地雷部-log俺デッキフィーチャー#9キリフダッシュで大冒険、【ラムダビート】を組み上げろ!
・はじめに
あけましておめでとうございます。かにかまと申します。年始恒例のウルトラマンDASHを見終えたのでこの記事を書き上げました。
当部のライターとしての記事投稿ははてなブログの【シリンダミラダンテ】以来ですね。あの記事は4か月前の記事ということで、4か月ぶりに筆を執りました。お待たせしすぎたかもしれません。
https://jiraibu-log.hatenablog.com/entry/2021/08/28/210000
さて、本日の主役のカードはこちら。
《超電磁コスモ・セブ Λ》。
火文明または自然文明のカードを進化元に指定する水文明のクリーチャーで、攻撃する時に進化元を墓地に置くことで3枚ドローすることができます。水文明のクリーチャーでありながら進化条件は火文明か自然文明であり、必然的に混色を要求されますが、それこそがこのカードの強み。まずはこのカードが登場し、【ラムダビート】というデッキが成立した2011年を振り返ることにしましょう。
・【ラムダビート】の今と昔
《Λ》がリリースされた2011年は《ボルバルザーク・エクス》や《超次元シューティング・ホール》+《ガイアール・カイザー》など火文明の強力なアタッカーに加え、2→4の動きを強固にする《大冒犬ヤッタルワン》や《Λ》をサーチする《躍動するジオ・ホーン》などの自然文明の基盤カードが登場しています。
さらにこのカードの同期には火・自然文明サポートを共有する水文明の防御札《ドンドン吸い込むナウ》も存在しており、シータカラー(水+火+自然)という組み合わせが大幅に強化されています。このシータカラー隆盛を受けて【ラムダビート】が成立しました。
火文明アタッカーの早期召喚を補佐する《ヤッタルワン》や《幻緑の双月》、《シビレアシダケ》から繋がるサーチ要員である《進化の化身》や《ジオ・ホーン》に繋ぎ、《Λ》でドローを行う「息切れしないビートダウン」というデッキ構造は非常に合理的かつ強力なものであり、後にリリースされた《早撃人形マグナム》や《龍覇 グレンモルト》などを取り入れ、長きに亘って人気を博しました。
時は流れ、2022年。
《Λ》の次のターンにキリフダッシュで出せる超強力なフィニッシャー《勝熱英雄 モモキング》が登場し、進化元として使用されてきた《ヤッタルワン》が新たな力を得て復活。今こそ【ラムダビート】を復活させる時です。
・デッキリスト
・デッキ構築論
【ラムダビート】というデッキには特筆するべき強みが2つあると考えました。
それは刻むプランの肯定と、2コストブーストクリーチャーの扱いが非常に上手であることです。
①刻むプランの肯定
現代においては「G・ストライク」や「EXライフ」などにより単純に5+1打点を揃えるだけではなかなかダイレクトアタックを通すことができません。つまり、前もってシールドをブレイクしておくことで後続の負担を減らすプレイが重要視されるようになりました。
そこで、先に《Λ》で2枚シールドを攻撃しておくことにより、後続のアタッカーを引き込みつつ彼らに対するカウンターの裏目を軽減することができるのです。
仮に攻撃した《Λ》が倒れても、置き土産の手札さえあれば後続のアタッカーでリーサルが視野に入ります。
②2コストクリーチャーの扱い
一般的なデッキでは、2コストのブーストカードは後半に引くと腐る傾向があります。この記事をお読みの方であれば、一度は序盤の安定性というデメリットと終盤のドローを弱くするというデメリットの板挟みに悩んだことかと思います。
しかし、このデッキにおいては違います。《Λ》と併せ持つことにより、2コスト召喚+即《Λ》に進化するという方法で打点形成要員になるのです。
1体目の《Λ》を召喚した次のターンに単色カードをマナチャージすると6マナになりますね。2マナブーストクリーチャーで単色カードをマナに置くことができれば残りが5マナとなり、丁度《Λ》を召喚することができるのです。
さらにその2コストクリーチャーと2枚目の《Λ》は1枚目の《Λ》で引き込むことができるため、①先制パンチの肯定とも繋がりますね。
