③に該当する方に注意していただきたいことです。④に該当する場合でも、FileMakerは比較的覚えやすいツールなので、ツボにはまってしまう危険性があるので要注意です。
先に結論を言ってしまうと、それは、
ということです。
FileMakerは、ノーコードツール(プログラミングを必要としないツール)としてかなり古くから存在していて、その使いやすさからプログラマーではないユーザーから多くの支持を得てきました。それで、私も大好きになりました。現在は、ローコード(簡単なプログラミング要素を持つ)に発展しましたが、ノーコードで作成できる部分を引き継ぎながら、使いやすさと共に大きなシステム設計に耐えられる堅牢性と拡張性を兼ね備えたものとなっています。
ITreview Grid Award 2023 Spring では、さまざまな開発ツールの中で、Claris FileMaker が 5 部門で Leaderを 連続受賞しています。
ローコード開発部門では10 期連続受賞、Web データベース・ノンプログラミング部門 でも10 期連続受賞を果たしています。
このように使いやすいツールですので、ある程度基本ができて自分好みのカスタムアプリを作成できるようになってくると、実はこれがとても楽しくなってきます。
「自分にも作れた!」はとても大事です。それは続けるための原動力です。この楽しさにどっぷりハマって、集中して覚えるような時期はあって良いと思います。
しかし、ここで先にお伝えしたことが頭にないと、沼にハマる事になります。
何を意味しているかというと、
ソーシャルワーカーとして目指したいのは「クライエントにもっと寄り添う実践を増やすこと」です。FileMakerの開発が楽しくてそちらにばかり時間を使うのでは本末転倒になってしまうので、バランスが必要という事です。
目的を見失わないこと
しかし、この「開発時間のジレンマ」は、進んで行くと必ずと言って良いほど起きます。「このカスタムアプリがあると、クライエントにもっといい援助を提供できる」と思うと、開発時間をある程度確保する必要が出てきます。しかし、本来の支援がおろそかになってはいけません。目的が入れ替わらないように、バランスを取ることが必要になります。
私も実はこれに随分悩んできました。私がFileMakerに取り組み始めたころは、ソーシャルワーカー1人で80名から多いときは100名程度の患者を担当していましたから、開発時間なんてなかなかありません。ある機能を実現するのにWebページを何日も探し回ったり、無料のテンプレートをひも解いてコツコツ研究したりと、ずいぶん時間がかかったことを思い出します。今では、かつてとは比べ物にならないほどFileMakerに関する情報は探しやすくなりましたが、初心者の方が目的の情報にたどり着き、それをシステムに実装するハードルをもっと下げたいと思っています。なので、ここでは皆さんが開発と実務のバランスを取りやすくなるように、また実現したい機能にできるだけ早くたどり着けるようなコンテンツを発信していきたいと思っています。
皆さんが実践を大事に、そしてFileMakerを楽しみながら進んで下さることを応援していきたいと思っています。
FileMakerをまだお持ちでない方は、以下のガイドをご参照ください。
次の記事では、ここで紹介していく内容の全体像を説明します。方向性を含めた全体像の森を俯瞰してから、森の中を冒険していくとしましょう。
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