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気づいた時には後悔を…[2]IH(過去)編6話

○○:ん〜…なんかこの写真ちゃとみんな前向いてないじゃん

明香里:だってあんたらふざけてたら喧嘩になったじゃん?そこを撮ったからそうなったんだよ

○○:県大会優勝の記念の写真なのに…剣と憲伸のせいだろ!

明香里:もう一週間経つんだね

○○:全中まであと2週間あんのか…

明香里:あっという間よ、だから宿題はちゃんと終わらせておくのよ?

○○:え?もう終わったけど?

明香里:なんて真面目なの!

○○:なんかいい写真他にねーのかな?

明香里:パパに聞けば?もしかしたら撮ってるかもよ?

○○:県大会のDVDみるか…

─────────────────────

門松:真琴、○○と交代な

真琴:はい、交代お願いします

ブー!!!

TO:白!メンバーチェンジです!

審判:ピッ!どうぞ!

真琴:○○!

○○:8番ね

真琴:任せろ!

門松:お疲れ様

○○:まだ出来たのに…

門松:ここまで点差が開けば十分だ、全中のためにも少しは休まないと

○○:はぁ〜い

真佑:おつかれ!

蓮加:お疲れ様です、ドリンクです!

○○:蓮加ありがとうね!はぁ…うまっ!

蓮加:やった!

○○:ふぅ…

道行:○○さん、リバウンドの時なんでそんなオフェンスリバウンド取れるんですか?

○○:ん〜…気持ちよな

道行:気持ち?

○○:うん、ディフェンスリバウンドもオフェンスリバウンドも取ればオフェンス出来るだろ?

道行:はい

○○:けどオフェンスリバウンドを取るとオフェンス時間が無限に増えるじゃん?ま、普通は決めろよって思うけどさ笑笑
けどチームで1本取りたい時はオフェンスリバウンドを摂ると簡単に流れに乗ることができるからオススメだよ?

道行:はい!俺頑張るっす!

○○:みっちーならできるよ!

ブー!!!

試合終了

112-39

愛知県名古屋市立瀧澤中学校5年連続優勝!

門松:よし!お前らよくやった!最高だぜ!

剣:はぁ…とりあえず勝ったな

龍雅:もっと喜ぼうよ!

剣:だな!優勝だぁぁぁぁぁあ!!!!

秋宗:いぇーい!!!

憲伸:俺の3Pが輝いたぜ!

真琴:はいはい

○○:みんなー!!!

剣:○○!!

○○:勝った!勝った!

剣:ナイスダンクだぜおい!

○○:そっちこそ!なんであんなに飛べるんだよ!

剣:あはは!

○○:あはは!

秋宗:なんだかんだあいつらいいコンビよな

龍雅:なんか嫉妬しちゃうわね笑笑

真佑:あきちゃん!

秋宗:真佑!

真佑:やった!全中よ!

秋宗:おう!全中までよろしく頼むな!

真佑:うん!!

蓮加:○○くん!

○○:蓮加!勝ったぞ!

蓮加:うん!勝った勝った!

真琴:もしかして蓮加って○○のこと好きなのか?

秋宗:わからん…けどお兄ちゃんは認めませんよ!

憲伸:シスコンだな

秋宗:殺すぞ憲伸

憲伸:ぐはっ……

門松:今年こそは全中優勝するぞ!!

部員:おう!!!!

明香里:なんか○○があんなに笑顔でバスケしてるところを見るとなんかくるわね…

健太郎:うん…楽しそうだな…

○○:あ!父さん!母さん!おーい!

健太郎:ナイスダンク!

明香里:ナイスダンク!

剣:○○!写真撮ろうぜ!

健太郎:俺が撮ろう!みんな並んで!

剣:まずは3年生だけで!

健太郎:はいチーズ!

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○○:はぁ…まだ点取れたなぁ〜…

明香里:ま、しょうがないよ!次よ次!

○○:だね〜…アイス食べよ

明香里:1個だよ?

