3年 芸会オーディション

なんかタイトルで小細工するというボケがあまりに滑稽なことに気づいたので、ここにきて普通に戻しました。

なんかふざけ出した3つ目ってどんなボケしてくるんやろ?っていう
有りもしない期待を裏切っていく、究極の肩透かしです。
けど、中身の書き方ちょっと凝るからちゃんと見ててちょ。

というか今回も本編が長くなりそうなので、おふざけはこれくらいに…




原点回帰


創大祭が終わり、僕の目的もはっきりした。

やっぱり日本一が取りたい。

この団体を日本一にしたい。

多分僕はこの団体に出会ってなかったら、大学を辞めた。
多分僕は部長になってなかったら、人のために何かするってことを知らなかった。
多分僕は落研部員に出会ってなかったら、人を肯定できない子供のままだった。
何より、自分の人生の目的、夢。大切な思い出を与えてくれた。

もう生粋の演者である僕に残された戦いは


日本一を取る。それだけだ。


自分じゃなくたっていい。
けど俺じゃなきゃ取れない。
この代、この年は

傲慢に聞こえるかもしれない。
生意気に映るかもしれない。


でも47期の部長に立候補した時から決めてた。
この代を勝たせるのは自分しかいないって

演説で僕は
「落研部員全員が落研が終わった時に幸せだったって言える団体にしたい」
って言った。


あの時の言葉は薄っぺらかったのかもしれない。

けどこの言葉はずっと変わってない。

1年の無知な小僧には、その方法論も具体的なヴィジョンもなかっただけ

今ならわかる。
この目標のために、たくさんの壁にぶつかってきた。人間関係の壁、お笑いの壁、指針の壁。
いろんな人を悲しませたり、悩ませたりした。
日本一を取れば全てが良いわけじゃない。


そんな色んなことがあった時間も
日本一の結果が最後あれば、胸を張れるものに全員がしてくれるんじゃないかって思った。

せっかく大学生という人生の重要な時間を落研に捧げてくれた人が、周りにももっともっと胸を張って最高の、日本一の団体に居た!って言える。


だから


だからほんとに


日本一が取りたかった。


※日本一取りたかった気持ちを書いてたら色々思うことがあったので追記します。本編とはちょっと逸れるのであくまで追記。
日本一を取った!って全員が言えるには、
自分の勝利を全員が自分のことのように喜んでもらえるような人間にならなきゃいけない。
だから語弊を恐れずに言うと僕は”取るべき人”と”取ってはいけない人”が居ると思う。
全員が”取るべき人”を目指すべきだし、開き直って日本一をとれば全てひっくりかえる。全て良し!って訳では一切ないと思う。





