デドデド

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションという漫画を読みました。

私はドラえもんが好きなので、一巻冒頭のイソベやんからオ~と思っていましたが本当におもしろかった。ときにイソベやんて、ドラえもんモチーフだけど作風はかなりA先生よりですよね。ブラックというか罰を受ける感じが。一般受けはそこそこだけどすごくコアなファンがいそうという点でリアルだと思いました。

さて、好きなところの話をしようかな。挙げるとキリがないので2つに絞りたいと思います。

①ドラえもんモチーフだけど、道具云々というよりも欠けがえのない二人というところに軸があるところ

読むうちに門出はのび太で、凰蘭がドラえもんという関係なのかなと思っていたけど、門出はドラえもんでもあるし、凰蘭はのび太でもあるな…と思い直しました。とにかく二人はお互いが絶対。お互いのためだけに存在すると言っても過言ではないのではないでしょうか。それはどれだけ時間を繰り返しても変わらないというのが美しいですね。
ラストに「体ごと時間移動ができるタイムマシン」で並行世界を観測する二人が見られて本当によかった。この辺り浅野いにおは優しいなと思います。あの世界の二人がどうなったのか気が気じゃなかったから。

②ひろし

初登場時は変なやつ~としか思っていなかったけど物語が進むにつれ稀代の頼れる兄貴になっていきましたね。あまりにも信頼できる。変だけど。
ずっと変なこと言ってるだけ(というか、変に聞こえるだけで言っていることはずっと同じ)だったのに本当にちゃんと凰蘭にとっての帰る場所、拠り所になっていて奇跡みたいなキャラクターだと思いました。心から憧れてしまった。ひろしみたいになりたいです。
兄が死んだとわかったときの凰蘭を想像するだけで泣けてきます。でも凰蘭には門出がいるから…どんなに厳しい現実もふたりなら乗り越えていけるとひろしも思ってくれているでしょう。

おもしろいマンガを読むたび、まだまだ生きていかなきゃと心底思います。別に死にたいと思ったことはあんまりないんですけど、素晴らしい作品というものは、存在するだけで人を生かす力、生きてゆく糧になる力があるよなと。死にたくなったとき読むべきマンガが一つ増えました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?