見出し画像

「John Rutter」の旋律

その時、ソウルのロッテホテルのコンベンションホールの平和式典に僕は立って武者震いしていた。

「All Things Bright and Beautiful~🎵」

と最初の一声を放った時に溜め込んだ緊張は解放された。



遡ること23年前の9月11日、米国で同時多発テロ事件が起こり、その悲惨な光景は世界中を震え上がらせるものになった。

当時、僕は大学1年生で9月末~の韓国への交換演奏留学を控えている時だった。

真面目にテロの影響で、この韓国の交換演奏留学というのがどうなるかわからなくなっていた。


さらに遡ること5カ月、大学の門を叩いた僕はどのサークルに入ろうか新歓のイベントに色々参加しようと、高校時代全然同じクラスにはならなくて、たまたま大学が一緒になった通称「ミスター」という男とたまたま大学内で会い、折角だから一緒に色々回ろうよ!って話になった。

僕の第一希望のサークルは「漫画研究部」
理由は絵がとても好きで、コミケに高校時代の友達の手伝いで一度参加してから、自分も漫画や絵を書きたいと思っていたからである。

だが、漫画研究部の部室をノックすると・・・

タバコ吸いながら麻雀している先輩が4人(苦笑)

それを見てこれは違うなと思い、どちらかと言うと僕もミスターも真面目な部類だったので変なサークル入るより、部活でも見てみようか?

って話になり、大学からでも始められそうな合唱部の戸を叩いた。

無茶苦茶良い先輩ばかりで、新歓での飲みもそれなりに楽しく、合唱部に入ることに決めたが、、、さすがに部活だけあって週3~4日放課後に練習があり、休みの土日にも練習だったり、他の大学の合唱部との合同練習だったり、練習練習に明け暮れる毎日が続いた。

僕も中高とカラオケは上手いと言われていた方で、声量には自信がある方だったが、周りが凄い声量の人もいるし、絶対音感の持った人も多く、父母共にヤマハのサラブレットみたいな人もいて、まあ自分の実力のなさを思い知りながらも、どこかで負けたくないという気持ちで練習を続けていた。

そしてその年は9月末から韓国の慶熙大学という大学との交換留学演奏をするという話があり、そこに向けて練習していた楽曲が「John Rutter」氏の素敵な楽曲集で、僕は曲を聴いた瞬間にJhon Rutter氏の大ファンになった。

練習した曲が
All Things Bright and Beautiful
The Lord Bless You and Keep You
God be in my head
Ave Maria
Angels' Carol
Candlelight Carol

の6曲(英字にリンクも貼ってあるので是非)

どれも本当に素晴らしい曲なので是非聞いて頂きたいなって思うのですが、僕はその中で特にCandlelight Carolがとても大好きで、今でも口ずさめるほど練習した曲です。

無茶苦茶素敵なYouTubeの動画があったので共有します。↓↓↓
(是非聴きながら読んでくれたら嬉しいです!)

Candlelight Carol(1:20位~)

John Rutter氏の曲以外にも韓国の曲である「麦畑」や「アリラン」、それと昨日少し書いた日本の春夏秋冬の童謡メドレーなどを練習していた。

外語大の人に韓国語の発音や、英語の発音を学びながら、9月末が来るのを心待ちにしていたところ、先程書いた9.11の発生により、韓国への交換演奏留学自体がどうなるかわからなくなってしまった。

ギリギリまでわからなかったが、その間にもし行けるなら、テロの件もあったので韓国の「平和の歌」を歌おうと、それも追加で練習をしはじめた。

直前になっていけることが決定して、そしてなんとロッテホテルの大きなコンベンションホールで平和式典がやっておりそこで歌うことになった。


飛行機に乗ってソウルの仁川国際空港に到着し、そこから慶熙大学へ向かい、泊まる場所へ荷物を置き、夜にロッテホテルへ向かった。

そして世界の平和式典がやっているコンベンションホールに入ると・・・
世界のお偉いさん達がたくさん座っており、かなりの緊張感が走った。

が最初のワンフレーズを歌うと不思議と落ち着いて、いままでの中で最高のパフォーマンスが本番でできたような気がした。

座っていたお偉いさん方達も立って思いっきり拍手してくれた。


この経験は本当に素敵な経験として今も心の中にあります。


知らない方の方が圧倒的多数だと思うんですが、実はJohn Rutterさんは
「東日本大震災」の時も、被災者さん達のために音楽を作ったんですよね。

それが本当にとても素敵な曲なのでそれも共有したく、今回の記事を書きました。

A Flower Remembered

作者より A Flower Remembered に寄せて

 2011年3月に東北地方で発生した恐ろしい地震と津波のニュースは、他の者と同じく私にとっても大きな衝撃であり、心痛むものでした。

この私の思いを音楽を通して表現したいと思っていたところ、光栄なことにハーモニー・フォー・ジャパンから、亡くなった方たちへの追悼のための合唱曲を作曲してもらえないかという依頼をいただいたのです。

 まず最初に私に浮かんだのは、人生とはなんと儚いものか、ということ‥まるで咲いたと思ったらすぐに萎れて消えてしまう花のように。その次に浮かんだのは、人生とは何と力強いものか、ということ‥新たな花が芽を出し咲き誇り、生命のサイクルがまた始まるように。そしてまた、思い出というものも強い力を持っています。

誰かのことを思い出せば、その人は私たちのそばで生き続けるのです。

 これが今回の災害に対する私なりの答えであり、同時に私の人生哲学でもあります。再生と希望に終わりはなく、永遠です。

この私の思いが、A Flower Rememberedの詞と音楽を通して、演奏してくださる、そしてお聴きになるすべての方々にしっかりと届くことを願ってやみません。

ジョン・ラター

そしてこの曲を日本語として訳したものがあるのですが、それもとても素晴らしく、ソプラノ歌手の月下愛実さんが歌ったものを聞いて涙腺が緩みましたのでそれも共有したいです。

永遠の花(A Flower Remembered 日本語訳)


そんな感じでJohn Rutterさんの曲は本当に素晴らしい曲が多いのですが、日本では多分ほとんど知られていないので、僕の推しの世界の音楽家として記事を書きました。

1人でも多くの人の耳にJohn Rutterさんの旋律が届くことを祈って・・・


ちなみに合唱部ですが僕がまともにやっていたのは2年生の時までで、そこからはギターにハマってしまい、ギターを弾きに部室へ行ったり、たまに顔出す程度になってしまいました笑

逆にミスターは最初は乗り気じゃなかったのに、合唱の楽しさのトリコになってしまい、ほぼ皆勤で合唱の練習や舞台に立ち、大学時代の青春を合唱部にささげていました。

つまり僕は真面目じゃなかったってことですね・・・とほほ💦笑笑笑

そんな感じで昨日の記事で合唱部のことを想い出して、John Rutterという偉大な音楽家を想い出し、これは記事にしたいなと思い、急遽「おじ諦」中ですが記事にしてしまいました。

明日はちゃんとおじ諦2日分更新します!


追伸)
永遠の花を歌っていたソプラノ歌手の月下愛実さんのYouTubeで、とても素敵な曲があり、こちらは思わず涙を流してしまったのでそれもシェアしたいなと思ったので最後にこっそり・・・笑

君は愛されるため生まれた

とても素敵な音楽ですよね🎵

それではまた明日お会いしましょう!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?