“それ”がいる森

柳さんと見た!

凄いものを見た。
この前に見たのが「ミンナのウタ」だったので感性のチューニングがそっちにあっており、それがいる森を見ている間脳みそが「これ何!?」と点滅しているのを感じた。キャパオーバー。
こういう宇宙人パニックホラーものを見たことがないので、自分の中では未知のジャンルだった。

“それ”は最初熊かと思ったし、だとしたら熊の怖さを描く作品なのかな?相葉雅紀演じる主人公が農家だし……と思っていたら全然熊じゃなかった。
何かあの……人型の……銀色の……テカテカしてる……

最初の方はこれ熊かも……!?と思わせてた方が楽しくない!?宇宙人バレ早くない?と思っていたけど、宇宙人パニックホラーものに舵を切ってからは大人子ども問わず人がさくさく死んでいくスピード感がすごくて、爽快感すらあった。かなり人が死んでいた。
にも関わらずあんまり悲壮感や鬱々とした雰囲気がないのは、やっぱり相葉雅紀が醸し出すあの異常に牧歌的な雰囲気なのかも。

相葉雅紀がいるだけで途端に画面が日曜の料理作りつつ食べる番組の雰囲気になって凄い。
自分のハウスに宇宙人が現れるので恐る恐る近付くシーンもなぜかそんなに緊迫感がない。ホラー映画とは思えない作用をもたらしている。

この作品、要所要所で猟銃が出てきていたのでこれは宇宙人と人間の戦いの時に使うんだ!銃撃戦だ!と思っていたのに宇宙人に対抗する手段として銃を持ち出す人物が一切いなかったのが驚愕だった。
何のための銃なんですか!
とはいえ銃を使ったとしてもあの宇宙人には効かなそうですが……

途中宇宙人がなぜか相葉雅紀が栽培しているブラッドオレンジを異常に怖がるシーンがあって、宇宙人はミカンが弱点なのか……?とビビる時間があった。
有効な武器がオレンジジュースである時間もあった。あの辺の絵面かなり愉快だった。オレンジに怯える宇宙人。
宇宙人VSオレンジジュース

結局オレンジ弱点なのではなくて、一番最初のシーンにあったオレンジに付いていた病原菌が弱点だったわけなんだけど、そんな伏線回収ある?

途中でこの土地には実は60年前にも子どもが何者かに連れ去られる事件があったのだ!と判明して、60年前その事件を目撃した人に話を聞きに行くシーンがあったんだけど、そのちょい役に小日向文世さんを使っておりビビった。
その人の家には宇宙人に関する記事のスクラップなどが多く置いてあったんだけど、その中に「月刊ムー」があって、月刊ムー読んでる人の話は話半分に聞いておいた方が良くない!?と思った。
途中のシーンではその全て勘で考察している小日向さんの意見を全て信用するシーンがあったの、かなり愉快だった。まあ危機ですからね。研究者の意見を信用するしかないよね。

宇宙人の造形なんだけど、突然嘘みたいなバイブレーションしたと思ったら突然こだわって作られたような口がガバァ……と開く造形をお見せさせたりして、かなり不思議な気持ちで見ていた。
こだわった上であのチープな動きをしているのかな。この辺は製作者のみぞ知る……

あと田舎の家のディティールが凄かった。相葉雅紀が住んでいる家が皆さんの考える実家じゃん……という感じだった。和室、壁にかけられた色褪せた謎の大きい写真(絵)、何もなくて車を置くためだけに存在するデカい庭……
見たことないのに懐かしさを覚えた。

この映画は始終これは、何!?と思いながら見ていたので、次はNOPEを見ることにした。
もっと宇宙人パニックホラーものを勉強した方がいいのかもしれない。

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