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【昭和平成芸能スクープの裏】ネタを流した元彼の少年がガス自殺……高部知子「ニャンニャン写真」流出事件(芸能ジャーナリスト・本多圭)

圧力ともみ消し

 昭和50年代は写真週刊誌『FOCUS』(新潮社)、『FRIDAY』(講談社)などに加えて、民放テレビ局ではワイドショーから芸能リポーターと言う新しい職業が誕生したことで、芸能スキャンダルスクープ合戦は熾烈を極めたが、忘れてならないのがマスコミが一人の少年を死に追い詰めた〝ニャンニャン写真流出事件〟だ。

 脇役俳優として活躍した故・穂積隆信さん(2018年10月に死去・享年87)が、当時、中学生だった実娘の由香里さん(2003年死去・享年35)が非行に走ってから立ち直るまでの親子の葛藤を描いたノンフィクション作品『積木くずし〜親と子との二百日戦争』を82年に出版。当時、深刻な社会問題になっていた10代の青少年の非行を赤裸々に描いたことで、本は280万部を超す大ベストセラーになった。同作品は翌年、TBS系で『積木くずし』というタイトルで連続ドラマ化された。主人公の由香里役には当時、15歳だった女優の高部知子が抜擢された。

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