気づいた時には後悔を…[2]IH(過去)編5話
○○：はぁ…
秋宗：どうした？
○○：あ、いや…
秋宗：なんだよ言えよ〜
○○：いや、あのさ？普通に考えたらそろそろ中総体じゃん？
秋宗：うん、そうだね
○○：いや、普通に考えてよ？地区予選は全部100点ゲーム…ぶっちゃけ愛知県大会ってどんなもんなの？
秋宗：ん〜たしか今年は柳川中が強いって話だけどな
○○：知らないけど強いなら楽しみだな
真琴：全く…緊張とかないのかお前は
○○：ん〜…緊張より楽しみ？が勝ってるかな
憲伸：いいなぁ〜…
剣：ま、俺たちは県大会に向けて全力でやるだけだ！
○○：だね
秋宗：それにしてもまさかここまでお前が成長するとは…
○○：あはは笑みんなのおかげだよ！
秋宗：さてと練習しますか
剣：だな、あれ？龍雅は？
龍雅：お待たせみんな！
剣：なんだよ遅刻か？
龍雅：違うのよ、先生に捕まってね
剣：それはどんまい
真佑：ｺﾞﾎｯｺﾞﾎﾞｯ…
蓮加：真佑ちゃん大丈夫？
真佑：う、うん、平気だよ笑
剣：んじゃやっか！
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京四郎：都大会が終わってこのザマか！
部員：…………
京四郎：確かに都大会で優勝した！それはすごい事だ！おめでとう！けど俺たちのゴールは都大会終わってダラダラ練習することなのか？
一人一人もう一度自分自身を見つめ直せ！
もちろん俺もだ！
だからしっかり考えてから午後の練習に取り組んでくれ！
部員：はい！
京四郎：ってことでみんな午後も頑張ろうや
若月：京四郎の言っていることはもちろんだが…ん〜
日奈子：なんです？
若月：いや、やっぱり鍋倉が入ってチームプレイにムラがある感じがするんだよね
日奈子：けど鍋くんがスタメンになってできるプレーの幅はかなり広がりましたよね？
若月：それはそうだが…
卓也：鍋倉って顔の割にシュートレンジ広いよな
健：それにオールラウンダーだからな
清衡：普通にガード上手いのが腹立つ
鍋倉：それを本人の真横で言いますか普通…
卓也：だって事実だからな
鍋倉：健さんときよさんは許すんでいいんですけど
健：あんがと！
健：やったね！
鍋倉：卓也さんは割とガチでぶん殴りたいんですけどいいですか？
卓也：だ、ダメだよ！京四郎さん助けて！
京四郎：何してんの？
鍋倉：京四郎さん、卓也さんが俺の悪口を言ってきたんで殴りたいんですけどいいですかね？
卓也：ダメですよね！俺先輩っすよ？
京四郎：別にいいんじゃない？俺悪口とか許さないタイプだから
卓也：だからって俺後輩から殴られていいんすか！
京四郎：暴力はいいんじゃない？俺が許さないのは悪口だから
卓也：武満さんと居すぎて頭おかしくなってますよ
京四郎：あ、それお前悪口だよな？1発殴らせろ
卓也：な、なんでですか！嫌ですよ！
京四郎：後輩が先輩を殴るのはダメなんだろ？なら先輩が後輩を殴るのはいいよね？
卓也：そ、そんな〜…京四郎さんは武満さんみたいにならんでくださいよ！
若月：やれやれ…あれがうちのエースか……
日奈子：鍋くん問題児ですかね？
若月：ん〜…あいつも謎なやつだからな
ｷﾞｨｬｧｧｧｧｧｧｧｱ!