誰も教えてくれない


その決意を胸に、
落研は1年生ライブ期間へと向かっていく

そして同時に冬芸会に向けて動き出す。
例年の流れに漏れず、僕は実長に。

だが、この冬。日本一を取りたいと決めた裏腹。

実長をやる自信はなかった。

皆で勝つって本当に難しい。
指針体現の日本一って難しい。

自分のお笑いが一からになったという状況は

みんなを引っ張りながら勝つほど余裕はなかった。

俺にはできない。
みんなの先頭に立つほど、今の僕に自信はない。


綺麗事で前は向けたけど、
実際に見たら
コンビ歴で言ってしまえばどの一年生よりも浅い。
ネタもない。
外でやったこともない。

何一つ僕の自信を裏付けてくれるものはなかった。


でも俺がやらなきゃね

こんな感じで今まで通り始まった。実長だった。



チーム決めも始まる。
その前にはより自分たちのネタを仕上げなければ

去年の如く、組めるライブは組み、入れれるライブは入れた。

大きく手応えのない日々。

これでいいのか。

正解をくれる人なんていない。

2年生までは頼れる人はいた。

本当の孤独の戦いが始まってることを、この時痛感した。




3年間を全否定された学生R-1

この年、創価落研は慢性的なピン不足に陥っていた。

正規のピンってほんと3人か2人とかだった気がする。
だからみんな学生R-1にはNOROSHIの命運をかけていた。

ここで即席のピンで誰かが跳ねれば

冬の力になる。
落研の勝ちのために学生R-1でのピンの躍進が必要だった。


僕も出た。

テッパンヤキタロウ

落研で全てを背負い出した時に、一緒に背負ったピン。辛いライブも芸会もやったヤキタロウとは。

落研の演者を引っ張る身として、
何か後輩のチームや、NOROSHIの足しになるような結果を出したかった。

だから3年間の思いをぶつけて久々のヤキタロウ。

予選0%

まったくウケなかった。


目の前が真っ暗になった。

あっ本当に俺って面白くないんだ。

その時、1年生ライブで悩んで相談を受けていた後輩演者の顔が浮かんだ。


0%の先輩のダメ出しでネタをやらせてしまった。

9期ライブの時に僕を頼ってくれた子達はもれなく本番の終わるその時まで苦しんでいた。

俺を信じる人に何も示せなかった。


悔しくて悔しくて

家で1人になりシャワーを浴びている時に泣いた。


もうダメかもしれない。

決意したり折れたり忙しいやつだなって
お前どっちなんだよって
ここまで真剣に読んでくれた人は思うかもしれない。

ほんとだよね。

でもこんな感じでやらなきゃいけないという決意を毎日削るかのような絶望が降り注ぐ毎日だった。


この辺から

僕は2日に一度のペースで、歴代の先輩たちが「俺たちの落研をどうしてくれるんだよ」と迫ってくる夢を見るようになる。




でも赤組には絶対。

いよいよチームを決めなくてはいけなくなって

僕は迷いなく、オオモリジャパンと無添加劇団に声をかけた。
同期であれば誰と勝っても喜べる自信があったから。より勝率の高いチームを組みたかった。

2組とも結成したての僕らを渋るかなとも思ったけど、僕の今までを信頼してくれてチームを組めた。

なかなかに忙しい無添加劇団。
オーディションもギリギリまで参加できるか怪しかったが

僕は何が何でも赤組になりたい理由があった。

そうそれは前にも話した先輩との約束。

この約束のせいで?おかげで?漫才を続けてきた。

でも先輩がくれた期待にはどんなものでも応えたかったんだろう


だけど、この年僕は代表制度を撤廃しようと思っていた。

矛盾してるけど、個人的な理由を除けばこの代に限っては代表はいらない。代表がない方が勝てる気がしていた。

別に前の年の代表を見てとかじゃない。

言語化するのがちょっと難しいんだけど

7期って 代表! って感じじゃないと思う。

ほんとに支え合って取る日本一が似合うというか、誰かが特別な代表になるより本当の意味で全員で戦う意識が必要だった気がした。

話し合いは十分に行なった。例年ここにこんなに時間はかけない。

投票の結果。

代表を置くことになった。複雑な気持ちを押し殺してオーディションの準備を進めた。

こうなったら何がなんでも赤。

このチーム以外 赤はいない。周りも自分たちでも感じていた。


そんなプレッシャーも馬鹿馬鹿しいほどあっけなく赤組に決まった。

今だからはっきり言うけど、あれは史上最低の芸会オーディションだったと思う。自分たちも含め。

代表が決まり、士気が上がるどころか


暗雲を組織に持ち込むオーディションにしてしまった。

さらに僕のこの冬に対する不安は大きくなった。





仲間ってこと

大事なことを書き忘れそうになった。

ヤマアラシのこと。


夏以降さんぽうの体はもう限界を迎えていた。

なんとか創大祭は出たものの、これ以上悪化させては本当に一生治らない病気にしてしまうと。

ヤマアラシの芸会出場は絶望的だった。


たけしとその話をしたとき

本当に悔しかった。ここまで頑張ってきた同期が最後戦うチャンスもなく終わろうとしていた。

アナログが泣いてくれた意味がわかった気がした。


でも答えはすぐ出ていた。

「たけし俺と芸会出よう」

次の日にはこう言っていた気がする。


たけしも二つ返事とまではいかないが、さんぽうと相談してヤマアラシの出場を正式に断念。そして僕と出てくれる覚悟を決めた。


翌日さんぽうの家にいった

2年生の頃よく行った家。よく俺のわがままな訪問も許してくれて

俺がしんどい時に癒しをくれたさんぽうの家。


あいつは俺がしんどい時そばで支えてくれてたなぁ

俺は支えられんかったかぁ。芸会断念させるとこまで追い込んじまった。


たけしと芸会に出ることを報告。

「たけしを勝たせたい。お前も。ヤマアラシ俺に背負わせてくれ。」


さんぽう黙って頷いて。

「デスコは信頼してる。日本一取ってくれるって。

だから俺も絶対に治す。それをもって俺も一緒に戦うし、一緒に勝つ」


NOROSHI2組エントリーするなんて先輩見たことなかった。

けどできるかどうかじゃなかった。

勝たせたい人がいる。それだけでやる理由は十分だったし。

そんなことで諦められるほど僕は賢くなかった。


だからこそ、一緒のチームは4年生しか選択肢がなかった。

多分周りのネタを見るほど僕に余裕がなかったであろうから。

わせお☆ミレニアム 快諾

アップカミング 少し悩んで、最終的には僕らのために重い腰を上げてくれた。一番腰が重そうな人がね。


6期と一緒に勝つにはこの2組しかないって言うのが俺とたけしの意見だったから、絶対このチームが組みたかった。

なんとか準備は揃ったな


「コンビ名はどうしようか」

「ゴッドファーザーから取ってさゴッドマザーってどう?」

「いいね笑 それで」


あっさり決まったけどごめんなたけし。俺最初から考えて決めてたんだ。

この二人で戦うってことはMOTHERの分まで勝つって。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?