○○:はーい!

プルルルル📱

明香里📱:はいもしもし?あれ?剣ママどうしたの?お、落ち着いて!落ち着いて!何があったの?うん…うん…え!わかった!すぐに行くわね!

○○:ん?どったの、そんなに慌てて

ガミガミ

明香里:○○!今すぐ名古屋病院行くよ!

○○:なんでよ、外暑いんですけど〜

ガミガミ

明香里:剣くんが!

─────────────────────

ダッダッダッダッダッダッダ!

看護師:あなた!廊下を走らない!

○○:うるせぇ!くそババァ!

看護師:誰がくそババァよ!

ガラガラ🚪

龍雅:あ…○○……

秋宗:○○……

○○:おい!剣が事故ったって!

ガラガラ🚪

医者:彼も剣君の友達かい?

龍雅:はい…

医者:そうか…君名前は?

○○:新屋敷○○

医者:新屋敷…そうか……君が…

○○:??

龍雅:○○、今から何があっても逃げないで受け止めるって約束してちょうだい……

○○:わかった…

龍雅:秋宗は?

秋宗:俺はトイレ…

龍雅:わかった

ガラガラ🚪

龍雅:入って…

○○:うん…あ、憲伸…真琴…

真琴:○○……

憲伸:○○……グスッ…ごめん!

龍雅:あ、おい憲伸!

○○:な、なんだよ…剣は…無事なんだろ?

龍雅:こっちよ…

○○:…おい、なんだよ…ね、寝てんだろ?大丈夫なんだろ?

龍雅:トラックに跳ねられて即死だって…

○○:う…そだろ?嘘だよな?おい龍雅!!

龍雅:…………

○○:おい…剣…起きてくれよ……おい!剣!なに寝てんだよ!!!起きろよ!起きてくれよ!!!

龍雅:○○!○○!

ガシッ…

○○:どうしてだよ…グスッ…グスッ…剣…なんでお前が…

龍雅:○○…部屋から出よう?

○○:なんでだよ…なんでそんなに普通で居れるんだよ龍雅!!

龍雅:普通で居れるわけないだろ!!幼なじみが!幼稚園から一緒に居た友達が死んだんだよ!

○○:ごめん…

龍雅:俺も…○○も…俺達も…みんな辛いよ……けど1番はご両親が辛いんだ…

○○:うん…グスッ…

龍雅:ほら、あとは看護師さんに任せて私たちは少し離れよ?

○○:うん…

ガラガラ🚪

剣マ:○○くん…

○○:すみません…信じられなくて……

剣マ:そうよね…

明香里:お金あげるからみんなでご飯食べておいで?

○○:うん…わかった……

─────────────────────

○○:……食欲無い

憲伸:さすがの○○でも食欲がない時があるんだな

○○:黙れカス

龍雅:剣…まさか交通事故だなんて……

○○:聞いていいか?なんで剣は事故にあったの?

龍雅:話によると追い越し禁止車線で追い越して衝突を免れようとハンドルを切り返したらそのスピードのまま剣に突っ込んだみたい……

真琴:なんだよそれ…

憲伸:そのぶつけた人は?

龍雅:捕まったみたいよ…さっき警察が来て話してたから

秋宗:そうか…

○○:なんだよそれ…許せねぇよ……

憲伸:あんなに強い剣が死ぬ時はあんなに弱いなんて…怖かったよな…急に猛スピードの車が突っ込んできたら…

真佑:あきちゃん!

蓮加:お兄ちゃん!

秋宗:2人とも…

龍雅:今看護師さんたちがいるからここで待ってよ?

○○:…………

秋宗:○○…

○○:ごめん…俺席外す……

秋宗:あ、うん…

龍雅:ココ最近というか○○が変わってからずっと剣といたもんね…

憲伸:ミニバスの大会で○○と会ったじゃん?

真琴:俺たちが出会うことは決まってたんだな…

秋宗:またあの時の○○に戻らないよな?