若月：やれやれ…京四郎のミーティングの意味が無いな
日奈子：ほんとですね
若月：しょうがないな…京四郎！卓也！鍋倉！
京四郎：！
卓也：！
鍋倉：？
若月：随分元気そうだな
京四郎：あ、これは……
卓也：京四郎さんのせいですよ！
京四郎：俺のせいかよ！元はと言えばお前が鍋に悪口を言ったのが大問題だろ！
若月：いいから全員ならべ…いや、全部員ならべ！フルダッシュ2セット！
京四郎：卓也！
鍋倉：卓也さん……何してんすか、やれやれ……
卓也：お前のせいだろ！
鍋倉：何言ってんすかぶち殺しますよ？
卓也：お前ほんとに後輩かよ！
若月：いいから並べ！3セットだ！
日奈子：やれやれ……
若月：あ、そういえばもうそろそろ県大会が始まるなぁ〜…
日奈子：県大会？どこのですか？高校？
若月：愛知県の中総体だよ
日奈子：中総体？なんでまた愛知県なんですか？
若月：ちょっと来年のリクルートでな
日奈子：もうですか…早いですね
若月：来年は争奪戦になるからな…
日奈子：ぶっちゃけ今の時点でのお目当ての選手はいますか？
若月：2人…かな？ちゃんと見てから増えるかも笑
日奈子：欲張りですね、シューターとかですか？それともスコアラー？
若月：そう、スコアラーとセンターの選手が気になってるんだよ
日奈子：へぇ〜…
若月：あ、3人だわ
日奈子：強欲ですね…笑笑
若月：そのチームのマネージャーも推薦で取ろうとしてるんだよ
日奈子：後輩が……やった！
若月：まだわからんが知り合いからいいマネがいるって聞いてね
日奈子：もしかしてその3人は同じチームって感じですか？
若月：まぁそんな感じ
日奈子：なるほど…ちなみにそのスコアラーとセンターはまともですか？
若月：…………
日奈子：……..
若月：あはは笑
日奈子：あはは…誤魔化さないで言ってくださいよ
若月：かなりの問題児らしい…話によると武満が可愛く見えるそうだ
日奈子：……そんな子いりません
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剣：ﾌﾞｩｪｯｸｼｮﾝﾇ!
○○：ﾌﾞｧｯｸﾞｼｭｭｭﾝ!
秋宗：すげぇくしゃみだな
剣：はぁ…お腹空いた
○○：俺も……
秋宗：ラーメン食べたいね
剣：いいね！
○○：あれ？他のみんなは？
秋宗：龍雅と真琴とばかはバッシュ買いに行った
○○：あーばかね笑笑
秋宗：んで蓮加と真佑が女子会するからって家に帰った
剣：女子会……それ腹に溜まるのか？
○○：たまらんだろ、だから俺たちはラーメンを食べに行く！
剣：そうだ！ILOVEラーメン！
○○：WOWWOW！
秋宗：ここにもバカ2人…
○○：学年2位を舐めるなよ二ーニョ！
剣：なんでお前が頭いいのかマジで不思議だわ…
○○：ま、これも実力よな！あ、3位と
秋宗：赤点くんにはわからんだろうよ！
剣：秋こいつ殺していい？
秋宗：いいよ？歩道橋から落とせば？
○○：ひどい！
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いただきまーす！
剣：うめっ！
○○：はぁ…なんでこんなに美味いんだよ…
秋宗：はぁ…うめぇ……
剣：ふっ…ふっ…ふっ…ふっ…ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞ！
秋宗：来週か…県大会は
剣：んま、余裕だろ
○○：そんなもんなのか？
秋宗：そんなもんじゃない？だって練習試合もさ、新人戦前から負け無しじゃん？
剣：ま、謙虚にいかんと足元すくわれるからな
○○：だな
剣：そういえばさ県大会前にお前ら2人をぶっ倒したいって思ってたんだよね
秋宗：いきなりだな
○○：ŧ‹"ŧ"( 'ч' )ŧ‹"ŧ‹"
剣：キャプテンとして、エースとして！俺はお前ら2人を倒して自信満々に言いたいんだよ！
