水陸両用の傘

買って2年経っていない折りたたみ傘が壊れてしまった。正確には、買って3ヶ月で骨が1本曲がってしまったが、そのまま使い続けていたところ、となりの骨も曲がり、それによって傘の表面がへこんで水が溜まるようになってしまった。

この傘は結構気に入っていたので残念だが、新しい傘を買おうと思う。

傘売り場に行くと晴雨兼用傘というフダが付いている傘がある。晴れの日は日傘として、雨の日は雨傘として使える優れものだ。

しかし私はこの晴雨兼用という言葉が慣れなくて、いつも水陸両用と間違えてしまう。水陸両用でも言いたいことはなんとなく伝わると思うのだが、漢字の読みを間違えていた時のような恥ずかしさを感じる。

なぜ私は晴雨兼用と水陸両用を間違えてしまうのか考えてみたところ、私は小さい頃、水陸両用をこの世で1番カッコイイ機能だと思っていたからだ。水陸両用のバスも洋服みたいな水着も素晴らしいと思っていたが、中でもカモは特別だった。水を泳げるし地面を歩けるし、さらに空を飛べる。水陸に加えて空も使えるカモこそ最強の生物だ。こうしているとカモへの憧れの気持ちが甦ってくる。

ああ、私に水陸空兼用の傘をください。海でも陸でも空でも使える傘をください。なんだか迷彩柄の傘が欲しくなった。

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