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地雷部-log俺デッキフィーチャー#10 バルッと参上! 紅蓮の魔術で"禁断"をも呼び起こす!バルガ・アリタはこう使え!

■前置き

筆者の家の近くに天ぷら専門店なるものがあり、筆者はそこに足繁く通っては決まって定食を選ぶ。

その店はカウンター席に座るとフルコースのような方式で揚げたての天ぷらを客に提供し、新鮮な天ぷらを味わうことが出来る

そこで出される豚肉の天ぷらに、これまたサービスで出された明太子を乗っけてご飯と一緒に食べると、
豚肉と衣の食感に、ご飯と明太子があわさったあまじょっぱさが合わさってかなり美味なのである。

食べ方に限らず、自分なりのお気に入りの手法を経験のうちに発見することは素晴らしいものだ。

■概要

こんにちバルバル~!!

新年2発目の地雷部-logという事で、挨拶を混じえながらとさせて頂く。

さて今回紹介するデッキは、前置きのように長い経験のうちにできた賜物とも言えるものである。
まずはカード紹介から。

好きなバルガは《緑神龍ダクマバルガロウ》。好きなアリタは有田八郎。---ボルメテウス・優生主義・ドラゴン著『嫌なクリーチャー』第二章「ディスペクター編」より引用。

《紅封混成 バルガ・アリタ》。王来篇第2弾「禁時王の凶来」にて収録された、火文明と水文明のディスペクターだ。

出た時と攻撃時に山札の1枚上を捲り、それがコスト5以下のクリーチャーか呪文であれば、タダで使うことが出来るクリーチャー。

画像2
バルガの部分
画像3
アリタの部分


合体元は《紅神龍バルガゲイザー》《封魔ベルアリタ》。どちらも山札の上から捲って何か出すという能力を有しており、「呪文を唱える」という付随能力は混成という勢力故のものなのだろう。

このクリーチャー、あまり研究されていないので決まった基盤が見当たらなかったので結構手間取ったが、かなり特徴のある子である。

まずはこのクリーチャーの強い点について、上げていくとする。

■強い点

・単純に種族がそこそこ優秀

実は結構大事なことである。
《バルガ・アリタ》の種族はディスペクター/グランド・デビル/ボルケーノ・ドラゴン。

そう。ドラゴン、ディスペクターなど、恩恵を受けられる種族を持っているのだ。
サポートを受けられる範囲がそうでは無いクリーチャーと比べかなり広く 、そういう意味では恵まれたカードとも言える。

・出して強い5コスト以下のカード群が豊富にある

実は、《バルガ・アリタ》を使うにあたり、このクリーチャーを主軸に置いたアーキタイプでは、《バルガ・アリタ》を出してそのままゲームに勝つ。といったものが求められる。

 6マナもするクリーチャーを出してそこから別のカードへタダで繋げられるなら、微アドを稼がずにダイレクトまで持ち込めた方がコスパが優れているためだ。

なら何が《バルガ・アリタ》に必要か?

それは「《バルガ・アリタ》を出すことの出来る5コスト以下」、「召喚酔いを打ち消しにするカード」、「最悪《バルガ・アリタ》が来なくてもそのカードでフィニッシュにまで持って行けるカード
これらを最低でも1つ以上満たすカード達が必要になってくる。

そこでアドバンスでなら《爆龍覇 ヒビキ》《BUNBUN・ヴァイカー》
オリジナルであれば《CAPTEEEN〈ヘビポ.Star〉》
どちらのレギュレーションでも使えるのが《瞬閃と疾駆と双撃の決断》《生命と大地と轟破の決断》《蒼狼の大王 イザナギテラス》《Disノメノン》など、沢山のカードの選択肢がある。
これは実に幸いとも言える強みだ。

・大体何でもできる

《バルガ・アリタ》というカードから出力されるカード達には候補が豊富にあると述べたなら、それらから予想される挙動はだいたいが可能である。

上で挙げたカード達で過剰打点の生成や《暗黒破壊神 デス・フェニックス》を出すことによる除去不能な壁の作成など、
バルガアリタをどう活かしていくかは、横に添えるコスト5以下のカード次第であり、それ故に未知数足り得るのだ。

ここまで強い点、優れている点を挙げてきたが、次は弱い点について紹介する。

■弱い点

・運否天賦。出力の一切は「トップ」任せである事。

このカード、上で散々シナジーがあるカードを挙げてきたが、それらは当然「狙って出すことが出来れば」強いカードであり、勿論たらればの話である。
では出せなければ?捲った上が《バルガ・アリタ》だったら?

