Question Everything
2016年、偶然出会った記事が今でも忘れられない。
オーストラリア、バイロンベイ生まれのブランド「Afends」の10周年を記念し、彼らのこれまでを記録した本が発売された。
その告知記事に僕は、心を打たれた。
そこには、彼らのブランドの起源やコンセプトが記されている。
[Afends]のブランドコンセプは、“Question Everything”。これは、人生の中で見たものや聞いたものだけを信じるのではなく、全てのことに探究心を持ち、瞑想し、何が正解かを自身で導き出していくという、彼らの生き方のテーマでもある。
正直、Afendsのアパレルはクールだとは思わない。だけど、彼らのスタンスにはとても共感する。
好奇心の起源
毎日のように、僕らはニュースや情報を求めている。しかも無意識に。
メディアや情報流通を生業にする僕にとって、それは大きなテーマだったし、その理由をずっと考えていた。
小さい頃、僕らは目に映る全てのものを自分の感覚の中にいれ、知ろうとした。しかも、無意識に。新しいものを見つけると、真似をし、口に入れ、その存在を認識しようとする。
これは、人間に備わった本能で、小さな頃はこの世界への認識が小さいからその行動は当たり前だ。
ゴールは、自分なりの「正解」
僕らは大人になって日常生活には支障がなく、ある程度のことを理解してもまだ、知ろうとする。
習慣は大人になっても続く。
一方で、子どもの頃と違って、何か特定の目的がなく、暇つぶしに情報に触れたりするケースが増えてはいないか?
つまり、目的はどんどん曖昧になっていく。
そのことに気づいてから、僕が意識していることがある。
「知的好奇心の限定であったはずの習慣を、体験に変え、人生に影響を与える何かに変えることができないか?」
わかりやすくいうと、何かに触れた人が、その感覚を忘れないうちに、何か行動を起こし、その人の人生に影響を与えること。
そして、その人なりの「正解」を見つけること。
僕がメディアを続けている理由はそこで、消費される記事をただ、世の中に送り出したいのではない。
話を戻すと、Afendsもきっとそうだ。
彼らが感じた、この世界の課題、溢れるGoodなバイブス、この先の信じる未来を、洋服を通じて伝えたい。そして、少しでも何かを感じとってもらえたら嬉しい、
そう思っているのではないか。
だからこそ、彼らはこれまでの10年に関して記すのだろう。気づきを与える形で。
本の書き出しにはこう記されている。
“……So this is your journey as much as ours.(これは僕らの旅であると同時に、君たちの旅でもあるんだ。)”
なんだ、、、、最高かよ。
来年は、バイロンベイに行こう。
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