だからラーメン食ったら1VS1やんぞ！
秋宗：俺は別にいいけど……○○は？
○○：うん、いいよ？お前ら2人に勝たないと夢が夢で終わっちまうからな…
剣：いいねぇ〜…そう来なくっちゃ！
秋宗：んじゃ早く食べて飲み物買ってコート行こう
○○：うん！あ、ストリートだから足滑ったとかクソな言い訳やめてよ？
秋宗：それお前だろ
剣：そうそう笑笑
○○：もうそんなことしねーから！
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龍雅：あ！あった！サイズは…サイズもあった！
真琴：あった？
憲伸：いいなぁ〜…新しいバッシュってやる気上がるよな
龍雅：あんた買ったばかりでしょ？
憲伸：いやそうなんだけどさ？けど人が新しいの買うのってなんかいいなぁって思っちゃうんだよ！わかる？
真琴：わかるけどうるさいよバカが
龍雅：学年1位にバカって言われたらしょうがないよ憲伸
憲伸：ぶぅ…あ、アームスリーヴあんじゃん！買おっと！
真琴：そういえば穴あいてたよね？
憲伸：そうそう！
龍雅：両手にいつもつけてるよね？
憲伸：そう！なんかこれが俺のトレードマークって感じかな
真琴：○○は右腕だけだったよね？
龍雅：そうね…右腕…のあの傷を見ちゃうとね…
憲伸：なんかさ？こんな事言うのってあれだけど普通自分の利き腕が壊れてゼロから左で頑張ってあれぐらいできるって普通はありえないよね
真琴：普通はね、けどおれたちはまじかで○○が上手くなって行ったところを見て一緒にバスケをしていたろ？あれは天才って一言で終わらせれないよ
龍雅：けど○○は確かに天才だよ？けど努力の天才だよね…
剣とは違う才能があるよね……
真琴：そうか？剣だって努力の天才だろ？
憲伸：災いの方の天災じゃなくて？
真琴：それあの二人に言うぞ？
憲伸：裏切るのか真琴！
真琴：だからうるせーってば
龍雅：……はぁ、早く明日の部活やりたい
真琴：今年こそは全国優勝するために頑張ろう
憲伸：そうだね！
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○○：はぁ…はぁ…クソ…負けた…
秋宗：俺もだよ…
剣：はぁ…はぁ…はぁ…勝った…勝ったぞ馬鹿野郎…
○○：疲れた…
秋宗：まじで悔しい！
剣：あはは！やっぱり俺最強…
ｶﾞﾁｬｯ
龍雅：あんたらなにやってんの？
剣：おう！バッシュ買った？
龍雅：買った…けどなに？また1VS1してたの？
秋宗：うん…
真琴：○○勝った？
○○：あっきーには勝ったけど…剣には一点差……
秋宗：俺なんて2人に2点差だぜ？まじで腹立つ！
剣：あはは！勝ちは勝ちだ！
憲伸：ドリンク飲んでんの？
剣：うん、ちゃんと飲んだぞ？
○○：足りないよ
秋宗：そうだな…
龍雅：アイスでも買って食べない？
全員：それ最高！
○○：うまうま！
剣：やったぜおい！アタリだ！交換してこよっ！
龍雅：剣はホント子供ね
憲伸：中学生は子供だろ
龍雅：黙ってろバカが！
憲伸：ｼｭﾝ……ｶﾞﾘｶﾞﾘ…
真琴：なぁ…こんなこと聞くのは申し訳ないんだが○○はなんでバスケ頑張ってんの？
○○：は？
真琴：いや、違うんだ！入部した当初と今ではモチベも違うだろ？それにあの頃も上手かったけど、今ほどじゃない、お前がバスケをやるその力はどこから湧いてくるんだ？
○○：なんだろ…みんなに出逢えたのがいちばん大きいのかもしれないよね
剣：今度は梨味だぜ！ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘ…
○○：たしかに今でも東京の学校でバスケしてたら絶対に落ちぶれてたしお山の大将で終わってた…けどここに来てお前らに出会ってマジで感謝してるんだ、一人一人のレベルの高さ、バラバラに見えて試合をしたらチームバスケットができている…
