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【昭和発掘史】戦後間もなく記録されたタブー現場「処刑場」の真実


長さ五間の縄は手すりに固く結ばれて無表情にぶら下がる。使い古した輪には血のシミも


前代未聞の現場撮


「死刑台への道」とタイトルが付された写真記事は、1947年(昭和22)に広島刑務所内の拘置区(死刑囚を収容)に設備された〝刑場〟の現場を撮影した貴重な記録である。

 写真を掲載したのは「アサヒグラフ」(1947年・合併号)で、死刑場の写真公開は当時世間を騒然とさせた。前代未聞のリアルな写真であった。74年前、日本はGHQ(連合軍最高司令官総司令部)の占領下に置かれ、マスメディアに対する検閲も厳しかった時代だ。

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