龍雅:わからないよ…けどみんなで支えよう…

真琴:そうだな…○○だけじゃなくてここにいるみんなでみんなを支えよう…

秋宗:うん…

真佑:剣ちゃん……グスッ…グスッ…

秋宗:真佑…おいで

真佑:あきちゃん……剣ちゃんが…剣ちゃんが!!

蓮加:あの剣さんが亡くなったなんて信じられません…

龍雅:うん…ごめん…僕も席外すね…

真琴:龍雅…

憲伸:幼なじみだもん…しょうがないよ…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○○:グスッ…グスッ…グスッ…グスッ…剣……

龍雅:○○……

○○:グスッ…あ、龍雅……

龍雅:隣いい?

○○:うん

龍雅:○○に伝えておこうと思ってね

○○:何を?

龍雅:剣がね、○○は俺に本音をぶつけてくれた…
そして俺の夢の先でライバルになる最高の仲間を手に入れたって喜んでたの

○○:剣が?

龍雅:うん…正直○○が羨ましかった……幼なじみの私にはそんな言葉を言ってくれたこともなかったのにってね…笑笑
けど私も思うよ?○○がどんどんチームにフィットしてきてチーム全体の底上げになってさ?
後輩達も、インサイド陣のレベルもめちゃくちゃ上がったしさ!ほんとすごいよ!

○○:俺は何もしてないよ…俺はみんなに助けられて今ここにいるんだもん

龍雅:そんな言葉が言えるようになったのは剣のおかげ?

○○:それもあるけどみんなが俺を信じてくれたのが一番かな…笑笑

龍雅:嬉しいこと言うじゃん!

○○:龍雅だって剣にはめちゃくちゃお世話になったの?

龍雅:うん…ほら私ってこういう感じじゃん?
別に男だけ好きって訳じゃなくて男も女も大好きって感じなんだけどね?それが原因でいじめにあっててね…その時からずっと剣は私を見捨てずにそばに居てくれた

○○:そっか…ん?龍雅はバイですか?

龍雅:そうなるかな…幻滅した?

○○:なんで?どんな龍雅でも龍雅だろ?

龍雅:え?

○○:僕は今更バイ・セクシャルなんだとか言われても龍雅を嫌いになるわけないじゃん笑笑
俺達もう仲間だろ?

龍雅:もう…ほんとそういうところが好き♡

○○:……え?

龍雅:あれ?言ってなかった?私○○のこと目付けてたのよ?

○○:あ、まじ?

龍雅:私の彼氏候補に○○入ってるからね♡

○○:お前剣が死んで悲しんでる時に言う?

龍雅:何それダジャレ?ウケる!

○○:…………

龍雅:ごめんってばぁ〜!!

明香里:○○、そろそろ行くよ

○○:わかった

明香里:葬儀とかの日程がわかり次第みんなで手伝うことになったから龍雅くん達もよろしくね?

龍雅:はい!

─────────────────────

門松:部活を始める前にみんなで剣に対して黙祷……

部員:……

龍雅:……

真琴:……

憲伸:……

秋宗:……

○○:……

門松:よし…我々は前に進む、剣の為にも…あいつが常日頃から話していた全中優勝を我々の手で掴んで剣に報告しよう!

部員:はい!!!

門松:それと1つ報告がある、龍雅前へ

龍雅:はい

門松:今日から龍雅がキャプテンだ、みんなよろしく頼む

龍雅:新キャプテンの龍雅です…僕たちの中にはキャプテンは剣しかいない!って思いがあるので僕はやりたくありませんでしたが門松先生に脅されてキャプテンになりました

門松:そんな言い方する?酷いよ!

龍雅:キャプテンになったからと言って僕達がやることは変わりません!
剣の為に!僕はこのチームで全中優勝したい!

○○:剣の為に!

真琴:剣の為に!

秋宗:剣の為に!

憲伸:剣の為に!

部員:剣の為に!

龍雅:よし!みんな!部活やるぞ!剣の為に!

部員:剣の為に!

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