また、この構築のカギとなるのが2種の「キリフダッシュ」持ちクリーチャー。
ブーストクリーチャーの攻撃から4マナで出せる《熊四駆 ベアシガラ》は2マナ加速に加えて任意のマナ回収を行うため次のターンの大型クリーチャー召喚を一気に後押ししてくれます。自身もW・ブレイカーを持つため、後続のキリフダッシュを誘発するアタッカーとしても強力です。
《Λ》の次のターンに6マナでキリフダッシュできる《勝熱英雄 モモキング》は「他のクリーチャーの攻撃後」という登場タイミングと単色に選ばれない効果から非常に信頼度が高いフィニッシャーです。《Λ》で前もって相手のシールドが削れていれば、このカードを止めるのは非常に困難です。
手札要求と消費は激しくなりますが、2ターン目でブーストを行った後にもう1枚ブーストを行えれば、4ターン目に6マナ使えるようになるのですぐにバトルゾーンに出せますね。
このデッキをまとめると、序盤の《Λ》の着地を早め、後から引いても即進化元になれる2コストを多めに採用して高い安定性を確保し、《Λ》で得た豊富な手札から疲弊した相手にフィニッシャーを叩きつけるのがコンセプトになります。
3ターン目の《ベアシガラ》のキリフダッシュやゲーム終盤のブースト+《Λ》による打点形成を安定させるために、タップインする多色カードを最小限に抑えた構築がこちらです。
・採用カード紹介
☆2コストの初動
《大冒犬ヤッタルワン GS》×4
おなじみの進化元です。
手札からマナを追加するため手札消費こそ多いものの、狙ったカードをマナに置くことができるためマナの足りていない文明を補ったり、手札が潤沢にある状況では召喚時に単色を置くことで即《Λ》の進化を確実に遂行することができるというメリットにもなります。
類似カードとして《幻緑の双月/母なる星域》や《シビレアシダケ/インビンシブル・パワー》などが存在しますが、「G・ストライク」による延命が一番汎用的だと考え、このカードを採用しています。
手札消費が少ない加速要員です。
《ヤッタルワン GS》と違って攻撃で破壊されるとマナを減らしてしまうため《ベアシガラ》に繋げないというデメリットはあるものの、破壊されなかった場合のリターンは大きく、《ヤッタルワン GS》との使い分けを期待して2枚採用しています。
マナこそ増えないものの、軽減は手札が減らず、選ばれないパワー2000と場持ちがよいためアタッカーとしても利用しやすい上に、初手に初動カードが複数枚存在する場合は水マナとしてマナに置けることも考慮するとこのカードに落ち着きました。
一方で多色の2コストであることから《Λ》の強みである6マナ時の進化速攻との噛み合いは悪いので、後に《ヤッタルワン GS》や《ステップル》を進化元や単色マナとして使用することを考えるとなるべくこのカードを優先してプレイするようにしましょう。
☆中盤を支えるアドバンテージ獲得要因
ブースト要員が2マナ時に行動する前提のカードばかりでは4ターン目の《Λ》着地が安定しないと考え、3マナではあるものの手札を減らさずにブーストができて、除去の裏目が少ないこのカードを2枚採用しています。
キリフダッシュで2コストで出すこともできるため、下記の《ベアシガラ》と同時にキリフダッシュできれば一気にマナを伸ばして次のターンに《勝熱英雄 》をそのまま召喚することすら視野に入ります。
上記2コストの初動から4マナに到達してキリフダッシュを行い、3ターン目に出します。
W・ブレイカーを持つことから次ターンの打点形成に大きく貢献し、2ブーストによって4ターン目に最大7マナまで使用することができます。
ブーストだけではなくマナ回収もできるので、次のターンにブースト持ち2コストいずれか+《Λ》、《勝熱英雄 》、《炎機混成 ボルスレン・バスター》など様々な種類のリーサルプランを作りやすくしてくれます。
コンセプト。4ターン目にバトルゾーンに送り出し、ブーストクリーチャーの展開で減った手札を補いつつシールドを攻撃していきます。