ただの6コスト6000。使い捨ての除去耐性持ち2打点である。

こういったカードにありがちなのが「出す前提」での話。
カードの性質そのものにイチャモンをつけてはしょうがないが、使っていく上ではやはり安定した性能を保っていきたい。

ある程度他のカードで補強は出来るのだが、運によってゲームを左右されたくない人にはあまりおすすめできない子でもある。

・だらだら続くゲームには、弱い。

次に、この《バルガ・アリタ》を使うにおいて、「どのゲームの流れに向いていないか」を考える。 たいていのカードはアグロ、ミッドレンジ、コントロールなどそれぞれ適性があり、この《バルガ・アリタ》もその例に漏れない。

となると、一番向いていないのがコントロールなどでのデッキである。

コントロールなど、ロングゲームを仕掛けるデッキは、相手の盤面や手札などを操作し、確実に行動を縛って勝つ。という戦術がしばしば見られる。

そんな時に「《紅封混成 バルガ・アリタ》を出します!上から捲って《絶望と反魂と滅殺の決断》を唱えて2ハンデス!次のターンでも殴りながら嫌なカードを使いまくるぞ~!

……何か破綻していないだろうか?
上にも記述した通り、必ずしも望んだカードが出てくるとは限らない。遅めに仕掛けるデッキ故に、外れてしまえば実質的にEXターンを相手に渡すも同義となる。

しかも、このゲームは「攻撃する」行為が相手にとってのメリットになりうるので、返しで揃った手札で相手がゲームを終わらせてしまったら元も子もない。

ミラーを想定するにしても、相手にとって残機持ちのクリーチャーを立てられてもお茶を濁せば済む話である。

というわけで、「何でもできるとは言ったが、どの状況でも活躍できるわけではない」というのが筆者の見解である。


・可能である挙動に対する「廉価版」という思考

先程、強い点で「なんでも出来る」とは書いたものの、その大半がこういった問題にあたる。

「それ、《バルガ・アリタ》がいなくても良くないですか?」

例えば、ラッカカラー(光水火の組み合わせ)で《バルガ・アリタ》を主軸としたデッキを組む場合がこちらだ。

実際に考えられるのを借り組み

《勇聖 アールイ-2》《無法 アリス-1》などから《バルガ・アリタ》を早期的にキャストし、そこから《暴斬の姉豹》《パンヌダルク》などで過剰打点を生み出していく戦略だ。

だいたいこういう動き。
《蒼狼の大王 イザナギテラス》《ジャスティス・フォース》は打てないので注意

しかし、このデッキの特徴は、「《バルガ・アリタ》以外のクリーチャーが4コスト以下である」こと。

この色の組み合わせでこういった戦略は「【鬼羅.Star】で良くね?」となってしまう。

無論、向こうはレクスターズであるが故に、フィニッシュする過程がこちらとちょっとだけ異なるのだが、目指すベクトルは「早期にフィニッシャーとなるクリーチャーを出してそこから過剰打点を生成し殴り勝つ」と、こちらと同じなのである。

それを考慮に入れて【鬼羅.Star】の特徴を踏まえつつ比較していくと
・メタクリーチャーが豊富であり、フィニッシュし損ねても横にブロッカーが並ぶので相当堅い。
《バルガ・アリタ》と違い、手札からちゃんと狙って出すことが出来るため、ブレの幅が狭い。
《エヴォ・ルピア》を挟めばキーカードである《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》自身を多少のラグタイムすら無しで増殖させることができる。

などなど、総合的に見てあちらに軍配が上がる。

要はある程度の幅広い動きができるものの、一芸に特化していない故に器用貧乏であるのだ。 

この子でデッキを組もうとしていた諸兄なら薄々感じてることだとは思うが「《バルガ・アリタ》を主軸に組もうとしたら『これ結局〇〇がちらついてしまうな…。』という現象」に陥ること、無いだろうか。

■総評

というわけで、《紅封混成 バルガ・アリタ》は、

「運任せではあるが、山札のトップの爆発力次第では6マナ捻ったところからそのままフィニッシュまで持ち込めることができ、その過程で、ある程度のギミックであれば真似することができる、ワンショット向けの連鎖系ディスペクター。」

