日本での研究室生活を振り返って

ドイツにきてから、日本での研究室生活を振り返って思うこと。

1.上下関係しんどすぎた
こっちでは、学部生も修士も博士もポスドクも、みんな対等に一人の人間として扱われて、対等に話し合いが進む。なんなら教授のことは下の名前の呼び捨てだし、みんなが同僚として働いているという感じ。
対して、私はなんだか、日本の研究室では歳が上の人たちから"subhuman"みたいに扱われているような気がしてしまうことがあった。進捗発表の後の質疑応答コメントタイムには何も言われなかったのに、終わって一週間して「あの進捗発表、あまりにもボロボロでひどい、次からは絶対やる前に俺に見せろ」って言われたり。そういうのは公の場で具体的な指摘とともにに言うもんじゃないの?二人の時にこんな言い方したらそれはもはや悪口よね?って。あと、いくら年下でも人としてリスペクトされるべきやと思うんよ、こういう時普通最初ある程度できてたところのこと言ってから悪いところ指摘するよね?
まあ普通に影で悪口を言われたこともあるし、陰でほかの人の悪口で笑っているところもよく目撃した。とにかく、怖かった。実験をしていても、後ろを通るおばちゃんに何か言われるんじゃないかと思いながら実験をしていたし、悪口を言われないように、変なレッテルを張られないように、とだけ考えながら実験をしていた。けれどそんな実験の仕方でうまくいくはずもなく結局いろいろやらかして悪口もいわれるし、私がしたことじゃなくてもなにか変なことがあれば私がやったんでしょと勝手に決めつけられるくらいにはレッテルも張られていて、もはや逆効果でしかなかった。

2.私なんであんなに追い込まれてたん?
「追い込まれていた」のか、「自分で自分を追い込んでいた」のかと聞かれれば、両方だと思う。
例えば、「この実験〇日から始めたいです」といえば、「なんでそんなに時間かかるの、今日からこれやってあれやればそれより前に始められるよね?」と言われたりしていたので、この場合は確実に前者。あとは、私が「遅い」から、という理由で、自分がやるはずだった実験を勝手にやられたこともある。
直接的に追い込まれなくても、一回そういうことが起こってしまうと、早くやってちゃんと結果を出さなきゃ、と思ってさらに自分で自分を追い込んでいた節もだいぶある。あとは前述したように、できないやつ扱いされていたから、挽回しようと自分のことを追い込んで、健康を損ねて、それでも研究をして、、、端的に言うと、まともな精神状態ではなかったなとおもう。
ここでは、夜6時半すぎて残ってるだけで、はよかえってやすめ、と言われるし実際五時過ぎたらほとんど人消える。の割にnatureとかバンバン論文出るから生産性ってすごい。

3.私生活干渉されすぎ
私は日本で、独立生計学生として一人暮らしで一人生計を立てながら修士学生をしていた。とにかく、お金がなかった。だから、昼ご飯は毎日お弁当を作って持って行っていた。もちろん、バイトと研究と授業と、しながら作れるお弁当には限りがある。特に時短で済むパスタ系の弁当が続いたある日、研究室の人に「そんな弁当だしちゃんと食べないから体すぐ壊す」と言われて、それがきっかけで栄養バランスを考えてなるべくごはんとおかずで品数の多い日本らしい弁当を作ってインスタグラムにあげるようになった。ちなみに私が体弱いのはほぼ確実に遺伝。実家にいるころから壊してたから。
あと、持病の薬のせいで、わりとすぐに眠たくなってしまう(運転しちゃいけないやつ)ことがあったり、早朝アルバイトをしながら実験をしていたのでだいぶ朝死んだ顔をしてたんだとは思うけど、バイトやめたらとかも言われた。絶対こっち(ドイツ)のラボでは言われないことたち。人が何食べてようが絶対何も言わない自信しかないし、あまりにもrude. 日本には、年下が年上にrudeというコンセプトしかないから年下が年上に気を使うけど、年上が年下にrudeなことが多すぎると思う。

まとめ
ドイツ来てから、不眠解消されたしおなかの不調も改善したから、体は正直だと思う。というかやっぱり私は文化的に日本人じゃないのに日本人らしくいることを求められててしんどかったんや。今の私、ほんまに水を得た魚状態です。


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