中身のない石丸氏の公約

ついに公約発表

 待ちに待った日である。安芸高田市元市長、石丸伸二氏が東京都知事選に出馬するにあたっての公約を発表した。都庁で行われたその会見の模様を僕はネットで観た。ある意味では予想通りで、ある意味では予想外だった。

フレーズ重視。具体策なし。

 公約の三本柱は「政治再建」「都市開発」「産業創出」安芸高田市長選でもうたった公約である。ここの内容には踏み込まない。踏み込む必要がないというべきか。確かに石丸氏は話し方もうまく、口調もスムーズ。早送りで聞いても内容が入ってくる。安芸高田市での振る舞いを知らなければ、僕も騙されていただろう。四年前安芸高田市の市民が騙されたように。

お前が言うな

 もっとも注目すべきは「政治再建」だが、二つ目の「都市開発」について触れたい。石丸はこの項目で災害に対する(首都直下地震)いついて備える重要性を語っていたが、安芸高田市長時代、台風が迫っている中、トライアスロンの大会に参加してた人物に言われても、何の説得力もない。

神宮寺外苑再開発について

 石丸氏は言った。「政治再建」が最も重要だと。利権政治は許さないと。僕は以前までyoutubeの「一月万冊」視聴者だったが(石丸をよいしょしだしたので観るのをやめた)その準レギュラーである佐藤章氏が神宮寺外苑再開発を主導する三井不動産に都局長ら幹部14人が天下りをしていたことに対しての見解を求めたが、「法を犯しているわけではない」「(佐藤氏が天下りを認める小池知事は辞職に値するのでは?に対して)それは議会の責任。議会がすべき」お得意の議会批判を始めた。

それ見たことか

 誤解しないでほしい。佐藤氏は石丸氏を応援している立場だ。この日も政策に具体性がなく、小池都政の批判の批の字もない石丸氏に助け舟を出すべく、ああいう質問をした。だが、石丸は期待を裏切った。質問の要点を理解していないわけではない。そもそも「政治再建」などする気がない。

石丸では利権政治を変えられない

 これは断言できる。明治神宮外苑地区での再開発事業を「これをひっくり返すというのは極めて難しい、むしろ混乱を招く」と言っている。最も重要だと言った「政治再建」を自ら否定した。

小池都政を批判できない石丸。

 石丸氏は小池都政を批判しないのではない。できないのだ。そもそも東京都知事選で勝てるとは持っていない。名前が売れればいい。小池、蓮舫に次ぐ三位の得票数を得られれば、儲けもの。おそらく本命の広島県知事への腕試し程度の腹積もりでの出馬だろう。都知事選で善戦し、もし次の広島県知事選で勝つことができれば、これまでにない利権政治を石丸氏は始めるに違いない。維新の会の生みの親、橋下徹がそうしたように。

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