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【フォト・ドキュメント】パンクムーブメントの軌跡【第20回】

日本ロックの最重要バンドとして位置づけられている「フリクション」の元ギタリスト恒松正敏。そのプレイは40年以上経った今も色せず多くのロックファンを魅了している。だが、恒松正敏の本当の魅力は“フリクション以降”に隠されているという。地引雄一氏がその真実を語る——

恒松正敏「二刀流」伝説

客として東京ロッカーズのライブを観にきていた恒松(1978年7月@エスケンスタジオ)


唯一無二のギター



「マッちゃん(恒松正敏)を語る上で欠かせないのは、ギタリストであると同時に画家っていう側面だよね。いわゆる二刀流」

 恒松正敏といえば、伝説のロックバンド「フリクション」のギタリストとしてロックファンの間では有名だ。

 80年発表のファーストアルバム『軋轢』(正式アルバム名は「FRICTION」)は日本ロックの歴史的名盤として今なお語り継がれているうえ、その唯一無二のギターサウンドは後世のギタリストたちに多大なる影響を与えている。

 しかし、このフリクションでの活動は、恒松正敏のアーティストとしての魅力において一部分でしかない。

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