JR東日本最長片道切符のルートについて

JR全線の最長片道切符の計算はネット上を探すといろいろ出てくるのですが、JR東日本やJR西日本といった各社の最長ルートについてはネットを探しても出てこないので自分で計算してみました。なお、計算にかなり労力がかかっておりますので、最長ルートの詳細については有料です。またルートはBRTを含んだものとなっています。


まず結論(始発駅と終着駅、最長距離)

2024年5月現在の最長ルートは好摩→小淵沢、営業キロ4252.0km、運賃計算キロ4371.5kmです。いわゆるP型になります。計算方法などは別ノートですべて無料で公開しておりますので是非計算してみてください。なお区間はBRTを含み、石巻~高城町~松島といった運賃計算上の区間(いわゆる日暮里尾久問題)も含んでの最長距離となっています。また、P型ですので小海線先回り、中央線先回りの2ルートが同時に最長となります。
ちなみに距離が2番目に長いのは好摩→南小谷 営業キロ4245.9km,運賃計算キロ4365.2km(いわゆるI型)、3番目は好摩→長野 営業キロ4338.5km,運賃計算キロ4350.8km (P型)です。2番目3番目の距離が計算できるのは偉大なるGraphillionのおかげです。

計算のやり方、難しさについて

pythonのGraphillionライブラリを使って求めました。
ソースなどは以下のノートに記載しております。

実はGraphillionを使用すると、JR全線の最長片道切符の計算は簡単にできます。Graphillionは任意の2駅間の最長経路を高速で計算できるので、一番難しいと思われる新青森~小倉間がすぐに計算できてしまいます。北海道と九州は発駅或いは着駅が決まっているため、すぐに計算できます。

そうなると問題は、JR東日本最長とJR西日本最長です。何故ネット上に計算結果を載せていない人が多いかというと、計算が非常に面倒だからと思われます。本州内は路線数が多く、さらにいわゆるL型だけでなくP型とO型についてもしっかり計算しないといけないのです。

L型、P型、O型の最長片道切符をうまく計算する方法

Graphillionでは2点間の最長距離を出すことができます。L型は簡単に計算できますが、P型とO型はGraphillionでは計算できません。P型とO型は様々な計算、テクニックを使って求めている方がおりますが、私はもっと単純に求めました。

Graphillion計算では津軽線、八戸線など枝線を全て取り除き、O型の1つ手前、『C型』を計算します。C型を計算し終わったら、Cの始終点である2駅を伸ばし、L型,P型,O型を手動で計算します。
例えば今回の最長距離である好摩→小淵沢はC型の計算結果は大館→長坂と大館→甲斐小泉と計算されます。この結果に手動で好摩→大館、長坂→小淵沢、甲斐小泉→小淵沢を足し合わせてP型を作り最終的な距離を計算します。
L型の場合は、枝線をそのまま足します。例えば好摩→南小谷はC型計算で大館→松本と計算されます。この結果に大館~好摩、松本~南小谷を足し合わせて距離を出します。

C型の計算をするのに2点間の最長距離を約8万パターン計算しました。Google Colaboratoryで計算するとトータルで40時間超かかります…

最長ルート

以下、最長ルートを記載します。

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