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バテレンの侵略から日本を守った信長・秀吉・家康の戦い

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大航海時代、ポルトガルとスペインは、キリシタンを尖兵として、世界侵略を進めていました。中南米、フィリピン、マカオなどがその例です。その危険性に気づいた三英傑が日本を守りました。
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#織田信長

JOG(498) 冷戦、信長 対 キリシタン(下) ~ 信長の反撃

 信長の誇示する軍事力を見て、宣教師たちは日本の植民地化を諦めた。 ■1.信長の富国強兵策■  ポルトガル・スペインが、マカオやフィリピンを植民地化し、 なおかつ宣教師たちが九州のキリシタン大名を交易や軍事援助 を通じて後押ししている様を見れば、彼らの最終的な狙いが日 本の植民地化にあることを信長は見通していたであろう。天下 統一を進める信長にとって、思わぬ伏兵がいたのである。彼ら の布教を許したことを「我一生の不覚也」と言ったのは、この 故であった。  しかし、そこは

JOG(497) 冷戦、信長 対 キリシタン(上) ~ 信長の危機感

 信者を増やし、キリシタン大名を操る宣教師たちの動きに 信長は危機感を抱いた。 ■1.「盗賊にして何かを得んと欲するか」■  天正8(1580)年、信長は安土城において、いつものように多 数の家臣たちを同席させて、宣教師オルガンチーノとその弟子 ロレンソ(琵琶法師から宣教師の弟子になった盲目の日本人) と3時間にわたって宗教論議を楽しんだ。  その後、信長は二人を別室に招いた。そこには、以前、宣教 師から献上された地球儀があった。信長はオルガンチーノに乞 うて、ヨーロッ