忘れがちですが自分のターン開始時に進化元を補充する効果もあるため、相手のターンを生き残れば《勝熱英雄 》を引き込みつつWブレイクでキリフダッシュを誘発できます。
☆火文明のアタッカー
《龍装者 バルチュリス》×2
《Λ》は3枚もドローできるため、攻撃に反応して利用できるアタッカーであるこのカードを引き込むことができます。
《勝熱英雄》と合わせてトリガーケアを行うこともできますし、突然1打点増えること自体が強力ですが、火文明の枚数を増やしすぎると水マナを十分に作れず《キユリ》からの《Λ》の着地というプランは安定しないため2枚に抑えています。
アタッカーでありながら、G・ストライクとEXライフという延命に役立つ2つの能力を持ち、デッキの防御力を向上させます。
EXライフを除去耐性として見た耐性持ちアタッカーとしての運用も強力で、《キユリ》→《ベアシガラ》→《ボルスレン》と繋ぐとある程度のトリガーをケアしつつダイレクトアタックが狙えます。
単色クリーチャー・呪文で選ばれない2連攻撃と容易にゲームを決めることができるフィニッシャーです。
自身のコストは8であるものの、キリフダッシュ6で容易に出すことができます。
不足しがちな火文明マナになるため、1枚目はマナに埋めるのが吉です。《Λ》や《ベアシガラ》などで必要な時に手札に加えやすいので、安心してマナに埋めましょう。
☆殿堂カード
《ダンディ・ナスオ》×1
2コストながらアンタップインマナを作ることができるため、デッキから単色の水マナを用意しつつ実質1マナで《Λ》の進化元になれる点が強力です。シールド・トリガーとG・ストライクが8枚ずつ採用されているため、盾確認に使いやすいという面からも採用を行いました。
また、下記の《生命と大地と轟破の決断》とは非常に相性がよく、踏み倒し先や《決断》自身をマナに置いたり一度マナから使用してデッキボトムに送られた《決断》をマナに用意することができます。
言わずもがなの強力カード。《Λ》を2体出して打点形成を行ったり、厄介なメタクリーチャーをバトルで破壊したりという動きに使いましょう。
☆防御札
《終末の時計 ザ・クロック》×4
最強の防御札です。
《勝熱英雄 モモキング》の弱点である「ブロッカー」の中でも特に厄介な《蒼き守護神 ドギラゴン閃》のアンタップを無効化できる上に、ほぼ確実に盤面に残るので、そのまま「キリフダッシュ」を誘発するアタッカーとして非常に強力な1枚。
また、手札に来たときは躊躇なくマナに埋められるため、水マナ確保に使えます。
【ラムダビート】といえばやはりこれ。
クリーチャーではないものの1枚でこなせる仕事量が多く、トリガーした時は攻撃手段を確保しつつ相手のクリーチャーをバトルゾーンから剥がせます。
上記の《クロック》にも言えることですが、《切札勝太&カツキング~熱血の物語~》ではないのは水単色マナが重要だから。《ベアシガラ》のキリフダッシュや2コスト+《Λ》の進化速攻を安定して決めるためには、多色の枚数を増やしすぎてはいけないのです。
・その他採用候補カードについて
《幻緑の双月/母なる星域》、《シビレアシダケ/インビンシブル・パワー》
出た時に《大冒犬ヤッタルワン GS》と同じ働きをするカード群です。当項目では《ヤッタルワン GS》との差別化点である呪文面について解説します。
《幻緑》は《星域》で《Λ》を踏み倒すことができるのが特徴です。使用頻度は高くないものの、《アイド・ワイズ・シャッター》や《奇天烈 シャッフ》などによって行動を制限されたクリーチャーを下げ、新規に出したクリーチャーを少ないマナで《Λ》に進化させられるのは評価点になります。特に狙って《Λ》をマナに落とせる《ダンディ・ナスオ》とは相性がいいですね。
《アシダケ》の下面である《インビンシブル・パワー》は13マナと非常に重いためほぼ使用することはありませんが、ガチンコ・ジャッジにはとても強い1枚です。《ガチンコ・ルーレット》や《特攻の忠剣ハチ公》などが周りで流行っていたらワンチャンありかも。
