SteamよりEpicをPCゲーマーは利用した方が得するよという話 ~合理主義の話~
結論を先に書きます。PCゲーマーはSteamよりEpicを使う方が得をします。
執筆理由は啓蒙です。Steam(Valve社)とEpic Games(Epic Games社)はPCゲームのダウンロード販売プラットフォームです。
「なんで? EpicってAppleの規約に違反したいわば反社企業じゃん」
と、まあ深く考えずEpicを嫌う人がどうも多いみたいなのでこの記事を書きます。嫌うのはもちろん良いんですが、もしあなたが合理主義のゲーマーで賢いのならEpicの肩を持つべきという話が本記事です。
読者のあなたの考えを変える意図はありません。読んだ上でSteamを使い続けるのも自由ですし文句も言いません。ただ、この話を知らずにEpicを非難するのは駄目です。ナンセンス。無知。ゲーマーとメーカーの敵。
Steamの収入の多くは陳列するPCゲームらが売れた時の手数料です。Steamは現在最大で30%取っています。1万円のゲームが売れたらSteamに3千円の収入です。対してEpicは12%です。Epicの方が手数料が安いですね。
1万円のゲームソフトが売れたらメーカー側(開発と販売)の取り分がSteamだと7千円で、Epicだと8.8千円です。同じ値で売れる場合はメーカーが嬉しいのは基本的にEpicです。
「それ売る側の問題で、メーカーがどれだけ得しようが損しようがゲーマーには関係ない話だよね?」
という反論をたまに頂きます。真向から否定します。関係大有りです。
まずこの販売形態で価格の決定権があるのはメーカー側です。
大手ですと同ゲームをコンシューマー版で販売していてそちらと価格を合わせていたりとか、小規模のゲームメーカーの「このゲームは100円で売るか。沢山売れればいいや」というようなゲームもあったりし、そういったものだと直接の影響は少ないのですが、価格というのは普通は利益が最大になるよう設定するものです。その計算の過程でプラットフォーム手数料の分は末端価格にまで転嫁されるのが普通です。
話を単純にすると、プラットフォーム手数料が高いとユーザーの払う価格は高くなる、逆も然りです。プラットフォーム手数料が安いとメーカーとユーザーの2者は得をするのです。
PCゲーム市場規模の動向にもよるのですが、プラットフォーム手数料が安いとゲームを安く買えたり、今と同じ価格で質の高いゲームが買えたりします。
ではなぜ手数料の安いEpicよりSteamの方が利用者が多いのかというと、ユーザーが合理主義でないからです。合理主義でないだけならまだしも、この話をご存じない方も多いのですから。
「Steamは専用コミュニティーが充実している」
というご意見も頂きますが、それはSteamの戦略として当たり前のことで、先行者利益でユーザーから高い金取って、逃がさないように縛り付けているのです。「今更脱Steamできない」というかたは、まんまと術中にハマっているんです。
この話を読んだ後は自明と存じますが、EpicがAppleの規約違反したのはメーカー(つまりEpic自身)の為と、ユーザーの為です。なので合理主義のユーザーならEpicの肩を持つべきなのです。私はそういう理由で肩を持っています。これが許されるかどうかの判断は我々ではなく米司法の仕事ですし。
まだプラットフォーム手数料とゲーマーの話でやりたい話があるんですが本記事はここまでにしておきます。気が向いたらその話も書きます。
追記。
この手の話をすると「Epic信者か」とか信仰の話にすり替えたり、あとSteamを信仰している人が頭ごなしに非難してきたりするので断っておきますが、私はSteamもEpicも一切信仰していません。というか、合理主義の話に信仰の話を持ってこないでください。
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