そんなチームでバスケができるチャンスがあるのに俺なにやってんのかなって思ってさ……
剣：な？俺と殴りあって良かったろ？
○○：そうだな…あの負けはまじで一生忘れないよ
剣：あはは…はぁ、もうお前と殴り合いは勘弁
○○：俺は大歓迎なんだけどね
剣：ま、バスケで勝てるように頑張れやガハハハ！！
○○：おまえらホント大変だな
龍雅：今更？
真琴：やっとわかった？
憲伸：ほんと疲れるんだから
剣：なんか言ったか憲伸
憲伸：アイスおかわりしてくる！
真琴：逃げた
剣：あんなやつだけどシューターとしては最強だからな
龍雅：憲伸何気にペネトレイトも上手いから相手からしたら嫌よね
真琴：そういや○○も3P入るよね
○○：憲伸には負けるよ〜
真琴：なら明日練習終わったら憲伸と勝負してみなよ
○○：捻り潰すか
憲伸：え……おれ？
○○：あ、うん
憲伸：え、ごめんなさい！捻り潰さないで！
剣：あはは！！！
憲伸：え？
龍雅：あんたが思ってるような事じゃないから安心して？
憲伸：そ、そう？ならいいや！
○○：ふふっ…
秋宗：はぁ…夏だな〜……
憲伸：ノスタルジックな所ごめんね？
秋宗：なに？って言うか、その言葉の意味わかってる？
憲伸：わかんない！なんかかっこよくない？ノスタルジック！
剣：あほだ
○○：うん、あほだな
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○○：…………勝っちった
憲伸：負けた…
剣：まじか…
龍雅：うそ…
秋宗：それはないよ
真琴：憲伸が負けるとか……
真佑：○○ちゃんすごい！
蓮加：○○さんやばすぎる…
門松：帰るぞおまえら
剣：だな…
憲伸：負けた…俺の武器で○○に……
○○：まぐれよな
憲伸：負けは負けだ…
真琴：憲伸…
真佑：普通に考えてあきちゃんよりも、剣に近く、3Pで憲伸に勝ち、ガードとして龍雅とやり合える、それに真琴も簡単に止めるディフェンス力……
蓮加：ほんとに中学生ですか？
真佑：なんかここまでくると怖いよね…
門松：…………
剣：憲伸結構メンタルきてんな
憲伸：当たり前だろ？僕の武器が負けたんだ…だからもっと打って確率をあげるよ！じゃなきゃチームに迷惑かけるし
剣：お前が入らなくてもリバウンド取ってやるから入るまでうち続けろ、そうすれば意地でも負けたく無くなるだろ？
憲伸：あはは、そうだね
剣：○○みたいなやつは初めて見たよ
憲伸：おれも…今はチームメイトでよかったって思ってる、もし相手チームだったって考えると…
剣：そうだな……けど俺たちがあの化け物を作っちまったからな…いいんだが悪いんだがわからんな
憲伸：高校になったら楽しみだね！
剣：その前に全国優勝すんぞ！
憲伸：もちろん！
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真佑：ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…
秋宗：どうした風邪か？
真佑：うん、なんか最近変な咳じゃないけどなんか出るんだよ〜、喘息とかじゃなきゃいいなぁ〜
秋宗：なんかあったらすぐ言えよ？って言うかなんかあるは前に言いなさい！
真佑：はーい！
秋宗：今日の○○見てどう思った？
真佑：憲伸に勝ったやつでしょ？
秋宗：そう、まぐれだとしても憲伸に勝った
真佑：みんな驚いてたよね
秋宗：憲伸が負けるとは思わなかったけど○○ならやるだろうなって思ってたよ
真佑：やっぱり○○ちゃんってすごいんだよ！絶対プロになるよ！
秋宗：そうかもな……
真佑：あきちゃんのライバルになるね！
秋宗：○○じゃなくて俺を応援してくれよ？
真佑：あはは笑当たり前だよ！