という印象を、この王来篇で《バルガ・アリタ》と触れ合って得た結果である。

そんなクリーチャーだが、全日本バルガ・アリタ学会の研究により、一つの『解』を見出すに至ったので、前口上が長くなったが紹介するとしよう

■デッキ紹介

というわけで、今回紹介するデッキはこちらである

《パンヌダルク》《禁断竜秘伝 エターナルプレミアムズ》は自由枠です。

ティムールカラー(シータカラーとも言う。火水自然の組み合わせ)の《バルガ・アリタ》によるワンショットを狙ったデッキだ。

2ターン目であれば《フェアリー・Reライフ》《地龍神の魔陣》
3ターン目であれば《蒼狼の大王 イザナギテラス》(ブースト込み)、《Disノメノン》などでキーカードをマナや手札に仕込んでいく。

準備ができたら《紅封混成 バルガ・アリタ》《U・S・A・CAPTEEEN》を出してそのままなだれ込もう。この時に《バルガ・アリタ》を出す際に《無法 アリス-1》のササゲ―ルを使っておけば破壊時能力により、大抵は二回分の保証はついている。

アタックフェイズには《パンヌダルク》《瞬閃と疾駆と双撃の決断》での複数攻撃や《禁断竜秘伝 エターナルプレミアムズ》《奇天烈 シャッフ》でブロッカーを無効化、などなど、山札のトップ次第では柔軟な動きを見せることができる。

以上の工程を経て、横に色々並べた状態でダイレクトアタックを決めていこう。と言った流れだ。

詳しい個々のカードでの解説は真下の■主な採用理由で述べていくとしよう。

■主な採用理由

■切札

《紅封混成 バルガ・アリタ》

本日二回目

今回の記事の主役。
上には述べていなかった事だが、何気に踏み倒しの記述は「使う」なので《異端流し オニカマス》《赤い稲妻 テスタロッサ》などの「召喚以外の方法でバトルゾーンに出す」メタをすり抜けることが出来る。

このデッキでは、殴り続けて横に広げることが重要だ。残機を1個持っているので軽率に殴ってしまおう。

《U・S・A・CAPTEEEN》

筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ

二回目以降の攻撃しかできないという制約付きだが、マジボンバー7という強力な効果を持っている。

このデッキでは《バルガ・アリタ》を出せる数少ない踏み倒しクリーチャーであり、もしも《バルガ・アリタ》が来なかった時のサブルートとしても十分に使える。その時には横に殴れるクリーチャーを予め用意しておこう。

《生命と大地と轟破の決断》

殿堂的な、余りにも殿堂的な…。

ゲームを終わらせる力があまりにも強いため、切札のカテゴリに入れている。

マナから《Disノメノン》《CAPTEEEN》を出すだけでフィニッシュにリーチがかかるし、《バルガ・アリタ》に擬似的なマッハファイターを付与すれば、除去しながら展開することも出来る。

まさしく夢のようなカードであり、なぜプレ殿に昇格しなかったのか今でも首を傾げている。
それはそうと強いので採用させて頂いている。

■序盤の潤滑油

《無法 アリス-1》

世界には、3つの技術革新がある。
産業革命、IT革命、そしてアリス-1革命だ。---どっかの偉い人

王来篇第4弾「終末王龍大戦」にて収録されたディスタス。
破壊時に3枚引き、手札を2枚好きな順序で山札の上に仕込める。

思った通り《バルガ・アリタ》のカードだった。革命が起きたレベルで。
何より最大2回は保証されてるのでかなり安心感がある。 バトルゾーンに《アリス-1》がいるといないのとでは安定性がかなり違う。

破壊時効果は素で使っても強いので、《CAPTEEEN》を起動させるのにもうってつけだ。

《地龍神の魔陣》

あっごめんあと一つあった。
地龍神革命ね。うん。---どっかの偉い人

このデッキに限らず、大体のデッキに革命を起こしたのではないかと思うほど小回りが効く良いカードだ。
一見するとサーチしてマナか手札に置く挙動。しかしこの効果、かなり融通が効くものであり、「このカードは手札に抱え込みたかったなぁ…。」 や「このカードは逆にマナに行っても問題ないな…。」と言ったワガママなプレイヤーのニーズに応えられる、グッドスタッフな呪文である。

