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キャンバスは私の心。


私は仄暗いものしか描けなかった。
分かりやすく元気で明るいものは、よく分からない。

描き方も分からないし、
アイデアも浮かばない。

明るい色や美しい色を塗っても、
何故かすぐ灰紫になって、
濁って、汚くなってしまう。

私は深層を描く方が好きだった。


けれど、もしかしたら
私にも描くことができるかもしれない。


この出会いは、
私が新しいキャンバスを手に入れたようなもの。

神様に、
『新しい世界を知って良い。』
『新しい色で塗って良い。』
『綺麗な色・らしくないと諦めた色を置いていい。』
と、言われたような。
プレゼントされたような。

そんな、
私が私を自由にしていい場所。


いつも失敗して上手に使いこなせなかった色。
今まで、「らしくない」と選ばなかった色。

色、すなわち愛を。


自由に塗っても、愛してもらえる。
私が、私には似合わないとしまい込んでいた色を、使わせてもらえる場所。
その色を喜んでくれる人。
私の置いた色に合わせて、やさしく輝いてくれる人。
そして、この色の使い方を教えてくれた人。


そんな、居場所。

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