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ハチドリ飾り作成忘備録②制作篇
始める前の仕込み
①トコ面(革の裏面)を磨く
トコノールを全体に塗って革の繊維に沿ってガラス板で磨く
参考にしたサイト↓
すぐ乾くけど、念のため1日置く
②トコ面に伸び止めシートを貼る
![](https://assets.st-note.com/img/1677143358465-AnluTj3229.jpg?width=800)
ハチドリ部分 カービング
①図面トレス
![](https://assets.st-note.com/img/1677142555380-EsgALB7KW7.jpg?width=800)
トレーシングペーパーに写した図面を銀面(革の表面)に鉄筆でトレース
銀面を濡らさないとうっすらしか線がつかず見づらいし、力を入れすぎると線が深くなりすぎてナイフを入れる時の枷になるので様子見ながら適度で…
![](https://assets.st-note.com/img/1677142721558-PKkNpHCpLo.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677143162781-OaqVohwSdA.jpg?width=800)
②トレス線に沿ってナイフを入れる
ナイフのみ入った状態を撮ってなかったので
参考にしたサイトと本↓
参考にはしたけど、これはもうやってみないと全然わからなかったので結局7個も試作することになった
絵を描くときのペンと同じ気持ちでやると比較的うまくいった気がする
・刃物にかける金はケチらない
・刃物を研ぐ手間を惜しまない
・カットする際は銀面を濡らす
上記、強く肝に銘じた学び
③刻印
刻印棒をナイフで彫った線(溝)にひっかけ、垂直に木槌で叩き込み、少しずつ刻印棒を線に沿ってスライドさせながら段差を作って立体的にしていく
![](https://assets.st-note.com/img/1677142771332-xfgTh0g6np.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677142824312-6sgKMRSZVQ.jpg?width=800)
↑どちらも刻印全部終わった状態
ここまで出来たら裏面の伸び止めシートをはがす
シートを貼ったままだと着色やレザーコートの乾燥が遅くなる為
④着色
![](https://assets.st-note.com/img/1677144427253-avblMhuUZp.jpg?width=800)
クラフト染料を面相筆で塗る
使った色は「空色(腹)」「緑(頭と羽と尾)」「オリーブと緑(尾の濃い部分)」「赤」「牡丹(顔と羽)」「鮮黄(羽)」「コードバン(嘴)」
色名の横の数字は重ね塗りした回数
ものすごくあざやかに発色するしムラにもならなかった あと乾くのがメチャクチャ早い
![](https://assets.st-note.com/img/1677145006359-SWehJ4teuC.jpg?width=800)
着色が終わったらレザーコートを全体に塗る→30分置く を4回繰り返し、1日乾燥させる
![](https://assets.st-note.com/img/1677144891537-tZK5dB1vBD.jpg?width=800)
⑤アンティックダイ(主線)
参考にしたサイトや本だと「レザーコートを塗った図案全体に歯ブラシでダイを塗布し、余計な部分を布や化粧用アイチップで拭っていく」とあったんだけど
![](https://assets.st-note.com/img/1677145398185-AHIsYM8xGG.jpg?width=800)
図案が小さいせいか、このやり方だと必要な線まで拭えてしまい、かつ落としたいダイが汚れのように残ってしまうので、
結局面相筆で溝をなぞる=線を描いていく方法を取る
カケアミみたいな細かな打刻がなくツルツルしてたのもダイが残りづらかった要因と思う
![](https://assets.st-note.com/img/1677145724925-2MrmYXeCKd.jpg?width=800)
ダイを入れたら乾燥でまた1日置く この後さらにコートを塗ってダイを定着させる必要があるが、
レザーコートが厚いせいか3日ほど置いてもダイが乾いておらず、流れてしまったりした
流れてしまったダイを入れ直したあとさらに4日ほど置き、ごく薄くもう一度コートを塗る
⑥カット
![](https://assets.st-note.com/img/1677147795302-KdflTpEdzj.jpg?width=800)
余計な部分をカッターを使ってカット
曲線部分は丸く切るんじゃなくて、少しずつ削り取るように切っていく
参考にしたサイト↓
⑦コバ磨き
ヘリ落としで裏表のヘリを丸くしてから、コバ(革の断面、側面)にトコノール(磨き液)を塗り、スリッカーで磨いていく
![](https://assets.st-note.com/img/1677147101097-y6zNR8B4Cp.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677147101066-heHKZ8jJFp.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677147643211-qux3sOwyFI.jpg?width=800)
余談
ハチドリ部分が3ミリ、土台も1.5ミリ×3枚で合わせると6ミリ けっこう分厚い…と思い鉋を購入
ハチドリ部分のウラ面に鉋をかけてみたけど、1時間以上かけ続けても0.3ミリくらいしか薄くならず、これは意味ないな!と断念しました
カービングを3ミリにしたのは厚い方が弾力やハリがあって刻印がキレイに出来るからなんだけど(技術不足)、チーフのもってた飾りのハチドリ部分は多分もっと薄い革に刻印されてる 技術がすごい…学び…
土台部分
①トコ面を磨いたあと2枚を貼り合わせ、カット後コバ磨き
②目打ちのライン引き
革は硬いので、縫う際直接針を刺すんじゃなく先に穿った穴に針を通して縫う
ステッチンググルーバーという道具でラインを引き、ラインに沿って目打ちしていく
![](https://assets.st-note.com/img/1677148078499-uFxFfyDww0.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677148156677-bb5kwuKOVe.jpg?width=800)
③かがり縫い
レースという平たい革ひもを針にセットして縫っていく
参考サイト↓
今回のサイズだとかがり縫いに使ったレースは1.2メートルくらい
よく売ってるのが90cmでひとくぎりみたいなので(好みの長さで量り売りしてるとこももちろんある)途中でレースが足りなくなり、腹と尾の境目あたりで新しいレースに変えています
![](https://assets.st-note.com/img/1677148587535-yEXIrTWklv.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677148438795-y9YMpee4q9.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1677148452376-dccJ48Llkr.jpg?width=800)
土台とハチドリ部分を接着剤でくっつけて、重しを一晩のせて圧着
圧着後土台部分にのみ、表裏ともに無色の靴磨きクリームで磨いて、完成
![](https://assets.st-note.com/img/1677148521579-mjS5elLOZe.jpg?width=800)
スムーズにいけば3~4日で完成します
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