《フェアリー・Reライフ》

左手にマナ加速、右手にG・ストライク、つまり最強というわけだ。

《フェアリー・ライフ》のS・トリガーの代わりにG・ストライクがついただけ、それでも十分に強いのだ。

コンボを成功させるために受けを不要とする紙装甲、そんなデッキに「○○兼受け」ともなる神のようなギミック。あるなら使わない手はない。

おあつらえ向きに、1弾でもう「初動兼受け」となるカードがあったので、ありがたく採用させていただいた次第である。

《蒼狼の大王 イザナギテラス》

『サーチをする』『呪文を唱える』
両方やらなくっちゃあならないってのがコイツの辛いところだな。

The 便利。痒いところに手が届くクリーチャーだ。

2-4と動いて、欲しいカードを探しながら《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を唱えて《アリス-1》などを出したり、普通に《フェアリー・Re:ライフ》《地龍神の魔陣》を唱えるのも強い。
中盤でも同じく《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を唱えて《バルガ・アリタ》にスピードアタッカーを付与することだってできる。

今でこそありふれているが、殴れるブロッカーというのはかなり強力であり、顔を守りつつも《CAPTEEEN》の起爆剤にもなりうる。

状況に合わせて柔軟に使っていこう。

《Disノメノン》

今のところ自分が公開してる記事のデッキにほぼ入っております…。だって便利なんだもん…。

先程、《バルガ・アリタ》はメタをすり抜けられるとは言ったが、やはりすり抜けられないメタは存在する。
しかしそんな奴らをちゃんと粉砕してくれるのがこの《Disノメノン》だ。

相手が邪魔をしてきたらすかさず投げてついでにリソースを確保してしまおう。

ジャストダイバーを持っており場持ちが良いので、3-5と動けば《CAPTEEEN》と相性がかなり良いぞ。

■展開先

《奇天烈 シャッフ》

長年使われたその姿。もう、初版もそうそうない。

出た時と攻撃する時に呪文を封じクリーチャーをフリーズさせる効果。 玄人向けな分、相手を選ばず仕事ができるのでかなり強力だ。

主にトリガー呪文などを封じる目的で使用するのだが、最近では大型ブロッカーがかなり存在するため、そういった方向でも重宝することもある。

数字を宣言する時は相手のデッキや公開領域を見極めておこう。

《瞬閃と疾駆と双撃の決断》

筆者はパワーカードを信頼しすぎてないか?
   ---絶叫の悪魔龍 イーヴィルヒート

《イザナギテラス》から唱えて強いカード、ぶっちぎりの1位である。
展開、奇襲、打点増強、なんでもござれ。《バルガ・アリタ》《CAPTEEEN》なんかに2回攻撃を付与してしまえば対戦相手なんか秒で溶ける。秒で。

《生命と大地と轟破の決断》よろしく、超天篇の遺した殺戮兵器は今日も遺憾無く性能を発揮している。

《禁断竜秘伝 エターナルプレミアムズ》

「クリーチャーがね、ブロッカーに向かって口をそろえて言うのよ。『だめだ。』ってね。」

残念ながらこのデッキには水火自然のディスペクターは存在しないので、手打ちか捲って唱えるしか方法は無いのだが、それでも十分に価値はある。

このデッキでは主に自分から展開したい時に使うのだが、注目すべきは「自軍を全てアンブロッカブル化」すること。ここに関しては《生命と大地と轟破の決断》より勝る点がある。

《ヘブンズ・ゲート》を唱えられたりしても、コイツを唱えれば問題は無い。ただし、アンブロッカブル付与は、唱えた時点で存在していたクリーチャーのみに適用されるため、そこは注意しておこう。

《パンヌダルク》

アンタップとアンタップ、止まらない連撃が、相手の盾を焼き尽くす。

上振れ要員。殴り続けて息切れしそうな時に投げると良いとされる。

ぶっちゃけ素で出して強みがあまりないようなクリーチャーなので、1回使えれば満足。ということで2枚のみの採用となっている。

キリフダッシュ6はこのデッキでは少し重たすぎるため、上から捲って出すかマジボンバー7で着地させることをおすすめする。

■備考

役割が被る《エターナルプレミアムズ》《生命と大地と轟破の決断》、ほぼタッチで入れている《パンヌダルク》は各人の好みで採用するかどうかを検討した方が良いだろう。

特に《生命と大地と轟破の決断》が高くて買うのが億劫な人は、勿論無視してその枠を《エターナルプレミアムズ》に差し替えても問題ない。

■終わりに

如何だっただろうか。

【バルガ・アリタ】というアーキタイプは無限の可能性を秘めているが故に研究があまり進んでいないので、自分なりの【バルガ・アリタ】を見つけ、研鑽を積んで見てはどうだろうか。

もしかすると、これを読んでいるあなたが本当の『解』を見つけるのかもしれない……。

それでは、また今度。

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