《ヤッタルワン GS》の項でも書いた通り基本的には「G・ストライク」が一番汎用的に働くことから《ヤッタルワン GS》を最優先で採用しましたが、より再現性を高めたい方や《天使と悪魔の墳墓》に対する意識を高めたい方はこの2枚をお好みで採用してみてはいかがでしょうか。
このデッキで採用した全ての文明を持つカードです。初手でマナに置いた時に非常に強力なことは勿論、ジャストダイバーつきの自然文明クリーチャーということで安定して《Λ》の進化元になることができます。
パワー5000のマッハファイターでスピードアタッカーと基礎のスペックも高い一方で、基本的に3ターン目に出したい《ベアシガラ》を採用した都合上、初手で多色が嵩んだ際にマナに置けるタイミングが1ターン目あるいは2ターン目の《ヤッタルワン GS》の能力しかなかったことから採用を見送りました。
《ベアシガラ》を採用せず、4ターン目よりも5ターン目を重視する構築の場合はよりスムーズに入れられるかと思います。
《Λ》や《ボルスレン》、《勝熱英雄》のコストを下げつつ、自身も場に残ってアタッカーとして活躍します。下面はパワー4000以下の一斉マナ送りで、環境デッキで言えば【赤単我我我】などに有効な1枚です。
デッキの防御力が上昇する一方で、軽減持ちであるためあくまでマナは増えておらず、《Λ》の進化元にすると事実上マナが減ってしまう点が弱点です。特に《キユリ》→《スネイル》と繋いだ時にはどちらを進化元にしても次のターンに使えるマナが減ってしまうことがデメリットであると考え今回は不採用にしました。
キリフダッシュ持ちカード
先述の通り、《Λ》が攻撃時に3枚もドローするためこのデッキは「キリフダッシュ」が非常に使いやすいです。
《カダブランプー》はわずか2マナで様々なクリーチャーが2回攻撃できるようになりますし、火文明単色としてマナに置くこともできます。《オーシャン・ズーラシマ》や《バークアステカA》などもS・トリガーやG・ストライクをケアしやすいアタッカーとして強力です。
特に単色や低コストで使えるカードは一度《ベアシガラ》で拾ってから次の攻撃で使用しやすいため、前向きに採用をできます。文字数がかさむためほんの一部の紹介にとどめていますが、魅力的なカードが沢山あるためぜひ自分の目で探してみてください。
【ラムダビート】の使い方をおさらい!
まずは《大冒犬ヤッタルワン GS》や《桜風妖精ステップル》、《珊瑚妖精キユリ》といった2コストのクリーチャーで3ターン目の動きを整えます。
3ターン目のビッグアクションは《熊四駆 ベアシガラ》!
2ターン目に出したクリーチャーでシールドをブレイクすればわずか3マナで召喚できる驚異のアタッカー。2マナ加速に加えてマナから切札の回収もできるため、一気に次のターンに勝ちやすくなります。このカードが絡めば、後述する5ターン目に狙う動きを1ターン早く行うことができます。
このデッキの真価が発揮される4ターン目。《ヤッタルワン GS》や《ステップル》を《超電磁コスモ・セブΛ》に進化、攻撃時に一気に3枚ドローしてアドバンテージを獲得しましょう!
そして5ターン目には《Λ》で増えた手札からゲームを決めてしまいます。
《ヤッタルワンGS》、《ステップル》+2体目の《Λ》、耐性付きの《炎機混成 ボルスレン・バスター》、選ばれない《勝熱英雄 》のキリフダッシュといった豊富なフィニッシュルートが用意されています。好きなものを叩きつけましょう。
おわりに
ここまでご覧いただきありがとうございました。
《超電磁コスモ・セブΛ》は歴史ある人気カードなので、ファンの方も非常に多いと思います。そういった方々のデッキ構築の一助となれば幸いです。
ビートダウンを行いながら3枚ドローするという行為は今でも非常に楽しく、是非一度触っていただきたいデッキになっています。
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お相手はかにかまでした。ご質問などは Twitterアカウント(@Rev_KANIKAMA8 )までよろしくお願いします。
次の更新をお楽しみに!
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