自分の居場所を考える

2.3年に一度、その機会は巡ってくる。私が憧れる会社の面接だ。

大体、友人や元同僚を経由してチャンスはやってくる。今までその会社に過去在籍していた人と幾度となく出会い仕事をしてきた。働きやすく気持ち良く接してくれて、チャレンジに寛容で優秀。そんな人達を多数輩出している会社だもん、憧れないはずがない。

ただ、一度も私は憧れの会社の面接をパスしたことがない。多分これからもパスすることはないだろう。最近その理由が分かった。身に覚えのある体験だと気づいたのだ。

20代前半、私はラジオDJの事務所にお世話になっていた。幾度となくいただいた番組担当DJのオーディション。私がそのチャンスを勝ち得たことは一度としてなかった。(事務所には申し訳なく思っている。)  理由は、オリジナリティがありすぎるから。

私のアプローチがそもそも間違っていた。作られた番組枠にマッチする演者を求めているのに、なぜか、こんな人がラジオで話したら面白いよ、こんなアイデアいかがですか?と提案をしてしまっていたのだ。それは求められていない。気づくまでに結構長い時間を要した。

オーディションは、番組ありき。会社も、進む方向性ありき。大きな会社なら尚更キッパリ道は決められている。だからオリジナリティなんて必要ない。むしろちょっと嫌煙される。ピタッとハマる人材を求めているのだ。

私は敷かれたレールを忠実に歩むことを苦手とする。だけど、レールが曖昧な場所に突然放り込まれレールを作りながら全速力で走ってね、のオーダーはむちゃくちゃ得意。だからシンプル。そういう環境を自分のために選んであげればいい。活躍できる場所は、大きな会社や部署ではない。でもそれでいい。不思議なものでそういう需要も少なからず一定数ある。

とはいえ、また多分数年後に憧れの会社から面接の機会を貰えるのだろう。で、やっぱり憧れだから挑戦してしまうと思う。たとえ叶わぬ片想いだったとしてもね。



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